外相時代に日米間の密約の存在を認めた岡田克也副総理が7日の参院予算委員会で、1972年の沖縄返還密約を示唆する機密電文を入手し、国家公務員法違反で有罪が確定した元毎日新聞記者の西山太吉さん(80)について「本当に申し訳ない」と謝った。
みんなの党の小野次郎氏が同事件をテーマにした放映中のTVドラマにからめて密約を認めた感想を聞いたのに答えた。「国家の密約という問題の中で犠牲者になった一人だ。ジャーナリストとしての行動に一定の敬意を表す」と述べた。
岡田氏は「歴代の首相、外相が少なくとも90年あたりまで外務省から(密約の)報告を受けながら、国会の場でも否定してきたことは許し難い。我々は議会人として深刻に反省すべきだ。開き直りは許されない」とも語り、珍しく感情をあらわにした。