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【政治】

衆院にサイバー攻撃か 3議員PCウイルス感染

 衆院議員三人の公務用パソコンがコンピューターウイルスに感染していたことが二十五日、分かった。衆院のコンピューターサーバーが、感染したパソコンから不正アクセスを受けていたことも判明。衆院事務局はサイバー攻撃の可能性も視野に対策本部を設置。ネットワークに入る際に入力するパスワードの変更や、不審なメールは開かないよう各議員に注意喚起した。

 衆院事務局によると、サーバーを管理運営する委託業者が八月に不正アクセスに気付き、調べたところ、ウイルスに感染した議員のパソコン経由だったことが分かった。三議員のパソコンが感染しており、九月にウイルス対策専門の調査会社に解析を依頼し、ウイルスの種類や感染経緯などを調べている。

 衆院のネットワークでは、国会に提出される議案や各委員会開催などの情報を閲覧できるほか、メールのやりとりなどが可能。不正アクセスを受けたサーバーには、全衆院議員と衆院事務局の職員ら計約二千七百人分のIDやパスワードが保存され、IDとパスワードが盗まれると、メールなどのデータを盗み見される恐れがあるという。

 事務局によると、公務用パソコンには市販のウイルス対策ソフトが導入されているが、昨年十月からの一年間で、ウイルス感染などの申告や相談は今回の三議員の三件を含む百六件あった。

 事務局は「現段階では、情報の流出は確認されていない」とコメント。衆院と同様、各議員にウイルス対策の徹底を注意喚起した参院事務局は「今後、パソコンなどのウイルス感染調査を実施する」としている。

◆経産省にも昨年11月攻撃 情報流出なし

 経済産業省は二十五日、昨年十一月に、情報漏えいを引き起こす恐れのあるウイルスメールが送付される「サイバー攻撃」を受けたことを明らかにした。ウイルスに感染したケースはなく、情報は流出していないという。

 メールはウイルスに感染して情報を盗み見られた可能性がある三菱重工業などが攻撃された「標的型メール」で、同省職員が信じる可能性が高い具体的な公務に関する内容だった。

 

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