赤い外套の弓兵は、建ち並ぶコンクリートの塔の屋上で静かに弓を構えていた。 「I am the bone of my sword.」 弓兵の唇から、一節の呪文が紡がれる。呪文は魔力を織り上げ、織り紡がれた魔力は、一本の矢へと姿を変えた。 矢。 そう、それが弓をもって撃ち出されるものである以上、それはやはり矢と呼ばれるべきなのだろう。
たとえ、その矢が剣の姿をしていたとしても。
―――I am the bone of my sword《我が骨子は、大地を屠る》。 この呪文によって生み出されたモノは、矢を名乗るにはあまりにも大きく、そして剣でありすぎた。 2mを超える、長大で無骨な鋼の大剣。 それが、弓兵の手にした矢の姿であった。