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 Dis Is Da Drum  / Herbie Hancock

ビル・ラズウエルと組んだエレクトリック・ハービーの80年代・90年代・2000年代の変遷が聴けることになる。強烈だった『Future Shock』のあと、彼らがどんな音楽をやりたいと思っているのかが感じられる。なにしろ僕に言わせればエレクトリック・ハービー自体がマイルスとの怒濤の日々に無理矢理引っ張り出されたハービー・ハンコックの音楽的別人格であって、『Speak Like a Child』あたりのアコースティックのピアニストとは全く別人格である。一番感じるのは楽器自体が余りに進歩してしまったことに対して自身のやりたいこと・自己表現をどこに見いだすかを考えるようになったということのような気がする。

 STAR BOX  / Herbie Hancock

有名なジャズ・ピアニストの日本編集(多分)のベスト盤です。”7”はグラミー賞にR&Bインストゥルメンタル部門を受賞した名曲です。まぁジャズっぽくないけど・・・

 Light Foot  / Lou Donaldson

1950年代のハード・バップ全盛期の中で,幾つかの新しい方向性が模索され,目先を変える意味で,ルー・ドナルドソンはコンガを入れたジャズを打ち出したといわれています。そういえば,ブルース・ウォークというアルバムもコンガ入りだった。正統的ジャズ・ファンからはコンガ入りというのは異端で,敬遠されることもあるようですが,このブルージーでソウルフルといわれているドナルドソンのアルバムを聴いたら,コンガの有無はどうでもよくなるでしょう。1曲目はアップ・テンポの快調な乗りのアルトが聴けます。3の2曲目(2はボイス)はブルージーな曲,4の3曲目はカリプソ・ナンバーのため,陽気で楽しい演奏です。

 Blues Walk  / Lou Donaldson

ルー・ドナルドソンはチャーリー・パーカー系の本格派アルト奏者としてデビューしたが、その後、軌道修正してファンキー~ソウル・ジャズの方向に路線変更した。58年録音の本作は、路線変更後の人気作。やはりこのアルバムの魅力は、黒さと絶妙な歌いっぷりにあるのではないかと思ったりする。あの時代のジャズを表現する時によく使われる、ファンキーとかアーシーといった言葉、それがぴったりと当てはまる演奏なのである。バックは盟友ハーマン・フォスターのピアノ・トリオ+コンガという編成。レイ・バレットのコンガを加えたことによって、ふつうのワンホーン編成とはひと味違う躍動感と華やかさを伴った演奏になっているあたりも本作の特徴といっていい。

 Rosewood  / Woody Shaw

ウディ.ショウは、フレディ.ハバード以降で最も偉大なスタイリスト。彼なくしてトム.ハレルも、ランディ.ブレッカーも日野さんもあり得ない。プレイヤーの見地からすると、彼の跳躍を多用したフレーズは楽器の技巧的に非常に高度なもので、本作は彼の音楽性のピークを記録したものと言えます。素晴らしい音楽であることは当然ですが、ジャズトランペットを志す方には、素晴らしい教材であるとも言えます。ヘビーな内容でありながら、その重さを感じさせないのはピアノのオナージェ.アラン.ガムスのポップな感覚によるところが大きいと思われます。

 The Woody Shaw Concert Ensemble At The Berliner Jazztage  / Woody Shaw

これまで、MUSEから秀作を連発し、ようやく、その実力を認められ始めたショーが当時のレギュラー・クインテットにフォスターとハンプトンをゲストに加え、ベルリン・ジャズ・フェスティバルに出演した際の作品。初のリーダー・ライブものとなれば、聴く方としても大いに期待を膨らませるのも当然です。しかし、である。確かに、聴衆の反応は良好だし、ライナー・ノーツにもそのステージの熱さが紹介されているけれど、いざ、一枚のレコードとして聴いてみると、問題が浮かび上がってくるのも否定できない。まず、第一にゲストの二人が「コンサート・アンサンブル」と謳われている割に生かされていない点です。ただ単にソロイストが増えただけとの印象が強い。

