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New York Is Now / Ornette Coleman |
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1968年スタジオ録音。正統派のエルビン・ジョーンズがまとも?なレールを敷いてしまうものだから、オーネットも戸惑いながら、まあいいか、って感じで演奏始めたら、なにやら快感で、もう演奏に夢中。どこか純粋なオーネットという子供が伸び伸びと遊んでいるようで、実に楽しい作品に仕上がっている。最後の方で羽目を外すが、これもご愛嬌。オーネットの作品の中では、最も好きな1枚。
ジミー・ギャリスン(b)、エルヴィン・ジョーンズ(ds)をリズム隊に迎えた久々のブルーノート録音。名曲「ブロードウェイ・ブルース」が収録されていることでもお馴染みの盤である。 |
Here to Stay / Freddie Hubbard |
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メッセンジャーズのメンバー・リストと似ている気がするけど、演奏は相当にFREDDIE HUBBARD色が強い、良い盤。この 輸入RVG盤で 初めて聴きました。どうも ワタシの中で傑作「レディ・フォー・フレディ」と 大作「ブルー・スピリッツ」の間に録音されている、「ハブ・トーン」、「ブレイキング・ポイント」は 正直言って評価が低いつうか ピンと来なかったんです。何か やっつけで適当に作った気がして… ところが このアルバム聴いて 改めて聴き直すと これが案外良かった。あぁ これが本音かもね なるほど みたいな… 特に今作品は 自作曲が少ないせいか 青筋立てて 超絶技巧を駆使して ハイノートを バリバリヒットし続ける 修業僧の様なフレディさんは 此処には居ない。 |
Time For Tyner / McCoy Tyner |
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1968年にリリースされたブルーノートからの第三作。ピアノトリオにハッチャーソンのヴィブラフォンを加えたカルテット編成。
まず幕開けを飾る「アフリカン・ヴィレッジ」がかっこいい。個人的には数多いマッコイのオリジナル楽曲のなかでもとりわけ好きだなあ。理由は単純明快。マッコイらしいから。血が騒ぐような情動性と、どこかミステリアスでスピリチュアルに洗練された精神性が華麗に融け込んでいる。ハッチャーソンのヴァイヴがいい貢献してるんだよね。またこの二人の場合はライブでもいい相性。二曲目、三曲目とマッコイがつくるオリジナル世界に浸って、それからはスタンダードで寛ぐ。 |
The Cape Verdean Blues / Horace Silver |
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ホレス.シルヴァーは日本ではとかくファンキーの一言で片付けられてしまうが実はそうではない。ホレスの曲には非常に知的でソフィスティケイトされたものが多く、ブレイキー的ファンキーとは一線を画している。なので、ホレスのバンドに参加するラッパを並べてみると名管楽器プレイヤーがずらりと並ぶのである。ホレスとブレイキーのフロントを並べるといわゆる名手がほぼ全部並ぶ感じ。で、本作だ。
フロントを張るのはウディ.ショウとジョー.ヘンダーソンというトンガった二人+JJ。ファンキーというよりは60年代のモーダルなジャズの旗頭と言っていい。ハンフリーズのシャープなタイコに煽られてゴキゲンです。 |
Silver's Serenade / Horace Silver |
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ブルー・ミッチェル&ジュニア・クックをフロントとするホレス・シルヴァー・クインテット全盛期の作品。そのわりに同時期のほかのアルバムに比べると地味なのは、大ヒット曲が入っていないからだろう。とはいえ、ファンキー・ムード満点の熱演はやはりスリリングだ。Song
for my
father」の1つ前。全盛期のレギュラークインテットとしての最後のフルアルバム。ビックリするのが、そのアンサンブル力!長年連れ添ってきたから、明らかに「Finger
poppin’」の頃より、個人が上手くなってるし息もピッタリ!だがその分スリルに欠け、また曲も哀愁漂うものが多い(私はホレスのココが好きなのだが)のが当盤が目立たない原因かな?でも@、Aは間違いなくカッコイイしDも熱い!もっとホレスを、という人は必聴!! |
Sweet Honey Bee / Duke Pearson |
