2011年08月17日

在日に奪われる被災地の土地

 8月15日付け本ブログで、在日韓国人による無資格医師の助成金詐取事件を取り上げたが、今日はそのつづきになる。
 「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」2011年8月15日にあった、「西村真悟のコラム/朝鮮・韓国に関して述べておく」に紹介されていた話。
 コンビニのセブン・イレブンは店舗を各国に展開しているが、各国の店舗内に設置した義援金箱に入れられた金額を公表しているという。
   
第一位、インドネシア   108519円
第二位、台湾        63892円
第三位、シンガポール    20491円
第四位、アメリカ・カナダ   6534円
第五位、マレーシア      4275円
第六位、タイ         2684円



第○位、韓国          217円


 1店舗あたりの金額のついでに金額の総額ではどうかを別のサイトで調べてみた。6月に発表された、世界のセブン・イレブンに設置してある募金箱の各国の募金金額の状況は次の通り。

台湾 約3億368万円
アメリカ・カナダ 約6,534万円
ハワイ 約418万円
マレーシア 約528万円
フィリピン 約30万円
香港 約1,188万円
メキシコ 約387万円
タイ 約1,600円
シンガポール 約1,127円
インドネシア 約293万円
韓国 74万円

総額 約4億2,551万円


 台湾だけ異常な集まりを見せていて、韓国は最下位であった。
 西村真悟前衆院議員は「言うまでもなく、コンビニは子供から大人までの普通の庶民が、大金を持たずに日常の買い物をする場所である。従って、一店舗当たりの義援金額は、その国の国民の素朴な対日感情を表していると思われる。
そして、これは、我が国の友好国は何処なのかという我が国の国家戦略にも影響を与えるべき要因である。」と説く。

 そしてこういうことを菅内閣は公表しない。
 西村氏は「菅内閣が各国からの義援金額を隠す理由は、台湾の義援金額がダントツに多いので、中国から公表するなと圧力をかけられたからだ」と明言している。

 まったく韓国人というやつは…。アジア通貨危機の際に、韓国も通貨危機に陥った。その時、多額の援助をして韓国経済を救済したのは日本であったのに、恩を徒で返して平気なのがあの輩である。韓国人の義援金が少ないのは、戦前に日本は韓国を植民地にして収奪したからだという嘘を彼らはこの場合も言う。
 朝鮮を併合して、近代化をしてあげ、戦後も曲がりなりにも国家の体をなしていられたのは、日本が援助したからではないか。

 義援金の多寡を言い募るのはえげつないけれど、これが日本人に対する諸外国の国民の対日感情の表出であるのも確かであるから、われわれは大いにこれを読み取らねばならない。

 もう一つ、「西村真悟のコラム/朝鮮・韓国に関して述べておく」に紹介されていた話を。
     *      *     *

 大阪千日前に戦前から地面を所有していた人が、生前言っていた。終戦後には、空襲で建物が焼けた跡地を何時も見回らねばならなかった。何故なら、焼け跡にはうっかりしているとすぐに朝鮮人が住み着いて、「ここは私の土地だ」と言い張って立ち退こうとしないからだ。

 戦地に男手をとられた家では、朝鮮人に土地を占拠されても、取り返せず泣き寝入りするしかなかった。
 関東大震災の時、避難先から戻ると、自分の家に朝鮮人がいて、「ここは私の家だ」と言い続けた。

 三月十一日の東日本大震災から二ヶ月間被災地に滞在して見て回ったカメラマンの宮島茂樹さん(不肖宮島さん)が、言っていた。
 津波で家が全て流されたところに、縄張りをして「ここは私の土地だ」と言い張る外国人が各所にいる。避難所から近所の人が戻ってきて、「嘘を言うな」ともめている現場の写真も写した。

 タヒチなど世界各地の災害現場に行ったが、日本以外では被災地での略奪は当たり前だ。略奪がないのが例外だ。宮嶋さんは、東日本の被災地を不法に占拠しようとする外国人の国籍を確認していないのではっきり言わなかったが、日本語を話す日本人と同じ顔つきの外国人だという。

 以上が、我が国の災害時もしくは混乱時に、我が国国民が朝鮮人もしくは外国人から土地を奪われてきた状況である。共通しているのは、土地を奪う側が、「ここは自分の土地だ」という嘘を執拗に繰り返すことである。
 この状況!