 Brubeck 〜 Desmond  / Dave Brubeck

モダン・ジャズが生んだ最も美しいコラボレーション!ブルーベック~デスモンドのインタープレイの極致とも言うべき演奏は清冽な感動に満ちて今も新鮮。2人のインタープレイの極致とも言うべき演奏は感動に満ちて今も新鮮。LP3枚分を1枚のCDに収録した作品。誰もが耳にしたことがあるほどポピュラーなジャズの名曲「テイク・ファイブ」を1959年に世に放ったのがデイブ・ブルーベック・カルテット。デイブ・ブルーベックがポール・デスモンドを迎えカルテットを結成したのが1950年で,以来二人は実に17年間も活動を共にした。本CDは1951年と1952年の録音。同楽団の処女録音を含む初期のセッションを収めたもの。

 Ballads  / Dave Brubeck

1956-1991のDave BrubeckのBalladsを集めたアルバム。ブルーベックらしさが味わえる一枚。

 

 MR.SHING-A-LING  / Lou Donaldson

有名なALLIGATOR BOOGALOOと同年の1967年のアルバム。ギターがGEOREGE BENSONからJIMMY PONDERに代わり、BLUE MITCHELLのトランペットが加わっている。IDRIS MUHAMMADのドラムスとグルーヴィーなLONNIE SMITHのオルガンは、またたっぷりとフィーチュアされて、おなじみREIDO MILESの60‘Sプンプンなジャケットそのまんまの雰囲気が感じとれる。JOHNNY MANDEL作のTHE SHADOW OF YOUR SMILEのゆったりめのチューンもあるが、THE HUMPBACKやTHE KIDなどはLONNIEのオルガンのグルーブ感がヤバイくらいにかっちょいい。

 Alligator Bogaloo  / Lou Donaldson

アート・ブレイキーのリーダー作にして、ハード・バップ誕生を記録した歴史的価値のある名盤『A Night At Birdland Vol.1&Vol.2』に参加し、その後ブルーノート・レーベルを代表するアルト・サックス奏者となったルー・ドナルドソン。そんなドナルドソンは、後にファンキー路線へとシフトし、多くのオルガン奏者と共演をして、ソウル・ジャズ/ジャズ・ファンクの名盤を何枚か残している。そんな時期のファンキーなドナルドソンの代表作といえばまずこれだろう。

 Lou Takes Off  / Lou Donaldson

去年リマスターされたばかり でも原音も57年に録音されたものとしては最高の一枚

四十年代のビ・バップ全盛期の香りが堪らない 三管ブローイング・セッション これが めっちゃ熱い!自作が二曲と ガレスピー、パーカー両師匠の代表曲一曲ずつと 完全にルーさん自分充分のセッション しかもルーさん好調!・・・ですが ドナルド・バードは更に上行く絶好調! しかもカーティス・フラーも彼の参加音源で一番吹けているんじゃ?つうくらい良い ん〜正直 ルーさん喰われてますな

 Swing and Soul  / Lou Donaldson

リーダー作第3弾で,ついにコンガを初フィーチャー。常に明るくファンキーな調子が,より濃密になった感じ。新たな試みへの意欲が存分に発揮された,彼の記念碑的作品。
LDのアルトが、レイバレットのコンガが、ハーマンフォスターのピアノが心の琴線をくすぐる。1593の「ブルースウォーク」も同じメンバーでの吹き込みだが、こちらの作品はレイバレットのコンガよりも、僚友のハーマンフォスターのピアノに注目してほしい。

 Young Blues  / Larry Young

1960年Prestigeの作品で当時まだ20歳手前のラリーのソロデヴュー第2作に当たる。ジミースミスの初期をサポートした隠れ名手ソーネルシュワルツとオルガン奏者と綴りが違うことは忘れられがちな4ビートの名手であるドラマージミースミスの2人はデヴュー作から続いての好サポート。オルガン的見地からの本作の目玉は珍しくベーシストが加わっているということ。これによる効果はいかばかりかという関心については選曲がやや地味だったせいもあり特筆すべきはなく一部に自由度の高そうなソロのフレージングが見受けられた程度。