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ボサ・ノヴァ、ファンキー・ジャズ、4ビートと多彩なサウンドのネタを持ったピアソンによる1966年の快作。作編曲家としての手腕を認められつつあった時期だけに、変幻自在な音が魅力的。本作は1966年に録音された作品で、他の参加ミュージシャンは、トランペットがフレディーハバート、テナーがジョーヘンダーソン、ベースがロンカーターの豪華盤。このブルーノートオールスターズと言える芸達者なジャズマンのソロスペースが充分にとられていてうれしい。フレディーもジョーヘンも元気一杯にフリーの香り漂う彩りを加えています。リーダーのピアソンは本当に良い曲を書くピアニスト。キャッチーなメロディーの曲が詰まった、知的なファンキージャズでホレスシルバー辺りがお好きな方には推薦できます。 |
The Stylings Of Silver / Horace Silver |
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ブルーノート65周年を記念した廉価盤。本作は、シルヴァー・クインテットの様式美が炸裂する傑作。ファーマーとモブレーの2管をフロントに配した一糸乱れぬアンサンブルが素晴らしい。
所謂名盤本ではあまり注目はされていないようですが個人的にはHorace
Silverの中で一番好きなアルバム。彼の書いた曲は殆ど全部聞きましたが1曲目のNo
Smokin'は彼のペンによる曲の中でも屈指の格好良さ。ファンキーというよりも疾走感があって知的でクール。でも熱い。これが50年前に作られてるんだから恐ろしい。 |
Soundin'
Off / Dizzy Reece |
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リースが、ワンホーンで落ち着いて吹いている作品。選曲も良い。まず、1曲目の「ゴースト・オブ・チャンス」で引き込まれます。ウォルター・ビショップの滑らかなピアノ(レッド・ガーランド風だが)、整ったATのドラム、ワトキンスのベースもすべてが調和している。夜、ウィスキーでも飲みながら安心して聴ける。彼のブルー・ノート3部作で最高傑作だと思う。 ブルーノート4000番台の珍しいワンホーンの一つ.とくにトランペットではこのアルバムだけ.曲に関しては夭折したクリフォード・ブラウンを意識した内容になっていると思われるが,比較されるので損をしていると思う. |
Star Bright / Dizzy Reece |
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ウィントン・ケリー以下豪華メンバーに囲まれたジャマイカ出身トランペッターのコレクターズ・アイテム
小粋なオリジナル<ザ・レイク>、スタンダード曲<アイル・クローズ・マイ・アイズ>以下、歌心ある快演。
ジャマイカ島出身ハード・バップ系トランペッターのブルーノート2枚目となるリーダー作。モブレーやウィントン・ケリーらの強力なバックアップで、豪快かつ王道的なハード・バップを披露。デジィー・リースのテーマ・メロディの提示が2拍ほどもズレはじめる。気づいたポール・チェンバースが、喉自慢の伴奏みたいに、あわててずれた方に合わせ始める。 |
Look Out / Stanley Turrentine |
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『アス・スリー』吹き込み直後のパーラン・トリオがバックを務めた、ワン・ホーンによるタレンタインのデビュー作。彼の持ち味である、男性的で豪快な演奏が楽しめる。スタンレー・タレンタインのテナーサックスのサウンドは一度聴いたら忘れられない豪快さとストレートで屈託がないジャズの本流を感じさせる魅力を兼ね備えている。ブルースフィーリングに満ちたメロディラインや見事なタンギングによる歯切れのいいフレーズは安心して聴けると同時に古きよき時代のジャズの気分に浸らせ、喜びと勇気を与えてくれる。本アルバムはそうした中でもタレンタインのよさが十分に引き出された内容になっており、選曲もよく、ブルースとバラードの両方が楽しめる。 |
The
Spoiler / Stanley Turrentine |
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『ラフ・ン・タンブル』に続くデューク・ピアソン・アレンジのビッグ・コンボ第2作。クラブ・シーンのキラー・チューン、ラテン・テイストの<ラ・フィエスタ>(チックとは同名異曲)を収録し、CD発売の待たれていた貴重盤。本邦初登場。 |
Big Band Vol 1 / Milt Jackson Count Basie |
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いかにもパブロ・レーベルらしい大物同士の顔合わせ。ミルト・ジャクスン名義になっているので見過ごされがちだが、これは70年代カウント・ベイシーの傑作でもある。プロデューサーの御大ノーマン・グランツが自ら書いたライナーによれば、「ミルト・ジャクスンがビッグバンドと録音したことはない」そうだ。うそこけ。ミルトはビバップ・ビッグバンドの嚆矢として名高いディジー・ガレスピー・ビッグバンドのリズム・セクションの一人だったし、録音も残している |
