2005年度冬学期 振動・波動論 試験問題
2006年2月13日 教員名 氷上
時間 90分 問題用紙1枚 解答用紙両面2枚 計算用紙 1枚
ノート、教科書持込不可
以下の3つの設問に答えよ。但し、第3問は選択問題で3つの中から2つを選んで解答せよ。
第1問 2次元の膜面があり、その面張力をT、面密度をμとする。
a) この膜面の垂直方向の変位ψ(t,x,y)を記述する波動方程式を書け。
b) この膜面が長方形の枠に面張力Tで張られている。枠の長さはLx,Lyとする。この膜面をたたくと音が聞こえるが、この音の振動数fを与える一般式を記し、またそれぞれの振動数に対し、膜面が動かない場所(節)を図示せよ。
第2問 2つの波が重なりあってうなりを起こしている。
a)この2つの波を ψ1=A cos (k1x - ω1t),ψ2=A cos (k2x - ω2t)としてψ=ψ1+ψ2のうなりの部分を説明せよ。
b) この場合の群速度と位相速度をそれぞれ述べよ。
第3問 (選択問題)以下の3つの小問の中から2つを選択して答えよ。
1)Helmholtz共鳴器としてフラスコを考える時、この共鳴振動数を音速v、フラスコの体積V、首の断面積a,首の長さLの関数として表せ。またその式の導出を説明せよ。
2)ラジオ波のうち長波(AM)と極短波(FM)では届く距離に違いがでる。その理由を振動・波動で学んだ知識を使って詳しく説明せよ。
3)つなみの速度は近似式としてV = (gh)1/2で与えられる。gは重力加速度、hは海の深さを表す。この速度の式を運動方程式から導出せよ。