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事件
異例の無罪論告「郵便物横領、証明できない」 大阪地検、謝罪
2012.7.10 15:31
郵便配達中にマンションの宅配ロッカーに届けた郵便物を横領したとして、業務上横領罪に問われた男性被告(24)の論告求刑公判が10日、大阪地裁(福島恵子裁判官)で開かれ、検察側は「関係者の供述などから被告が犯罪を行ったと証明することができない」として、男性を無罪とする論告をした。公判段階で、立証の決め手だったロッカー管理記録に間違いが判明したためで、検察側の無罪論告は極めて異例。地裁は同日午後、無罪を言い渡した。
この日は無罪論告後、公判に立ち会った大阪地検の検察官2人が「起訴したことで33日間勾留することとなり、検察官として誠に申し訳ありません」と男性に頭を下げて謝罪。男性は下を向いたまま検察官と視線を合わせなかった。
男性はアルバイトの郵便配達員だった昨年6月、大阪市内のマンションで、郵便物の車用ルームミラー(時価5390円相当)を盗んだとして、大阪府警天王寺署に同9月に窃盗容疑で逮捕された。「取っていない」と一貫して否認したが、大阪地検は同月、業務上横領罪で起訴した。男性は約1カ月間勾留された。
同11月から始まった公判で検察側は、配達先が不在の場合に郵便物を入れる宅配ロッカーの管理記録から、郵便物を入れた時間と取り出された時間が同一で、「犯行の機会は男性にしかなかった」と指摘。弁護側は「管理記録に誤りがあり、男性が郵便物を持ち去った事実はない」として無罪を主張していた。
しかし、その後の公判で地裁から補充捜査を指示された検察側が、ロッカーのシステム設計者から事情を聴いたところ、郵便物の管理記録で取り出した時刻が誤表示だったと判明。検察側は有罪立証を断念し、弁護側に捜査の不備を認めたという。
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