 Unity / Larry Young

アヴァンギャルド・ジャズの最初の大きな波が収まりかけた1965年にレコーディングされた『Unity』(邦題『ユニティ』)は、オルガン奏者のラリー・ヤングのブルーノート・デビュー、『イントゥ・サムシン』(原題『Into Somethin’』)が先にぼんやりと表現していたものをはっきり立証するアルバムとなった。ヤングはブルーノート移籍前はジミー・スミスの愛弟子だったが、のちにフュージョンに完全に傾倒し、やがてトニー・ウィリアムス・ライフタイムに加わり、ぴったりのタイトルのデビューアルバム、『エマージェンシー!』(原題『Emergency』)に参加した。だが今回のアルバムで、ヤングは実験的グルーヴに情熱を傾け、ある部分ではハモンドB3オルガンの伝統的演奏を糧とし、別の部分ではドキドキさせるリズミックな展開を自分のものとして、セシル・テイラーや他の奏者からも手法を盗んでいる。

 Romantic Warrior  / Chick Corea

元々は1976年にリリースされたリターン・トゥ・フォーエヴァーの『Romantic Warrior』は、ジャズ・フュージョンの商業的な人気がビルボード・チャートに届くほどの盛りあがりを見せ、バンドの超絶技巧や大言壮言に熱狂的なファンがつくことになったと表現できるだろう。マハビシュヌ・オーケストラの解散に続いてリリースされた『Romantic Warrior』は今でもジャズ・フュージョンのスタンダードに聞こえるし、鮮烈なソロ、複雑なアレンジ満載。まるで異なるムードや、拍子、テンポをコラージュしたようだ。このアルバムはジャズの領域よりは、イエス、エマーソン・レイク&パーマー、あるいはキング・クリムゾンにぐっと近い。

 No Mystery  / Chick Corea

いわゆる{第2期RTF}の75年の名作の日本初CD化。4人の異様に高いテンションのパワフルな演奏は,ほんとうに火が出そうな勢いだ。若きアル・ディメオラのバカ・テク・ギターと,チックのシンセサイザーの絡み,そしてイケイケのリズム隊は迫力満点だ。
期RTFの最高傑作といわれることも多い次作「浪漫の騎士」がRTFのアルバムだとすると、こちらはコリア+クラーク+ホワイト+ディオメラのアルバムという要素が強くなっています。

 Power To The People  / Joe Henderson

1972年録音だけに、ハービー・ハンコックは電気ピアノも使用していますが、演奏は60年代のジョー・ヘンダーソンを継承したシリアスな内容です。1、3曲目のような夢幻的なバラードでは、ユラユラしたヘンダーソンのテナーが活きています。一方で、アップテンポの曲ではジャック・デジョネットのドラムが凄い煽りっぷり。猛烈な勢いで急きたてられるようです。細密さと大胆さが両立した見事なシンバルワーク。それが顕著なラストの曲はスリリングです。ロン・カーターのベースといい、メンバーも半端でないこの演奏を聴くと、モード・ジャズの成熟した形がここにあるように思えます。

 In 'N Out  / Joe Henderson

1963年から1966年の足掛け4年の間にJoe HendersonがBlue Noteレーベルに残した5枚のリーダー・アルバムの3作目となるアルバムが本作「In 'N Out」である。1963年に収録された「Page One」と「Our Thing」の2作品は、どちらかと言えばオーソドックスなハード・バップ的な色彩の強いアルバムだったが、本作はそろそろHendersonの本領とも言えるポストColtrane的な色合いが強く出ている作品に仕上げられている。共演メンバーまた非常に良い。既に共演を果たしているMcCoy Tyner(P)に加えElvin Jones(Ds)、そして名手Richard Davis(B)と来ればColtraneカルテット以上のリズム・セクションと言っても過言ではないスーパー・トリオだ。