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 菅内閣では、なにせ多額の政治的献金を在日政治団体に寄付するくらいだから、津波でやられた土地を国が守ってくれそうもない。




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2011年08月16日

アルト・ハイデルベルクの青春


 ある知人からメールをもらい、大学時代の友人と10年ぶりくらいに再会し同窓会のような酒席を設けたとの話をもらった。

 久闊を叙したあとは、あんまり話をすることがなくて、話が盛り上がらなかったという。
 学生時代はあまり目立たなかった友人が、社会に出て大いに活躍して生き生きしている様にも接し、「学生のころは、一生懸命、勉強や部活や友情をすればいいんだと思った」とも書いてこられた。

 メールをくれた人は、酒席で話が盛り上がらなかった理由の一つとして、「学生のときの記憶があまりない(笑)」とも言う。

 このメールを読んで私は『アルト・ハイデルベルク』を思い出した。
 ドイツの作家マイヤー・フェルスターの戯曲である(岩波文庫)。
 粗筋が以下のサイトで読める。
http://blog.goo.ne.jp/konstanze/e/869078c74fa9a8f781b46cf0e791171c

 同じ題の小説もあるが、戯曲のほうが良いと思う。戦前の旧制高校生はみんな読んだという物語。
 『アルト・ハイデルベルク』はまさに青春まっさかりに、思いっきり「青春した」話である。

 ところがメールをくれた人物は、謳歌したはずの青春まっさかりの時期の記憶があまりない、というのだ。
 これはとても悲しいことである。笑い事ではすまされない。つまりはアルト・ハイデルベルクのような大学生活を送り損ねた結果だろう。
 できれば、なんらかの形で今からでも遅くないから、青春を思いっきり謳歌する時期を持たねばならないと思う。

 本当は、徴兵制を復活させて、男も女も最低でも1年くらいは軍隊で鍛え上げたほうがいい。ところが東大を筆頭に、悲しいことに大学の入学時期を9月に変更するなどという愚策を議論しているそうだ。

 アホか。受験秀才の成れの果てどもが提唱する国際化なんてどうでもいい。もっと大事なことは、日本の未来を担う若者に戦前はあったような感性を豊かにするとか、忍耐を体で覚えさせるような「青春」を味わわせてやることである。

 旧・心に青雲でも紹介したと思うが、戯曲の終わりのあたりで、有名な(戦前の人には有名な)詩がある。


 ああ消えはてし 青春の
 愉楽の行衛(ゆくえ) 今いづこ
 心のままに 興じたる
 黄金の時よ 玉の日よ
 汝(いまし)帰らず その影を
 求めて我は 嘆くのみ
   ああ移りゆく世の姿
   ああ移りゆく世の姿



 私もそうだが戦後生まれの人間は、こういう「アルト・ハイデルベルク」に描かれたような「黄金の時よ 玉の日よ」という青春を持たなかったから感性が薄く育っているのではないか。
 豊かな青春を送った人だけが、このアルト・ハイデルベルクの詩を読んでジーンとくるのだ。

 だから、メールをくれた人が言うところの「一生懸命、勉強や部活や友情をすればいい」のなかの「勉強」は二の次にすべきなのだ。
 感性を磨くためには、暗記だけの勉強は害になるからである。
 日本では、ひとかどの人物、例えば少し前の政治家や大企業の社長などは、学生時代に勉強そっちのけでさんざん暴れ回ったのだ。
 
 否定の否定で、一度青春時代に「良い子」を逸脱することが大事なのだろう。
posted by 心に青雲 at 11:00| Comment(2) | エッセイ | 更新情報をチェックする

2011年08月15日

朝日新聞の親韓姿勢とズル

  MNS産経ウエブニュースの記事(2011.8.12付)
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 無資格で医療行為か 朝日新聞が医師として掲載、お詫び記事

 朝日新聞(東京)は12日、東日本大震災の被災地で医療活動するボランティア団体の代表として10日付紙面で取り上げた男性が、実際には医師免許を持っておらず、無資格で医療行為を続けていた可能性が強まったと、12日付朝刊紙面で訂正記事を掲載した。記事掲載後に外部からの指摘で発覚し、その後の取材で無資格と判断したとしている。

 問題の記事は10日付朝刊2面「ひと」欄の「被災地で『ボランティアの専属医』を務める米田きよしさん(42)」。朝日新聞によると、この男性は4月ごろから宮城県石巻市内に常駐し、傷の手当てや投薬を実施。石巻社会福祉協議会に対して、厚生労働省が医師国家資格を認定したとする虚偽の証明書のコピーを提出するなどし、無資格で医療行為を続けていたという。記者の取材に対し男性は「日本の医師免許を持っている」と説明していたという。