Two Of The Few / Milt Jackson Oscar Peterson |
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ヴァーブ時代の丁々発止渡り合うという感じではなく、二人で気楽に肩の力を抜いて、というリラックスした雰囲気のアルバム。空間を漂うミルトのヴァイブが魅力的なAIf
I Had You の演奏が好きです。
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Stan Getz and the Oscar Peterson Trio / Stan Getz |
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オスカー・ピーターソンを発掘したプロモーター、ノーマン・グランツは、「JATP」というジャム・セッション興行で新人ピーターソンをハウス・ピアニストのように働かせるが、その結果彼は多くのジャズの巨人たちと共演することとなった。スタジオ・レコーディングでもピーターソンは重宝がられ、自分のトリオのレコーディングが出来ないほどに多忙を極めた。スイング時代からの典型的ピアノ・トリオ編成にはドラムの代わりにギターが入る。オスカー・ピーターソン・トリオにはギターのハーブ・エリスが加わった。本盤はタイトルが示すように、スタン・ゲッツのサイドメンというより、ゲッツとピーターソン・トリオのコラボレーションによる演奏である |
Stan Getz With Cal Tjader / Stan Getz |
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『ゲッツ・ジルベルト』で同じみの、スタン・ゲッツのこの『Stan
Getz with Cal Tjader
Sextet』もSACD化されています。1958年の作品。
ピアノはスヌーピーでおなじみのヴィンス・ガラルディ、ベースはあのビル・エヴァンス・トリオで有名なスコット・ラファロ。ラファロはこのあとビル・ヴェンスのもとにいくのでしょうか。1曲目「ギンザ・サンバ」、時代を感じさせるタイトルです。 |
Curtis Fuller Vol. 3 (Little Messenger) / Curtis Fuller |
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ハード・バップ時代の典型的な演奏が聴ける1枚。フラーとファーマーは後にジャズテットを結成することになるが,その先駆的な演奏がこの作品からは楽しめる。クラークの参加もファンにとっては嬉しいところだ。いかにもブルーノートらしい名盤。
ブルーノートに残した3枚のリーダー作の最後の1枚。トロンボーンがハード・バップでも十分活躍できることを証明する好演。本作の2年後に、このフロント2人にゴルソンを加えてジャズテットが生まれた。 |
Bone and Bari / Curtis Fuller |
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フラーのトロンボーンとヒューストンのバリトン、2本の低音管楽器をフィーチャーした人気盤。ソニー・クラークのピアノが各人のソロを的確にサポートし、アンサンブルの妙も楽しめる痛快作だ。
こんなにずっしりとして重たいアルバムは、そうそうないだろう。低音楽器2本をフロントに据えたものなんて、まず珍しい。内容はというと、カーティスフラー自身の調子が非常にいい。1957年のカーティスフラーは、よく鳴る。というのは、もっぱらの定説になっているが、本当にいい。 |
Jazz Goes to College / Dave Brubeck |
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デスモンド入りのブルーベックカルテットのかなり初期のアルバムですね。でも、もしかしたらこれがベストではないか、と、個人的に思っています。はじける若々しいジャズ魂が何とも爽快です。正直デイヴ・ディグズ・ディズニー+2とかエンジェル・アイズあたりの、円熟したプレイがお好きな方々には、幾らか肌合いが合わないかもしれませんが、大学生の前で、一生懸命プレイし、アドリブする、メジャーデビュー前の彼らのイキの良い演奏は、「作られた音楽」とは対局の、「ジャズ」本来のえも言えぬ魅力にあふれています。勿論、ブルーベックですから、演奏は美しく、わけのわからない前衛音楽ジャズでは絶対にありません |
Jazz Impressions of Eurasia / Dave Brubeck |
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大変ノリの良い、安心して聴けるブルーベック節全開の一枚でございました。特に4曲目、恐らくは、誰もが「あ、これどこかで聞いたことある」という一曲でしょう。デスモンド氏のサックスも気持ちよく吹けあがっています。正直、ラストの6曲目、インドっぽい一曲、「カルカッタブルース」は、好みが別れるかもしれません。でも、それでも、怪しげなエスニック音楽には決して堕していません。きちんとジャズです。結論としては、安心して手を出すことをお薦めできる一枚でした。 |