 The Thing To Do  / Blue Mitchell

最初のカリプソ風と 最後のチック・コリア作品(ワタシ的ベストトラックです!)のせいか 凄い 聴いた後に爽やかな まるでフローズンダイキリでも飲んだかの様なアルバムですね。ハードバップ特有の 暑苦しい熱さ(ワタシは、これが有るから聴いている様なもの(笑))が 一切無い ソロとかも そんなガンガン吹きまくる感じじゃない まあー そがミッチェル=クックの持ち味かも こんなに聴き易い 聴き疲れしない しかも ちゃんと味があるジャズって そんなに無い。

 Down With It  / Blue Mitchell

ブルーミッチェルと言えば、どこか影があって、しかも柔らかいトーンを紡ぎ出す日本人好みのプレイヤーとして知られているのでは、ないのだろうか。実際彼のワンホーンの「ブルースムース」は、哀愁に満ちたバラードを聴けば瞭然たるものである。このアルバムの「ダウンウィズイット」の注目は、日本を代表するトランペッター日野皓正の「アローンアローンアンドアローン」ではなかろうか。この美しいバラードナンバーをミッチェルはみごとの歌い上げている。相方のジュニアクックとの相性は今さら言うまでもない、ホレスシルバークインテットの同僚。そして若き天才、チックコリアの姿がここにある。

 Bossa Nova U.S.A  / Dave Brubeck

 

デイヴ・ブルーベックのカルテットがボサ・ノヴァにトライした62年の名盤。お洒落なナンバーがバンドの資質とぴったり合致し、ポール・デスモンドも水を得た魚のように、繊細でポップなアルトを聴かせる。今から10年少し前、ソニーから、DSDマスタリングの紙ジャケが大挙発売された時期がありました。本作もそのラインナップに含まれていたのですが、モタモタしているうちに、紙ジャケは売り切れ。通常のプラケースのみが流通していました。そのまま保留状態にしておいたところ、今般、Blu-specCDにて再発売となったので、購入してみました。で、実際に聞いてみて驚いたことが二つ。 1)アメリカ人のボサ・ノヴァ・アルバムとしては、録音年代が非常に早い。あの、カーネギー・ホールでのコンサート以前となる。 2)収録曲にブラジル勢の現地オリジナルは1曲も無く、ほとんどがブルーベックのオリジナル。

 Late Night Jazz Favorites  / Herbie Hancock

Herbie Hancockが60年代後半にレコーディングしたレア・スタジオ・セッション。当時最高のミュージシャンとの共演が楽しめる1枚!参加ミュージシャンはJack DeJohnette, Ron Carter, Freddie Hubbard, Joe Hendersonなどなど・・・
加えて、1967年のカンヌ国際映画祭にてパルム・ドールを受賞したカルト・クラシックとも呼ぶべき映画「欲望」のサウンドトラックの激レアなアウトテイクをボーナストラックとして収録!

 Hustlin’  / Stanley Turrentine

アシッド・ジャズの隆盛にも一役買ったロイド・プライスのカヴァー「トラブル」を収録の人気盤。奥方スコットとの共演でソウルフルな持ち味を爆発させる。

 Like Someone In Love  / Art Blakey

ゴルソンからショーターへテナーが替わった時期のJMのブルーノートにおける録音。当然ファンキーの色合いが強い時期だが、ショーターのモード改革が徐々に浸透しつつある。それにしても、当時のモーガンはすごい。ちょうどこの頃来日し、ファンキーブームが到来したのだが、その原因の一端は、モーガンのソウルフルでハイノートでバリバリ吹きまくるトランペットのすさまじさからなのではないかと想像する。実際湯川れいこ氏などのコメントも残っているが、モーガンが時代を担う若手の象徴のような存在であったことは間違いない。もちろんショーターのモーダルなサックスも新鮮であっただろうし、御大ブレイキーのナイアガラ瀑布と形容されたロールドラムの魅力にも、痺れまくっていたのである。