 また、震災ボランティアを支援する日本財団(同)では、この男性の団体に6月、医療物資の購入費などとして100万円を助成。返金要求を含め、同財団は「今後、対応を検討する」としている。

 朝日新聞東京本社報道局の福地献一局長は「日本の医師資格を持たず、経歴についても虚偽の疑いの強いことがわかりました。誤った内容を掲載したことを深くおわびします」とコメントしている。

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 私は昨日夕方のTVニュースでこれを見てから、朝日と敵対的(?)な産経なら詳しい記事があるかと思って検索してみた。
 今更言うほどの価値もないが、朝日新聞も落ちたものだ。
 助成金を払った日本財団も間抜けである。

 朝日の記事は以下。
http://matome.naver.jp/odai/2131312922249217801

 しかし産経の記事も何かおかしい。それは「日本の医師資格を持たず、経歴についても虚偽の疑い」という箇所である。

 単に素人の、日本人の医師資格のない人間が石巻市で詐術を行ったとするなら、わざわざ「日本の医師資格」とは言わないのではないか? 単に「医師資格のない」とだけ言えばいい。それを「日本の」というからには、この容疑者は「日本のでない医師資格は持っていたらしい」と読めるではないか。

 すなわちこれは韓国か中国の医師資格を持った男が、日本の震災をネタに一儲けしようと企んだらしい(たぶん韓国だろう)。そこをなぜ報道しないのか。
 朝日新聞は親韓・親朝で、しかも親中、親米で、要するに反日でありさえすれば何でもOKだと知れてはいるけれど、産経新聞でさえ半島のこととなると及び腰なのか?

 テレビのニュースでも言っていたが、この偽医師はボランティアで診療行為をすることで、助成金を手にすることが目的だったと語ったそうだ。そういうことなら、やはり韓国人ならやりかねない手口であろう。
 朝日の記事に「ボランティアのボランティアや」と容疑者が語っているところをみると、大阪弁であるから、いっそう怪しい。
 住基カードから医師の認定書を偽造していたそうだから、さらに在日臭い。

 と、目星をつけてネットで検索したら、やはりあった!
 http://tokumei10.blogspot.com/2011/08/blog-post_121.html
 産経新聞が米田きよしにインタビューしたものだ。
 このなかで米田は、韓国生まれであることを告白している。ああ、やっぱり。

 朝日は10日付朝刊2面「ひと」欄で、違法行為をして助成金などを詐取しようとしていた米田きよしなる人物をヨイショした。読者から医師ではないとの情報を受けて、全面記事削除に至ったのだから、噴飯ものである。しかも、在日韓国人であることはしっかり隠している。
 しかも朝日はこの人物が「日本の医師免許はないが…」みたいな弁解の仕方である。まるで日本以外の医師免許は持っているかのような口吻ではないか。
 実際はどこの国の医師資格もないのに。

 在日の犯罪は、できるかぎり隠蔽して日本人の犯罪であるかに偽装するのが朝日新聞の伝統である。
 在日なら在日だと報道すればいいではないか。
 そもそも在日が日本人に成り済ますこと自体の卑劣さを、メディアが糾弾しないことのいかがわしさこそ問題である。

 そうやって在日を、何の問題もない人、あるいは今も日本人から虐げられている気の毒な人たちというデタラメなキャンペーンを続けるから、発行部数が激減しているのだ。




posted by 心に青雲 at 06:58| Comment(3) | エッセイ | 更新情報をチェックする

2011年08月12日

中国製空母の真価

 
中国が空母を初めて完成させて試験航行を行ったことが話題になっている。
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 中国:空母、初の試験航行 旧ソ連製を改造(毎日新聞 2011年8月10日付) 

 中国国営新華社通信によると、遼寧省の大連港で改造作業が進められていた旧ソ連製空母「ワリャーグ」(6万トン級)が10日朝、初めての試験航行を始めた。中国国防省はワリャーグを研究・訓練用と位置づけているが、試験航行は独自の空母戦闘群建設に向けた重要なステップとなる。

 新華社は今回の試験航行について短期間で終了し、ドックに戻った後も改修やテストが続けられると伝えている。国防省は先月27日、旧式空母の改造を公表し、艦載機のパイロット養成を進めていることも明らかにしている。上海で国産空母も建造中とされており、空母保有は南シナ海の領有権争いで対立する周辺国の脅威となりそうだ。