African Waltz / Cannonball Adderley |
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サックスの名手C・アダレイによる全盛期の名盤に、ボーナス・トラック「ジス・ヒア」を追加収録。彼の持ち味であるファンクなソウル・ジャズは、いまもモダンな雰囲気を放ち続けている。 |
Cannonball Adderley Quintet in San Francisco / Cannonball Adderley |
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Cannonball
Adderleyが、出稼ぎを止めることが出来て、やっと弟と組んで、自前の楽団を再度持ち始めたら、この大ヒット作が出ました。明らかに、この兄弟の路線を強く打ち出しており、その後の成功を見れば、これが受けたのは当然でしょうか。このバンドが上り坂にあることを、素直に納得させる盛り上がりは凄い。「This
here」、「Spontaneous
Combustion」と片面2曲の良い演奏で、底力を見せ付けています。演奏前になんかゴチャゴチャと、ちょっと長すぎかと思える司会をするのは、余りお気になさらずに、悪い癖ですから。 |
Bird At St. Nick's / Charlie Parker |
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熱烈なパーカーファンが、パーカーのソロばかり録音したという話らしいです。たしかに音質は悪いし、共演者の音がほとんど聴こえないけど、パーカーはかなり好調で、そして能弁なので、彼のフレーズを酒の肴にしたいなら、おススメの1枚だと思います。 おそらく彼らは素晴らしい演奏をしており、これを生で聴いたら熱狂してのたうち回って涎を垂らし脱糞する人間がいても、俺は責めない。
しかし、このCDではparker以外のメンバーの音はほとんどまともに聴こえない。 |
Montreux III / Bill Evans |
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エヴァンス・トリオ史上、最長の女房役を務めたゴメスと、スイスの名ジャズ祭にデュオで出演。エレピ使用や選曲に新味を打ち出し、得難いチームワークを披露。モントルーでのライブは常に名演だが,75年のこのデュオも聴き応え充分の素晴らしさだ。ゴメスの寄り添うようなサポートを得,エヴァンスは雄大にそしてやさしく独特のリリシズムで愛奏曲を歌い上げていく。寂しさの入り混じった哀感が何とも言えない。私はどちらかと言えば初期のゴメスのプレイ、あの「お城のエヴァンス」頃のゴメスのイキのイイプレイが好きで、後期のゴメスはイマイチかな・・・と感じていました。しかしDuoではドラムレスのおかげ(?)でイイ感じの抑制がゴメスに効いたかどうかは定かでないのですが、聞く側の私はこの3度目のモントルーの彼は本当に素晴らしいと思います。 |
Empyrean Isles / Herbie Hancock |
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ハンコック・カルテットは今作で、フレディ・ハバードがいつものトランペットに替えてコルネットを担当、洗練されていながらより暖かいサウンドを披露している。ジャズには欠かせないサックスは抜きで、ほとんど各パートむき出しのバンド・サウンドになっており、シングル・ホーンという編成が、ハンコックのムードたっぷりの曲調と即興の境目をぼかしている。このグループは特に「間」を意識し、ハンコックとドラマーのトニー・ウィリアムスは担当パートの通常の役割を逸脱し、ハバードを粋で難解なインタープレイに巻き込んでいる。その一方、ベースのロン・カーターが演奏の舵取りを行っている。 |
Inventions And Dimensions / Herbie Hancock |
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多作家ハービー・ハンコックの作品の中でも極めてユニークなアルバムだ。最小限の枠の中で自由奔放に弾きまくるハンコックは様々に変化し,予測できないスリルを聴き手に与える。ここでは従来のジャズにない新しい可能性を探求している姿がうかがえる。ピアノ・トリオ+パーカッションの変則的な構成による演奏です。ドラムスとパーカッションはウイリー・ボボです。ベースはポール・チェンバースです。フロントにホーンを配していないので、ハンコックの演奏は何時になくハイテンションです。何といってもピアノが必然的にフロントに来ちゃうわけですから。基本的に、演奏はホットというよりも、クールです。 |
The Other Side Of Round Midnight / Dexter Gordon |