 Happenings  / Bobby Hutcherson

鮮やかでレイジーなジャケットにまず引かれる。こんなしゃれたデザインはブルーノートならではのセンスだろう。中身も外側に劣らずよくできている。60年代の新主流派ジャズのエッセンスが凝縮された演奏。ボビー・ハッチャーソン(vib) 、 ハービー・ハンコック(p)、 ボブ・クランショウ(b)、ジョー・チェンバース(ds)とくれば役者も揃っている。特にハンコックの参加がこのアルバムのベクトルを大きく定めているように感じる。4の処女航海だけがハンコックのオリジナルで、後の6曲はハッチャーソンのオリジナルだが、いずれもモーダルな曲想の中にドライブ感が感じられ、過度な前衛にもコマーシャルにも傾かない

 Mode for Joe  / Joe Henderson

4000番台中の名盤だと思う。まづメンツが凄い。復活したリーモーガン。絶頂期のカーティスフラー。円熟のハッチャーソンにシダーウォルトン。登り坂のロンカーターにチェンバース。全員がモードマナーに則り組んずほぐれつの名プレーを繰り広げる。大人数のセッションだが、出しゃばりすぎるプレーヤーは一人もいなく、全体的には程よく纏まっている。リーダーのジョーヘンのトグロを巻くような個性的なテナーが、雑踏を交通整理するように響き渡る。プッシュしまくるチェンバースのシンバルワークも凄い。各プレーヤーのソロスペースも充分に取られていて聞き応えは充分すぎるほどある。全員がエネルギッシュに乗りまくっていることがよく分かる

 Dialogue  / Bobby Hutcherson

1965年録音のボビー・ハッチャーソン初リーダー作。電撃的なヴィブラフォンとマリンバを堪能できる。次作からはオリジナル楽曲も収録してくるが、本作はまだ個性が独立してない。楽曲を提供しているのはアンドリュー・ヒルとジョー・チェンバース。特に全編に亘りヒルの世界観が顕著な一枚。フレディ・ハバードやサム・リヴァース、リチャード・デイヴィスもそれをよく理解して前衛的で妖しい雰囲気作りをしている。そこに新風のように炸裂するヴァイヴとマリンバが最高にカッコいい。それにしても、テナー、ソプラノ、バスクラ、フルートと何でも鮮やかにやってしまうリヴァースは凄い。ジグソーパズルみたい。そんな素晴らしき援助があり、アヴァンギャルドでフリーな一枚に仕上がった。電撃的デビュー。

  Sonny Rollins and the Modern Jazz Quartet  / Sonny Rollins

初期の名作で、語り尽くす、というよりも、それぞれの曲の演奏時間は短めで、メンバー全体が手だれであるので、少し昔風の起承転結の妙技を味わう盤。なるほどこの人はここが売物になるんだ、とその個性が明確になっている。特に4、5、6の盛り上がりは凄いもので、5を取上げたりして、小唄好きの片鱗がうかがわれる。マイルスのピアノ伴奏が聞ける、というか、聞こえる。 ジャズの巨人と言われるロリンズの,51年録音の初リーダーアルバム。若いテナーマンの胸から沸き上がる熱い鼓動が,よどみなく唄い切っている作品は素晴らしい。ありし日のロリンズの演奏には,後年のプレイを示唆していて興味深い。この4曲目までが、モダン・ジャズ・カルテットとの演奏で53年録音。

 Indestructible  / Art Blakey

構成の堅牢な一枚ですね。全編通して聴き応えがあります。ただブレイキーの機銃掃射を愉しみにしてる人には残念な一枚。あまりにおとなしい。また意匠こそ凝らしてるがモーガンもおとなしい。なにか如実に時代の転換を垣間見てしまう内容。活躍してんのはウォルトン、フラー、ショーター。特にこの時期ショーターは突き抜けた。もう突き抜けた。この年ほど彼にとって重要な年もないよね。一曲目、四曲目、五曲目のソロパートが凄い。特に自身作の五曲目は曲自体もいいけど、ソロはまさにショーターって出来。法則がないんだよね。如才ないけど全部自堕落で適当な感じ。でもそれこそ一流のセンスと遊び心であり独創的な彼の空間。