 ワリャーグは旧ソ連時代に7割建造された段階で資金難に陥り工事が中断され、中国企業が98年にウクライナ政府から購入。02年から大連港に係留され、改造作業が続けられてきた。

 (後略)


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 ちなみにこの中国で建造中の、ソ連のセコハン空母は推進力は蒸気タービンである。

 国際エコノミストの長谷川慶太郎氏は、中国の空母と米軍の空母の違いを以下のように説明している。こういう情報をマスメディアは何も伝えずに、中国の空母が脅威になるとか、中国国内の国威発揚に利用されるとか、くだらない解説ばかりだ。

 長谷川氏は、東日本大震災の直後、米軍がお友達作戦などと抜かして福島のほうに親切めかして入り込んだのは、決して福島県民を助けようというのではなく、原爆被害の実態を調査してデータを持ち帰りたいからだと説いている。
 そのうえで以下のように説く。
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 米国が原発事故のデータを取りたいのは国防力と関わっている。米国の国防力は原子力抜きにはあり得ないからだ。米国の持っている空母は11隻すべて原子力空母であって、通常のエンジンをつけている空母はない。通常のエンジンだろうが、ディーゼルだろうが、蒸気タービンだろうが、原子力空母に匹敵するだけの馬力が出ない。その結果、大きく異なるのが艦載機だ。原子力空母だと大型の航続距離の長い艦載機が積めるのである。

 米国の原子力空母の飛行甲板(艦載機が離着陸する甲板)はすべて真っ平らなフラットデッキである。そこにカタパルト(艦艇から艦載機を打ち出すための機械)がついている。しかも、これは蒸気カタパルトで、蒸気によって艦載機を艦艇から打ち出すのだ。蒸気カタパルトは原子力空母でないとつけられない。

 というのも原子力空母だからこそ、原子力エンジンの強い馬力で非常に高圧の蒸気を噴射できる。それによって、大型の航続距離の長い破壊力の強い艦載機でも航空母艦から飛ばせるのだ。

 一方、通常エンジンの空母の飛行甲板はカーブデッキであり、艦載機はカーブを上がってその惰性で飛んでいくのだが、カタパルトには火薬を使っている。これだと大型の艦載機は積むことができない。

 中国は今、一生懸命四隻の空母を建造していて間もなく完成するが、四隻ともカーブデッキだから、四隻束になってもロナルド・レーガン1隻にかなわない。ロナルド・レーガンの圧勝だ。
 (『東日本大震災 大局を読む!』李白社)


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 http://mainichi.jp/select/world/news/20110810k0000e030036000c.html
 上記サイトで、建造中の中国の空母を見ると、確かに長谷川氏の言う通り、船首部分がカーブデッキになっている。
 一方の米軍の空母ロナルド・レーガンはWikipediaで見ると
http://ja.wikipedia.org/wiki/ロナルド・レーガン_(空母)
 見事に甲板はフラットになっている。

 毎日新聞記事には、簡略な世界地図があって、フランス、イギリス、ロシア、タイ、インド、イタリア、スペイン、ブラジルに空母が各1隻ずつあって、アメリカにはなんと11隻もある、と図示している。
 これでは本当はしょうがないのだ。アメリカ軍は全部が原子力空母だという説明がなくて「世界の空母数」などと言っても、意味がないことが長谷川氏の説くところによってわかるだろう。

 つまり、米海軍第7艦隊が極東に配備されているかぎり、中国は制空権も制海権も握れないのである。それを良いとか悪いとかは言わない。
 たぶんこれに対抗するには、原子力潜水艦しかあるまいが、中国海軍は原潜を5隻持ちながらも、放射能漏れを何度か起こしていて、たしか現在は2隻しか稼働していない。

 中国は例の新幹線の開業直後の脱線転覆事故にあるように、原子力潜水艦も原子力空母も持ったら危なくてしょうがない。

 新聞記者は中国が空母を建造することを、「アジア太平洋地域で米国に対抗する狙いも」などと書くが、およそトンチンカンな発言なのである。現在の米海軍がいるかぎり、就航させてもあまり意味がないからだ。
 ただ米軍が極東から撤収していったら、通常エンジンの中国空母もいくらかは脅威になってくる。
 それまでは急ぐ必要がないので、中国は実にチンタラと空母を建造しているのだろう。






posted by 心に青雲 at 06:53| Comment(3) | エッセイ | 更新情報をチェックする

2011年08月10日

日本政府は原爆投下を事前に知っていた


 NHK・TVの「NHKスペシャル」「原爆投下 活かされなかった極秘情報」(8月6日放送)。


 これまで、日本はアメリカが原爆攻撃の準備をしていることを知らぬまま、米軍の奇襲を受けたとされてきた。しかし実際は、原爆投下に向けた米軍の動きを事前に察知していたことが、新たに証言と資料から明らかになってきたというのである。

