――んっ、ふっ…! 「でもさー」 「んだよ。違うってのか」 ――んっ……んむっ 「やっぱ3組の△△だって」 「いや、2組の××さんだって」 ――んーっ、ふっ!…ふっ!… 「でもやっぱ4組の弐生(ふなり)さんじゃね」 ――んっ!? 「だな、あの小振りだが形のいい胸」 「そして体全体からあふれ出る恥じらいのオーラ」 ――んーっ! 「まぁいいんちょよりかは数倍ましだな。つーかいい」 ――ん、んっ!!!? 「なんだ氏堀、おまえも弐生さんがいいのか」 「俺はてっきり委員長派なのかと思ってたぜ」 「なんであんな暴力女を。それに弐生さんの方がいいって言っただけだぞ」 ――む、んーっ!んっ! 「そうかそうか。じゃあそういう事にしておこう」 「そうそう、そうじゃないと俺たちの友情にヒビが入る」 ――んっ!んっ!んっ! 「あー、あのな…」 「じゃ俺たちゃ教室に帰るわ」 「氏堀君、大きいの? もしかして便秘気味?」 「うるせーさっさと帰れ」 ――っ!っ!っ!っ! 「はー、全く……」 ガチャ ――!! 「ぁ…」 「へ?」 ぶしゅああああああああああぁぁぁぁぁぁぁ 「ぁぁぁ、んっぁぁぁ……」  えーと確かさっき連れションしてたクラスメイトと話をしてたんだからここは男子トイレで… 「ぁ、ぁぁぁ」  なおかつ個室ということは大のほうで… 「ぁ、ぁふ」  そこに何でさっき話題にしてた弐生さんが何故か立派なナニを付けてオナってるのか、 しゃああぁぁぁぁ  で、そのナニから噴出してきた液体がモロに俺に掛かって…って? 「これ、母乳か?」 「ぁ、氏堀、君?」  なんつーか普段見る弐生さんとはまた違った顔がそこにあった。なんていうかエロい。 「あ、えと」 「あー、それは?」  もちろん始めに聞いたのは今だそそり立つデカイイチモツ。つーか俺よりでかいぞ。 「アレに見えるんだけど、出してたのは母乳だよな」 「え、あの、その」 「後、何でこんな所で…あー、してたんだ?」 「それは…」 「それから――」  とそこまで畳み掛けて彼女が答えられる余裕が無いのがわかった。何ていうか何時もの弐生さんだ。  ……  …… 「えっと、私ね…」  少し待ってると彼女は落ち着いたのかポツポツと語りだした。 「こういう体なの…。男の人のがついてて、そこから母乳が出て」  そういってスカートを持ち上げる。足は閉じてるから女の子の部分は見えないけど、勃起してる部分は隠しようが無い。 「母乳も胸よりこっちの方が出がいいから……こんな搾り方をしてるの」  なるほど。確かにそれならこういう事もしなきゃいけないのだろう。母乳を溜めるのは体に毒だ。だが、 「それは判ったけど、何で男子トイレで搾ってたんだ」  当然の疑問に彼女のうつむいた顔が真っ赤に染まる。そのまま沈黙。  ……  …… 「おねがい……氏堀君」 「弐生さん?」 「この事を黙っててくれませんか」  は?、黙るって…… 「その代わり、私の体を自由にしていいですから」  いや、何故か交渉に入ってますよ? つーか俺は別に漏らすつもりは無いからこんな交渉は無意味なんだが。 「ダメ、ですか?」  チャンスなんじゃないか? 交渉を飲むなり、跳ね除けて優しく接するなり、何かしらの接点にはなるぞ。 「そうだな」  いや、それは卑怯だから秘密にすると伝えてさっさと教室に帰るとか―― ――リーンゴーンカーンコーン  始業ベル。つまりは帰るという選択肢は今しがた途絶えたわけで。 ――リーンゴーンカーンコーン  どうしようか……