 Mustang !  / Donald Byrd

ジャズ界の{教授}バードが,スイス留学から帰国後,満を持して発表したコンボ作品の第1弾。ストレート・アヘッドな展開ながら,ユニークなリズム・パターンを採用するなど,随所に並々ならぬ創作意欲がうかがえる。共演陣ではマッコイの活躍が光る。
タイトル・チューンのジャズ・ロックが大ヒットを記録した1960年代中期バードの会心作。ヨーロッパから帰国した彼が3管をフロントに据え、ファンキーから新主流派まで幅広く表現する。

 

 Flood  / Herbie Hancock

ハービー・ハンコックが1975年に発表した日本公演の模様を収録したライヴ盤。エレクトリックとアコースティックを自在に操る卓越した鍵盤さばきを存分に味わえる。
『洪水』そのタイトルどうりの作品である。聴き所は1・2曲目の連続。1曲目は名曲『MEINDEN VOYAGE』。後半にベース、フルート、ドラムがゆっくりと入ってくるところが美しい。美しい海を優雅に渡る船が想像できる。そして、いよいよその流れから突然『ACTUAL PLOOF』へと移行する。暴力的に加速していくこの曲からは、メンバーのテンションの高さがうかがえる。執拗に繰り返されるリフがまたかっこいい。

 Live At Montreux Jazz Festival 1958-2007  / Dave Brubeck

デイヴ・ブルーベックが50年に渡りモンタレーに出演した選りすぐりのライヴ・パフォーマンス集。ブルーベックの十八番M2「Someday My Prince Will Come」、M3「Take Five」も収録!

 

 Mosaic  / Art Blakey

ウォルトン作の一曲目がタイトルトラック。彼のバッキングは大部分が印象に刻まれるぐらい奇跡的なものだが、ここでの演奏は本当にほれぼれ。イカスなあ。思うにパズルなんだよ、フィーリングのパズル。空間への嵌めこみ方では右に出る者がいない。一段も二段もセンスのいい空間に持っていける稀有すぎる才能がいいよなあ。さてそんな超脇役もいいけど、3管フロントは強烈だよ。ここではやっぱハバード。新人にして玄人。別次元の離れ業。でも全然汗臭くない。つまりそれが次の時代の新しさだった。一瞬を自分色に染める攻撃的な美意識。これを突き詰めると表面が滑らかで綺麗、精神こそが汗臭くて濃いという音楽の出来上がりなんだ。モノ言わず寡黙だが名誉に与する潔癖なリーダー像。

 One Step Beyond  / Jackie McLean

神童トニー・ウィリアムスの驚異的なドラミングをフィーチュアしたニュー・マクリーン・バンド。60年代に常に前進し続けたマクリーンの記念すべき第一歩を記録した傑作。名作<ブルー・ロンド>収録。
オーネット・コールマン派のアルト奏者、マクリーンの63年録音の意欲的作品。新メンバーの登用によって、大きく発展した彼らのサウンドを思う存分堪能できる、全4曲。新たなバンドで今までに無い音作りをするんだと言う決意漲るタイトルとジャケが良いよね。よく実験作と言われているけどジャッキーと作編曲を担当したグレシャン・モンカーには失礼な話しで、こういうスタイルのジャズの最初の完成品

 The Gigolo  / Lee Morgan

ひょっとしたら、モーガンから一枚だけ選べと言われれば、ワタシこれかも知れないなあ。実は名作「サイドワインダー」ってイマイチ好きになれない部分が有ったんだけど、このアルバムでほとんど全て解決されているですよね。モーガン流のジャズロックサウンドでは、これ以上の音は望めないのでは?ってくらい完成度の高い音だしモーガンもショーターも絶好調じゃないですか!何か凄い音に厚みが有って、言うなれば三管JMのトロンボーン抜きぐらい充実しているね。ひとつにメイバーンのピアノが抜群に良い事、レギュラーと言って良いクランショー=ヒギンスのコンビが完璧 !

