南 英世の
   政治・経済学講義ノート

          大阪府立岸和田高等学校 指導教諭

2008年度 

政治・経済 年間授業計画

 以下の講義内容は、大阪府立三国丘高校 および大阪府立岸和田高校の授業内容を再現したものです。 本ノートの著作権は南英世にありますので、引用する場合は、必ず出典を明記してご利用下さい。

                  初 版   2001年8月 
                                   改訂版   2008年 8月 
                                          

 ************** 目        次*************** 

 はじめに 

現代政治と民主社会

第1章 民主政治の基本原理
   1.この恐ろしきもの「国家権力」 
   2.法の支配 
   3.自由権から社会権へ 
   4.各国の政治制度

第2章 日本国憲法(1) (基本的人権)
   1.明治憲法と日本国憲法 
      (発展学習) 憲法をより深く学ぶために 
      (発展学習) 『古事記の世界』 
   2.国民主権と天皇 
   3.平和主義 
      (発展学習) 沖縄の米軍基地問題 
      (発展学習) 戦後補償問題 

   4.基本的人権(さまざまな判例を紹介する)
      [1] 自由権的基本権 
      [2] 法の下の平等 
      [3] 社会権 
      [4] 新しい人権

第3章 日本国憲法(2)・・統治機構・・
   1.国会 
   2.内閣 
   3.裁判所 
   4.地方自治

第4章 現代政治の課題
   1.日本の政党政治 
   2.行政機能の拡大とその弊害 

1.政治学の出発点は「国家権力が怖いものである」ことの認識から始まる.

2.怖い国家権力を怖くない存在にするために「憲法」が生まれた.
 したがって、憲法を守らなければならないのは国民ではなく,国家権力である.それが「法の支配」の意味である.

3、情報化社会が進む中,情報を正しく読み取る力が求められる.
 テレビ,新聞、インターネットなどから得られる情報にもうそが混じっている.
 特に権力者による情報操作は,民主主義を破壊する.

4、環境問題については,日ごろから新聞をよく読んでおくこと.

 1年間を通して考えてほしいことは,結局,「政府の役割とは何だろうか」、「国家権力の出番とは何だろうか」,と言うことに尽きるのかもしれない.


国際政治と日本

第5章 国際政治の理論
   1.近代国際政治史(主権国家の成立と大国の興亡) 
      2.正義の戦争はあり得るか? 
   3.戦争回避のための工夫(勢力均衡政策、集団安全保障

第6章 戦後世界を読み解く
   1.米ソ対立(冷戦) 
   2.冷戦後の国際政治     
       (発展学習) パレスチナ問題                                                      (発展学習) 北アイルランド紛争
  

第7章 21世紀の課題
  1.情報社会に生きる(現代マスコミ論)
  2.地球環境問題(含む人口・資源・エネルギー問題) 
      (発展学習) 20世紀とはいかなる時代であったか

1、人間はなぜ戦争をするのか.戦争を防ぐ方法には「勢力均衡政策」と
 「集団安全保障方式」があるが,いずれも完全ではない.それぞれどのような欠
 点を持っているのだろうか.

2、戦後の歴史についても理解を深めておこう.北京原人を知っていても,
 毛沢東やケ小平を知らないようでは困る.

3、戦争の背景には、多くの場合、国内経済がうまくいっていないという問題があ
 る。私が経済学を志すようになったのも、戦争の原因を知りたいという理由から
 だった。

 


 現代の経済と国民生活

第1章 経済社会の変容と経済体制
   1.資本主義の発展と弊害 
   2.社会主義とは何であったか

第2章 ミクロ経済学
   1.経済主体とその結びつき 
   2.現代の企業 
   3.現代の市場機構 

第3章 マクロ経済学
   1.GDPとは何か? 
   2.不景気の原因(=ケインズ理論の核心)
   3.財政の役割とその問題点
      4.金融政策
   5.インンフレーションと失業 

第4章 戦後日本経済論
  
1.戦後日本経済の歩み 
      (発展学習) バブルの経済学
      (発展学習) 規制緩和の経済学 
       (発展学習) モラルハザード・シンドローム
    2.中小企業問題
   3.日本の農業 
       4.消費者問題

第5章 労働関係の改善と社会保障の充実
  
1.資本主義下における労働問題の解決 
  2.社会保障 

第6章 国際貿易
  
1.貿易の基礎理論 
  2,国際収支表の見方 
  3.国際経済制度の変遷 
  4.日米貿易摩擦
  5.地域的経済統合
  6.南北問題
  7.グローバリゼーションの光と影

1.スミス,マルクス,ケインズの3人の経済学者については,その基本的な考え方をしっかりと理解しておこう.

2.現在の規制緩和・ビッグバンなどの政策はスミスの「自由放任政策」の焼き直しである.スミスの思想は現代にも生きている。
 
3.目先の不況を克服するためとはいえ,巨額の財政赤字をどうするつもりなのだろうか.

4.自由貿易と自国産業の保護について、自分の意見をしっかり主張できるように理論武装しよう。
 

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