Staplin博士


David Staplin 博士の理論と体験

ミネソタ州立大学で生物学及び解剖学を教えるディビッド博士は、ウェイトトレーニングの最適な頻度を6つのステップで説明しています。
最後の6番目のステップで筋肉の肥大及び強化が起こるのですが、それまでにトレーニングで受けたダメージを回復するための5つのステップが完了している必要があります。
完全に筋肉の超回復が起きる日数は「およそ5日間〜6週間」位もかかるそうです。
筋肉細胞がトレーニングにより破壊されて回復及び適応が起こる過程は、傷の回復と同じようなものらしいです。(マイク・メンツァーの「ヘビーデューティ・トレーニング」の記事による。)
強度のウェイトトレーニングは、ちょうどナイフのように人の身体を切り刻むのです。

デイビッド博士は、理論家であるだけでなくて自分自身も真剣なボディビルダーでもあります。
1984年の中西部パワーリフティング大会で100`級で2位になり、1985年のミネソタ州のボディビルディング大会では優勝しました。
数年前にある事故でトレーニングを長い期間に渡って中止しました。
205ポンドの体重が180ポンドに落ちたのです。
事故のリハビリテーションの期間に博士は、いろいろな頻度のトレーニングを意識的に体験しました。
最初のうちは、週に3回(上体が2回と下体が1回)のトレーニング、それが週に2回となり、最後は7〜10日に1回となったそうです。
最終的に210ポンドの筋肉質の身体を獲得したのです。
最も印象的だったのは、スクワットとデッドリフトの重量が伸び悩んだ時のレイオフです。
30日間の完全休養でした。
トレーニングの再開初日、「筋肉が落ちているだろう。」という思いは杞憂でした。
なんと10%の重量の増加に成功したのです。

僕も「1週間〜10日に1回のトレーニングでボディコンテストを目指すのは、不可能だ。」と思っていました。
真実は逆だったようです。
博士は、1週間〜10日に1回のトレーニングで10年以上も前の現役時代を超えることが出来たのです。
近い将来に(ナチュラル・コンテストに限れば)、日本でも土曜か日曜だけのトレーニングでボディビルのコンテストに優勝する人が出てくるでしょう。


 

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