 Tom Cat  / Lee Morgan

一本立ちしたモーガンが、ブレィキー他の面々を従えてリーダー格で録音を始めた頃の盤。この人も自作曲をやるが、どうもモブレイなんかよりも曲に華があり、しかも楽器がトランペットである上、その吹奏がガレスピー譲りの馬鹿テク、しかも歌心あり、ということでスカーっとします。面白いのはマッコイの参加。新主流派の一人としてブルーノートのセッションにも顔を出していたマッコイらしく、ソロにもバッキングにも他のメンバーと比べて異彩を放ちまくっている。その他のメンバーとのコントラストが作品を面白くしている。

 Search For The New Land  / Lee Morgan

全曲リー・モーガンのオリジナルです。空前の大ヒットとなった「The Sidewinder」の録音から約2ヶ月後に録音されたのですが「The Sidewinder」発売前なので、その後アルバムに必ず一曲は入ってくるジャズロック的な曲調のものは無く、脱バップというコンセプトを、よりジャズ寄りに考えていた感触を受けるアルバムです。盟友ウェイン・ショーターの影響でしょうね。今までにないサウンド重視の方向性で、ハービー・ハンコックの参加も、そんな音作りに一役買っているような気がします。グラント・グリーンは前期グリーン先生なので、浮きまくっています。後期だったら良かったのにね。

 City Lights  / Lee Morgan

本盤ではゴルソンが編曲した所謂ゴルソンハーモニーの精緻なアンサンブルにモーガンのトランペットが上手く溶け込んでいて、それが『ソロが目立たない。モーガンらしくない』と映りがちなんですが、決して『埋没している』ワケでは無くて、そこもまたゴルソンならではのバランスというか。さて、本盤では「Just by Myself」は『メロが綺麗で素敵な曲』なんですが、メッセンジャーズのオランピアコンサート(fontanaレーベルでしたっけ)だとアップテンポでメチャクチャ格好良いんです。いや〜名曲です。勿論、その他の楽曲も最高の出来です。

 Far Cry  / Eric Dolphy

上無二のパートナーであるリトルが参加した、ドルフィー3枚目のリーダー作。敬愛するチャーリー・パーカーへのトリビュート曲を含み、ファイヴ・スポットほどの爆発力はないものの親しみやすい雰囲気の名盤。
Booker LittleとはFive Spot のライブがあまりにも有名だが、これはDolphyの作品の中では絶対にはずせない。収録された曲はこの後の彼がライブで演奏するおなじみの曲ばかりだ。しかし本当にBooker Littleは素晴らしい才能を持った人だったんだなー。その死はあまりにもあまりにも早すぎる(白血病とはいえ)。Left alone,It's magicはいつ聞いても涙がでるほど切ない。

 The Complete Town Hall Concert  / Charles Mingus

1962年10月12日ライブ録音。総勢30名の大編成で、常連のエリック・ドルフィー、ジャキー・バイアード、ダニー・リッチモンド等に加えて、ズート・シムズや秋吉敏子の名も見える。分厚い音のうねりが寄せては返し、まるで巨大な宇宙船にでも乗っているみたいだ。ものすごいのだけれど、何だか楽しくてワクワクする。4曲目のエリック・ドルフィーとミンガスの掛け合いが可笑しい。響きはゆったりして大きく、やわらかくてやさしい。ミンガスの魔法に掛かってしまって、幸せな気持ちになる。ミンガスという人間の大きさが最もよく出た作品かもしれない。お客さんの喜びようも半端ではなく、実に嬉しそうだ

 M J Q  / Modern Jazz Quartet

両方のグループのイニシャルがどちらもMJQであることから、このタイトルに。ホレス・シルヴァーを含むミルトのクインテットは、MJQ的ハード・バップ。
本作はモダン・ジャズ・クァルテット&ミルト・ジャクソン・クインテットによる1952~54年録音盤。ピアニスト、ホレス・シルヴァーを含むクインテットの演奏他を収録。

