Bobby Hutcherson2枚目のリーダーアルバム。LPのAB面(CDでは1-4、5-8)で音楽的内容が違うので、まるで2人のリーダーがいるようです。僕はA面の方が断然すきで、1曲目から4曲目まで多様な曲想と無駄な音のないアドリブ等まるで、Jazz Clubでの最上の1ステージを聞くような気持ちにさせてくれます。2曲目のLittle B's Poemは70年代の渡辺貞夫さんがレパートリーにしていた曲で、とてもかわいいメロディーをもった曲です。
ビブラフォンはあまり馴染みのない楽器かもしれないが、この楽器の特性を最大限に活かし60年代中盤数ブルーノートに多くの名演を残したミュージシャンがボビー・ハッチャーソンである。そんな彼の演奏はこの時代、一世を風靡したいわゆる新主流派の音楽にピッタリ。作品全体を通して感じられる都会的かつクールな印象は、本アルバムにも参加のハービー・ハンコック(p)の影響も大きいだろう。3曲目のLittle B's POEMなどはハッチャーソンとハンコックの醸し出す大人の雰囲気がたまらない。クールな夜にハッチャーソンの音楽を。
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