朝日が窓から差し込む。  俺は身を起こした。  どうやら、ここは自室ベットのようだ。  服装もパジャマであり、乱れた様子も無かった。  あれだけの事があったはずなのに……まるで、何事も無かったかのようだ。  昨夜の出来事は夢だったのだろうか……。  ふと、そのような疑問が頭を掠める。  しかし、夢にしては何もかもがリアル過ぎる。  だが、現にこうしてここに俺はいる。  訳が分からない。  あれこれ考えても仕方が無いので、俺は起床し、学校へと向かう事にした。  学校に行けば全てが分かる……なぜか確信めいたものがあった。  学校に到着してまず目に付いたのが、停まっていた警察車両だった。  俺は真っ先にプールへと向かった。すると、そこには大量の教員、警察官の姿があった。  何があったのか……言わずとも分かった。  また、新たに男子生徒の死体がプールで発見されたのだ。  そして、その男子生徒とは……昨晩、一緒にいたとしあきだった。  昨日の出来事は夢では無かった。はっきりと思い知らされた。  恐怖で足が震える。  震える足を引きずりながら何とか下駄箱へと向かう。そこで、一つの視線を感じ取った。  ミズキが俺を見ていた。  蛇に睨まれた蛙のように俺はその場を動く事が出来ない。  ミズキは俺にゆっくり近付き、そっと耳打ちしてきた。  「次はあなたよ」  そう言い残し、ミズキは姿を消した。  俺は逃れられない自分の運命を知った。  だが、それと同時に抗おうという決意も生まれた。 続く