■イシュー: 近年台頭しつつあるB社に対抗するために、自社の利益構造をどのように改善すればよいか ■枠組み: ・コストの削減 −利益構造 ・売上高利益率を考慮すると、A社の利益率はB社のおよそ1/2である。特に97年にB社は利益率が向上している のに対して、B社は横ばいである。 ・利益額の推移率を見るとA社はほぼ横ばいに対し、B社は93-95年で60%,95-97年で26%上昇している −店舗あたり利益率 ・店舗あたりの利益額を見ると、97年でほぼA社・B社はほぼ同じである。 −A社B社比較  ・93年A社と97年B社では、利益額・店舗数・店舗あたり利益はほぼ同じであり、利益だけを見るとほぼ同条件。   だが、A社とB社では売上高におおよそ半分の違いがある(A社売上:2303に対しB社売上:1494)   つまりB社は売上だけではなくコストを下げることで93年のA社と同じ利益率を達成している。  ・コスト構造を比較すると、93年A社と97年B社で店舗平均面積はA社270m2に対しB社150m2である。   この構造はほぼここ数年変わっていない。   コスト比較を行うと、97年の時点で固定費でおおおそ2倍、賃貸料で30%A社のコストが高い。   なお93年時点のA社の経費について下記の通り推測したところ97年とほぼ同じであると考えられる。   ・粗利率は50%   ・経費の各費目への按分割合はA社B社で際がないことから、年度でも差異はないとみなす。    ・上記前提が正しいとすると、93年A社と97年B社を比較すると    @売上はA社売上:2303に対しB社売上:1494    A利益はほぼ同一    B店舗あたり経費はA社おおよそ273790(千円)に対しB社197292(千円)    C店舗規模はA社270m2に対しB社150m2   となる。   これを単純に比較すると、売上はA社が圧倒的なのに対し経費が非常にかかっているため利益が同一となる比較結果となる。   A社の固定費および賃貸料は、B社の固定費・賃貸料と比較して   97年の時点で固定費でおおおそ2倍、賃貸料で30%A社のコストが高い。   これはおそらく店舗あたり面積がA社の方が多いためだと考えられる。これを同規模とし、固定費をA社と同レベルまで   引き下げることができればコスト構造は改善できる。      固定費の削減は、業界の動向を考慮したとき可能である   (変動費の削減は、品揃えのバリエーションの担保などから難しいが、固定費はこの限りではないはず)       ■結論     店舗面積を削減し、店舗あたりに必要な要員数を削減することで固定費の低減を行うべきである。 ・売上の向上 −売上高推移 ・業界平均と比較すると高い割合をキープしているが、B社と比較すると売上高推移は圧倒的に劣っている −購買層 ・B社と比較した場合、10代及び30代、特に30代の購買層が中心であり、  20代の購買層についてはB社にシェアを奪われている。 ・B社と比較した場合、購買層が特定の年齢層に偏っていない。  幅広い層を狙った商品展開となっている可能性がある。 −客単価及び顧客ごとの購買割合の傾向  ・1アイテムあたりの売上はどちらもほぼ4千円程度で同じだが、   A社とB社では差が出ている。   アンケート結果(一回当たり8000円使用する)と比較すると、B社はアンケートどおりであるが、   A社はアンケート結果の0.8倍程度の購買額しかない。    →顧客の購買ニーズを取りこぼしている。    ⇒総じて潜在顧客層の掘り起しが必要。     必要な背策として考えられるものを列挙する。     A)新規購買層の開拓      20代の購買層をひきつけ、新たな顧客層を獲得する     B)既存顧客層への集中       中心購買層である30代に特化した商品構成とし、B社と差別化を計る     C)来客者の商品購買数を向上する     上記はすべて同時に採用できないため、業界の背景を念頭に取りうる案を決定する。     ここで業界の傾向から下記があげられる。      ・「リスク分散のため品揃え豊富なポートフォリオを組む必要がある」      ・「様々な商品を抱えておくことによりコストがかさみ、顧客ニーズを絞りきれない」     よって、基本的には幅広い年代層を狙うよりも特定の層に選択と集中をし、その層をターゲットとした     商品展開とすべきである。          上記を考慮すると、上記のうちB)を採用し、B)層に対してC)を実現することが重要。     ここでアンケートをみると      ・品揃えが豊富      ・店員が質問に答えてくれる      ・最先端商品      ・新しい商品が常に入ってくる     という点が重要視される。     よって上記年代層に集中し、様々なバリエーションの商品をそろえる戦略をとるべきである。