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 Tokyo Debut

感動的なペッパーの初来日ステージを記録した歴史的演奏。バックが少し弱いが,そんな事はペッパーの神々しいまでのプレイの前には全く問題とならない。昔とくらべるとかなりアヴァンギャルドな演奏も示すこの夜のペッパー入神の名演が記録された傑作。アート・ペッパーは日本を愛していた。そして日本人は、情緒的なアルトを吹くパッパーを愛していた。その両者の幸福な出会いがこのアルバムだ。1977年郵便貯金ホールで録音されたこの盤はペッパーのライヴの代表作となった。「チェロキー」「スプリング・イズ・ヒア」そしてペッパーの作曲による「ストレート・ライフ」など美曲がザクザク。日本人プロデューサー、TBSラジオ技術者による録音、いわば日本制作のジャズ・アルバムの嚆矢である。絶好調のペッパーの「泣き節」に加え、ロブ・フィッシャーのヴァイブも美しい。加えて、ペッパー夫人の写真のジャケも素晴らしい。ジャズ好きよ、ペッパー好きよ、ぜひ聴きたまえ。
1. Introduction
2. Cherokee
3. The Spirit Is Here
4. Here's That Rainy Day
5. Straight Life
6. Manteca
7. Manha De Carnaval
8. Felicidade

Art Pepper (as)
Clare Fischer (key)
Rob Fisher (b)
Peter Riso (ds)
Pancho Sanchez (per)

 

Bob Redfield (g)
Cal Tjader (vib)

Recorded    1977.04

1977年4月、急遽初来日したA.Pepper。当時勤務先の研修を受けていたファンの私はライヴに行けず、TBSラジオハニー・サウンド・オブ・ライブを録音して聞きました。藤岡琢也さんの「遂に、あのアルトサックスの天才が来日しました」という興奮した紹介の声をわくわくしながら聞きました。CDの冒頭でPepperの紹介がされた直後、長年復帰と初来日を待っていた会場のファンは満場の拍手を送ります。自伝でPepper述べています。「僕の姿が見えるや、観客席から拍手と歓声がわき上がった。マイクに行き着くまでの間、拍手は一段と高まっていった。僕はマイクの前に立ちつくした。おじぎをして拍手がおさまるのを待った。少なくとも5分間はそのまま立っていたと思う。何とも言えないすばらしい思いに浸っていた。あんなことは初めてだった。あとでローリー(妻)に聞いたが、彼女は客席にいて観客の暖かな愛をひしひしと感じ、子供のように泣いてしまったという。(中略)その瞬間、今までの、過去の苦しみが全て報われたのだ。生きてきてよかった、と僕は思った。」CDを聞く限り拍手5分はないですが、彼はそう感じたのでしょう。冒頭のチェロキーや凄まじく早いストレートライフを聞くと彼の感じた感激や、集まった日本のファンに渾身のプレイを聞かせたいという思いが伝わります。演奏内容とは別に、私にとって思い出のCD枚の1枚です。

 

 

 

 

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