 広島も長崎も、諜報レベルではB29来襲の情報を掴んでいたにもかかわらず、軍は空襲警報を発令しなかった。これはおそらくはじめてNHKが報道したのだろう。しかしわれわれは鬼塚英昭氏の著作(『天皇のロザリオ』『原爆の秘密』など)によって、日本政府も、天皇も、軍上層部も事前に原爆攻撃を知っていたことを勉強した。
 本当は、今さらNHKが何を抜かすか、だが…。

 「NHKスペシャル」の説明ではこうだ。
 日本軍諜報部隊は、テニアン島を拠点に活動する米軍のある部隊を追跡していた。不審なコールサインで交信するこの米軍部隊を、「ある任務を負った特殊部隊」とみて警戒していた。8月6日、コールサインを傍受した軍は、特殊部隊が広島に迫っていることを察知した。だが、空襲警報は出されないまま、原爆は無辜の人々の頭上に投下された。

 そして9日未明、軍は再び同じコールサインを傍受した。情報は軍上層部にも伝えられたが、長崎の悲劇も防ぐことはできなかった。
 つまりは原爆を搭載したB29を、日本側はあえて迎撃しなかったのである。

 原爆投下の2ヶ月前から、日本軍諜報機関はテニアン島における特殊任務機の動きをキャッチしていた。しかし軍は、危険が迫っていることを知りながら何の手も打たなかったのだ。
 生存する当時の諜報部員や、大村の戦闘機部隊で出撃命令を待っていた元飛行士は「分かっていたのに、情報を全然使わなかったことが悔しい」と語っていた。
 さらに、元特殊諜報部員によると、8月11日には諜報記録をはじめ全ての証拠を隠滅するよう命令が下され、終戦の15日まで徹底した焼却処分が行われたという。

 番組では「原爆についての情報がありながら、なぜ知らされなかったのか―――原爆投下後66年、はじめて明かされる真実。」とあった。NHKはそれ以上は決して追跡しない。深く追及すれば昭和天皇にまで達してしまう。天皇教信者たちには見たくない史実が現れることになるからだ。

 そして先に言ったように、われわれはすでに「なぜ知らされなかったか」の答えを鬼塚氏によって教えられている。知らないというのは怠慢であろう。

 「ソヴィエトが参戦しようが、しまいが、原爆は確実に広島と長崎に落とされることになっていた。すべては、原爆で金を儲けようとする悪しき集団がなせる行為であった、……そのためにスティムソン陸軍長官が指揮をとり、大統領、国務長官、科学者、軍人たちを動かした。それだけでは原爆は製造しても投下できない。それゆえに、どうしても落とされる側の協力が必要であった。」(鬼塚英昭著『原爆の秘密 国外編』)

 この「落とされる側(日本側)の協力」に関して説いたのは、鬼塚氏が史上初めてだったと思われる。それは何か。

 8月6日が近づくにつれ、広島には数万の将兵が集められた。アメリカ兵の捕虜だけが広島市内から安全なところへ移送された。すべては天皇の命令によって…。
 広島市内に将兵が集められたため、市民への食糧供給が底をつくほどの状況になったという。その兵隊達は何の意味もない穴掘り作業に従事させられ、原爆投下の時間には営庭に集合させられ、原爆によって命を奪われていった。例外的に生き残ったのは、事前に原爆攻撃を知らされていた第2総軍の司令官・畑俊六だけであった。

 このNHKスペシャルを見た大衆はどんな感想を抱くだろうか。
 政府や軍部は無責任だと思うのであろう。原爆投下を知っていたのに、もし問題にすれば攻撃を防げなかったときに責任を問われるから…というような理由で、一種の保身のために国民を見殺したと捉えるのかもしれない。

 しかしこれはそんな問題ではないのだ。そもそも第二次世界大戦そのものがユダヤ国際金融資本が長年計画して実行した陰謀であったことを知らねば、原爆投下の謎も、なぜ戦争が起きたのかの謎も、なぜ昭和天皇が免責されたのかの謎も、解けはしない。







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