Out Of The Blue

ブルー・ミッチェルのトランペットは甘美"sweet"と形容されることが多いと思いますが、このアルバムの、とくに「スイート・ケーキ」、「ミッシング・ユ―(貴方がいなくて寂しい)」は曲名からも想像できるように、彼の良さを出すために選曲されたかのような、最も甘く切ない演奏ではないでしょうか。メンバーを見ると、豪快なゴルソンとブレーキ―が、繊細なミッチェルのトランペットとどうなるのかと思いましたが、却って繊細なミッチェルの引き立て役になっているようです。全体は、典型的なファンキージャズで、ブレーキーとゴルソンは有名な「モーニン」からのコンビですので雰囲気は似たところは多少あります。この種のハードバップはたくさんありますが、甘美なミッチェルを聴くには絶好のアルバムです。

1. Blues On My Mind
2. It Could Happen To You
3. Boomerang
4. Sweet-Cakes
5. Missing You
6. When The Saints Go Marching In
7. Studio B

Paul Chambers (b)

Cedar Walton (p)

Recorded 1959.01