・前うpの続き ・主人公がいつの間にか田舎者でド貧乏な童顔のぺったんこになっている ・学校は木造校舎のようなもの ・委員長はちょっとだけ不思議系? 以上を想定して書いた。 ——————————————————————————————————————— 担任 「彼女がクラス委員長の○○だ。何かわからないことがあったら彼女に聞くといい」 委員長 「○○です。はじめまして主人公さん」 主人公 「は、はじめまして……」  クラス委員長ってことは同級生……なんだよね?  思わず顔をまじまじと見つめてしまう。 委員長 「何か?」 主人公 「い、いえっ」  ふんわりとした笑顔、柔らかい物腰。  いかにもお嬢様育ちといった感じの大人っぽい女の子だった。  この聖ヴィップ女学園に通う生徒の中にはそれなりの身分を持つ方も多いと聞いたから、もしかしたら彼女もそういう家柄の出なのかもしれない。 主人公 (……ううっ)  比べて私はどうだろう。  童顔な上にスタイルもぺったんこで、この歳になっても子供っぽさが抜けないというか、田舎くさいというか……。  何だか急激に彼女の前に立っているのが恥ずかしくなってくる。 主人公 (頑張れ、頑張れ私……まだ成長期っ……将来性は十分に……) 委員長 「どうかされまして?」 主人公 「いえっ、何でもないです!」  見るからに怪しい私の態度に少し首をかしげていたけど、 委員長 「問題がないようでしたら、そろそろ教室に参りましょうか」  彼女は特にそれ以上追求はせず、私を階段の方まで誘導してくれた。 ●階段(他の場面で使わないようだったら真っ暗でもいいかと) ●ぎしぎし 担任 「……主人公」 主人公 「ふう、ふう……はい?」  息を切らしながら荷物を運ぶ私に、こっそり先生が近づいてきた。 担任 「先ほど言った通り、パートナー登録は2週間後。休日を除くと今日を入れてもあと10日しかない」 主人公 「は、はあ……」  そっか。休日はもちろん授業がお休みになるんだから、実質10日間でパートナーを見つけなくちゃいけないことになるんだ……。  うう、どうしよう。ただでさえ落第という不安要素を抱えているのに、さらにタイムリミットまであるなんて。  深くため息をついた私をどう思ったのか、先生は前を歩く○○さんの方をちらりと見て、こう囁いた。 担任 「……選り好みしないのなら○○に頼むといいだろう」 主人公 「え? で、でも、もう彼女のパートナー決まっちゃってるんじゃないですか?」 担任 「○○はまあ、少しばかり変わっていてな。1年の進級試験の際も最後までパートナーが決まらなかった。結局、余り者同士で組んだから落第は免れたわけだが」 主人公 「? 変わってるって……」  どういうことですかと聞く前に、とても自然な動きで先生が離れていく。 委員長 「着きましたわ」 ●廊下  視線を前に戻すと、ちょうど階段を登り終えた○○さんがこちらを振り向くところだった。 委員長 「ここが学生棟の2階です。そして私たちの教室はこちら……階段のすぐ隣に」  彼女の言う通り、階段から一番近い教室のドアに2−Aと書かれたプレートがぶら下がっている。 担任 「私が先に教室へ入るから主人公は呼ばれたらすぐ入るように」 主人公 「わ、わかりました」 担任 「HRの伝達事項に5分ほどかかる。その間に挨拶の言葉でも考えていなさい」 主人公 「はいっ」  パートナーを見つけるためにはまず編入1日目の第一印象が大切。  初っ端から変な子だと思われないように、挨拶はしっかりしておかなくちゃ……。  と。 委員長 「あまり緊張なさらないで」  知らず知らずのうちに作っていた握り拳に、柔らかい感触。  ふと見れば、○○さんの手が私を励ますようにそっと重ねられていた。 委員長 「クラスの中には悪い人が結構いますが、良い人もきちんとそれなりいますので」 主人公 「……は、はあ?」  にこり。  先ほどから変わらない陽だまりのような笑顔を浮かべて、○○さんは私の方を見つめている。  ……冗談で和ませてくれようとした、の、かな?  っていうか、先生は教室に入っていっちゃったんだけど、彼女は入らなくて平気なのかな?  ええと? ●真っ黒  ……それからきっちり5分間。  先生に呼ばれるまでずっと傍にいてくれた○○さんが私と一緒に前のドアから教室に入るというハプニングはあったものの、編入の挨拶の方は何とか普通に済ませることができた。  これも一応、○○さんが緊張を解してくれたおかげ……なのかなぁ?  次の場面は一気に放課後に飛んで、他のキャラとの顔合わせになるかなー?