 That's Where It's At / Stanley Turrentine

レス・マッキャンをピアノに迎えたソウルフルなセッション。両者が持ち味を存分に発揮し、グルーヴィで泥臭いアルバムが完成。なかでも「スマイル・ステイシー」は、漆黒の輝きを放っている。
タレンタイン師匠の音源で ギターやら オルガンやら 余計なもの(暴言か?(笑))の入らない シンプルな編成で ストレートなジャズを聴きたかったら これかなあ? ピアノのレス・マッキャンが良い! てか この人 基本的にトリオなんで 管の入ったセッションの音源 凄い貴重です 解り易いファンキーな曲が多いし ブレイクなんかも ビシッと決まってる 聴き易い作品

 Round about Midnight at the Cafe Bohemia / Kenny Dorham

Kenny DorhamのCafe Bohemiaにおけるライブ盤。このまま行っていれば、この人はArt Blakeyと並ぶ大バンドリーダーとなったんだろうが、この人は商売気がないらしく、結局ビッグネームとならなかった。しかしこの録音当時のKenny Dorhamは引っ張り凧の人気ジャズメンで、その勢いが演奏にもはっきり現れている。メンバーに、J.R. Monterose、Kenny Burrell、Bobby Timmons、Sam Jonesを随えて、どの曲の演奏にもジャズに不可欠な熱気があります。LP3枚分が上記のようにCD2枚分にまとめられて出ています。やっぱ「1 Monaaco」、「2 'Round about Midnight」、「3 Mexico City」、それに「Who Cares」あたりが聴きものですか今まで、500枚以上のJAZZのアルバムを聴きましたが、このアルバムに関しては、唯一捨て曲がなしです。

 Dexter Calling / Dexter Gordon

ゴードンの1961年作。ひたすら平和な一枚。彼のテナーは一味違うなあ。様々な要素を吸収しながらも、完全に独立的なサウンドを創造したテナーマンだろう。一番の特徴はやはりフレージングの妙。もはやこれは確信犯的なところが大きい。最初から最後まで耳に馴染み易いフレーズで貫き通す感性が面白い。ある意味、閉じられた部屋で研究に没頭してるような、そんな男性的な遊び心を感じてしまう。男性的と言えば、トーンも男性的なんだが、、こちらはもはや男性的な色気が一種振りきれて女性的な薫りさえしてくるのだ。ロリンズのテナーを心地よいと形容するなら、ゴードンはもはや平和だ。遊蕩しすぎるぐらいに。

 Capuchin Swing / Jackie McLean

ブルー・ミッチェルを引き連れジャッキー・マクリーンが60年にブルーノートに残した傑作。当時マクリーンはジャズ界最前線のアルト奏者であり,ストレートアヘッドな演奏のなかにも新感覚のハード・バップ・ジャズを打ち出していた。アンサンブルも良し。
完璧にコントロールされた演奏。決して派手ではなく、ちょっと玄人好みしそうだが、いい演奏だ。ただ、名盤とは言いにくい。いつものマクリーン、いつものミッチェルである。ウォルタービショップのピアノも(もともと派手な人ではないが)控えめ。だから、アベレージ作と言ったところか。

 Destination Out / Jackie McLean

リーダー名はマクリーンだが、アルバムを支配しているのは完全にハッチャーソン。この人はいつも演奏全体に相当な影響力を発揮するが、本作ではマクリーンにグレシャン・モンカーIII、ロイ・へインズを完全に手中におさめている。そもそもこのアルバム、3曲がモンカー、残り1曲がマクリーン作曲であるにもかかわらず、すべてハッチャーソンのオリジナルにしか聴こえない。マクリーンは前年録音の“Let Freedom Ring”のノリなので、普通に期待される彼の個性は出ていないかもしれない。しかしモンカーが完全に霞むぐらいの熱演である。その意味では“Let Freedom Ring”を超えていると思う。それにロイ・ヘインズが素晴らしい。

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