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  Mosaic

ウォルトン作の一曲目がタイトルトラック。彼のバッキングは大部分が印象に刻まれるぐらい奇跡的なものだが、ここでの演奏は本当にほれぼれ。イカスなあ。思うにパズルなんだよ、フィーリングのパズル。空間への嵌めこみ方では右に出る者がいない。一段も二段もセンスのいい空間に持っていける稀有すぎる才能がいいよなあ。さてそんな超脇役もいいけど、3管フロントは強烈だよ。ここではやっぱハバード。新人にして玄人。別次元の離れ業。でも全然汗臭くない。つまりそれが次の時代の新しさだった。一瞬を自分色に染める攻撃的な美意識。これを突き詰めると表面が滑らかで綺麗、精神こそが汗臭くて濃いという音楽の出来上がりなんだ。モノ言わず寡黙だが名誉に与する潔癖なリーダー像。上り調子の時代。。あとはそうだ。ショーターの三曲目。希望と絶望が綯い交ぜになって蠢動するようなテーマ部が醜くて美しい不思議な構成。自身のソロも生きもののように生動する。以上、新しいセンス・質感と語る必要もない楽しいファンキーさが共存した贅沢な一枚に仕上がってるんだな。

 

1. Mosaic
2. Down Under
3. Children Of The Night
4. Arabia
5. Crisis

Freddie Hubbard (tp)
Curtis Fuller (tb)
Wayne Shorter (ts)
Cedar Walton (p)
Jymie Merritt (b)
Art Blakey (ds)

Recorded 1961.10

ブレイキー&JMの作品は本当に多くて、どれを買えば良いのかなぁ、と思う人もいるでしょう。「モーニン」と「チュニジアの夜」ともう一枚、是非押さえて置いて欲しいのが、この作品です。この前に「インパルス」というレーベルに良く似た構成のアルバムを残しています。どう変わってきたかというと、ホーンが2人から3人構成になりました。そして、時代は「モード」というサウンドが大流行する時期。モーニン、チュニジア、この2作と聞き比べていただくと、ジャズに詳しくない方でも、その雰囲気の違いはご理解頂けると思います。2人から3人に増えたホーンセクションですから、より緻密なアレンジを施さないと、ただのジャムセッションです。そうならないよう、ショーターが音楽監督としてサウンドをまとめました。これまで楽器の特性、メンバーの個性を前面に押し出していたサウンドがテーマ部分のアレンジで、グループのまとまりを強調しています。テーマ部分だけで「おぉ、凝ってるな」と感じます。ブレイキーのドラムも前2作に比べてトータルコーディネイトの中で、やや、控えめな印象。その分、メンバーのバッキングに力を入れています。オススメはタイトル曲と、「チルドレン・オブ・ザ・ナイト」ショーターの代表作、といわれています。このアルバムを発表以後、ブレイキー&JMのサウンドは基本的に変化していません。ブレイキーが鬼籍に入るまでの約30年、メンバーをとっかえひっかえ、ほぼ同じ事を繰り返してきた、重要なターニングポイント。極論ですが、これ以後のアルバムは、「これは買わないとダメだよな」という作品をブレイキー&JMは残していないのでは?と思っています。時代の流れで抑えておきたいのは80年代に入る直前「ウィントン・マルサリス」が加わって、再びモダン・ジャズ復興のブーム。同時にJMの人気が高まった事。この頃のJM作品は確かに熱いです。「キーストン3」とか・・・。その後、85年にジャズディスク大賞、金賞を受賞したスイート・ベイジルでのライブ盤。ただ、この頃、ブレイキー自身のドラムは衰えているのがちょっぴり残念です。ただ、根性で叩くその姿は感動を呼びます。余談が長くなりました。参考までに、ちょこっと、他の作品も見てください。

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