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デクスターゴードンは10曲中4曲にしか参加しておりませぬ。参加メンバーは豪華きわまりない。ボビーマクファーリン、ジョンマクラフリン、ウエインショーター、フレディーハバード、トニーウイリアムス、ロンカーター、ハービー ハンコック。一応フィーチャリング=デクスターゴードンということで。面白い企画だとは思いますが。だれに焦点を合わせているのか正直よくわかりませぬ。おいしいところはハービーハンコックがもっていってしまっているような印象。
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Blues A La Suisse / Dexter Gordon |
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'73年のモントルー・フエスティバルでのライブ。このときの演奏が色々なところからリリースされている。このときのデクスターもよい!Side−1は、2曲のブルース、そしてSide−2にはスタンダード的なバラードとバランス良く収められており、手馴れた曲目とあって思う存分その実力と、ベテランとしての味わいを出しつくして実に良いムードを醸し出している。
Side−1最初の"Gingerbread Boy"は、D.ゴードンの親友でごく最近R.ガーランドのMPS盤に加わって健在ぶりを見せたテナーのJ.ヒースの作品である。 |
Bags Meets Wes ! / Milt Jackson - Wes Montgomery |
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ファンキー・ジャズにも色々ある。コッテコテの「どファンキー」もあれば、そこはかとなく香る「お洒落なファンキー」もある。とにかく、ファンキー・ジャズは聴いていて、居抜きで楽しい。このファンキー・ジャズは「洒落たファンキー」。それも、とびきり「お洒落で粋な」ファンキー・ジャズである。そのアルバムは『Bags
Meets Wes』。1961年12月の録音。パーソネルは、Milt Jackson(vib) Wes Montgomery(g) Wynton
Kelly(p) Sam Jones(b) Philly Joe
Jones(ds)。アルバム・タイトルの「Bags」とは、ヴァイブのミルト・ジャクソンの愛称。「Wes」とは、もちろん、ギターのウエス・モンゴメリーのこと。 |
The Complete Quartet with Sonny Clark / Grant Green |
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録音当時は発売されず、80年代に一部日本盤が出た良作。以前、マイケル・カスクーナの自己通販レーベル「モザイク」で、CD4枚組で発売された物が、アイク・ケベックとの「Born
to be Blue」セッション等を省き、ついにBlue
Noteレーベルから発売されたものです。私は苦労して、モザイクの4枚組ボックスを購入しましたが、晴れて一般レーベルでの発売!これがめでたくなければ、何がめでたいのか?という程、良質な作品です。普段は、オルガンとのコラボレーション中心のグラント・グリーンが、名ピアニスト、ソニー・クラークとの共演です。何故録音当時発売されなかったのか、理由が判らない。 |
The Latin Bit / Grant Green |
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グリーンの1962年作。明確なヴィジョンがあるというより、ただラテン音楽の情熱やノリといっしょにやりたかっただけという感じでしょう。とにかく濃厚で楽しい一枚。カルロス・パタート・バルデスのコンガなんかで最高に活気がでるね。グルーヴにハリをもたらす。グリーンは相変わらずシンプルに聴かせてくれる。周りにいた人の話では、この人はジャズプレイヤーなのに普段全然ジャズを聴かずにブルースばっか聴いていたらしいが、だからストイックに煮詰めすぎずに、こーゆう企画もポンッと出てくるんだろう。ストイックって言ったら本当に不思議で、モダン・ジャズ期ってなんとストイック。 |
Feelin' the Spirit / Grant Green |
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人気ギタリストのグラント・グリーンが、ニグロ・スピリチュアルズに素材を求めて吹き込んだ、ソウルフルな魅力がいっぱいの楽しいアルバム。「ジェリコの戦い」や「時には母のない子のように」をはじめとする、スピリチュアルズの名曲ばかり。グリーンの血そのものでもあるアーシーかつブルージーなフィーリングが、素朴なニグロ・スピリチュアルズのメロディーと混じって、極上のファンキー・ムードが醸し出されてゆく。
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Round Midnight-Original Motion Picture Soundtrack / Herbie Hancock |
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映画ROUND MIDNIGHTのサントラ盤。音楽監督をHerbie Hancockがやっており、バリバリのトップ・ジャズメンがごまんと出演して演奏している。主人公は、仏人パトロンに世話され続ける、恐らくはバド・パウエルであろうが、それをテナー・サックスに楽器を置き換えて、デックスが実に自然な演技でこなしている。Chet Bakerの歌は良いが、Bobby McFerrinの歌は個人的にどうも、という感じ。しかし上質なジャズであることに間違いはない。87年の映画『ラウンド・ミッドナイト』のサントラ盤がボーナス曲を追加して再発。デクスター・ゴードンを全面的にフィーチャーした演奏は、20世紀最高のジャズ映画といわれる映像ともども、最高の出来だ。 |
River : The Joni Letters / Herbie Hancock |
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ジョニ・ミッチェルへの敬意を表したこの『RIVER』。慎重に選ばれたジョニの曲8曲とウェイン・ショーターのNefertiti、デューク・エリントンのSolitudeで構成されている。ボーカリストとしては、ジョニ・ミッチェル本人、ノラ・ジョーンズ、コリーヌ・ベイリー・レイ、ティナ・ターナー、レナード・コーエンらが参加している。Herbieは人生のほとんどを音楽家として歩んだ優秀な演奏家であり、作曲家であり、プロデューサでもあるが、過去のアルバムと比べても、このアルバムでは、Herbieのピアノの音が一段と澄んでいる。「透明」といってもいいような純度だ。そして一段と洗練され都会的なサウンドとなっている。素晴らしい。 |
Cantaloupe Island / Herbie Hancock |
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最近では、US3のカンタループが有名ですが、その元の元がこのCD。ハービーのねちっこくも理知的なピアノの8ビートのリズムが、いわゆるジャズロックとしてクールに決まっています。表題曲以外にも電子系直前のハービー・ハンコックのジャズが満載。ちなみにカンタロープ・アイランドは、70年代にもセルフカバーしている。 |
Plenty, Plenty Soul / Milt Jackson |
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ジャズ・ヴァイブの最高峰ミルト・ジャクソンが残した初期の代表作。前半は、クインシー・ジョーンズ編曲の10人編成バンド。後半はジョー・ニューマン、ラッキー・トンプソンを含むクインテットでブルージーな演奏を聴かせる。 |
Bags and Trane / Milt Jackson |
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ジャズ・ヴァイブの最高峰と、マイルス・グループでの活躍で進境著しいコルトレーンの共演が実現した人気盤。このアルバムもこの時期のコルトレーン他流試合の1つと考えられる作品だ。コルトレーンはこの時期の他流試合の中で自らのスタイルと方向性を見つけ出した。特にセロニアス・モンクとの作品でシーツ・オブ・サウンドを掴んだことが有名だが、このアルバムでも知的な『bags』から多くのものを掴んでいると思える。ただこの二人は目指す方向がある意味正反対である。二人ともが横向きでミルト・ジャクソンのフレージングを観察しているようなコルトレーンを写したアルバム・ジャケットの写真がこの作品を良く表していると思う。コルトレーンがこのセッションに求めたのはアルバムとしての完成ではなく、ミルト・ジャクソンのセンスの吸収だったのだ。そういった『意図』を想いながら聴くというのも一興だろう。
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個人的には約20年前に国内中古盤を入手して聴いて以来、お気に入り盤であるが何故か再発されることが極端に少ない。
理由は「モダンジャズ偏重」のわが国ではホーキンズの評価が著しく低いのと、ジャケと曲が地味すぎることが挙げられるが、これは名盤である。ホーキンズもミルトもこの時期にとても良い録音を残しているが、本作も例外ではない。それと意外なことに、本作をじっくり聴くとミルトがホーキンズの影響を強く受けていることがよく分かる。
ケニー・バレルも激シブの好演。難をいえばトミー・フラナガンが参加しないほうが、よりスッキリとした形になったのではないかと思う。RHINOも相変わらず良い仕事をしている。 |
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