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【国際】

オマーン数千人デモ 2人死亡 当局、実弾使用か

2011年2月28日 朝刊

 【カイロ=内田康】ペルシャ湾の入り口ホルムズ海峡に近いオマーン北部ソハールで二十七日、数千人が民主化を求めるデモを行った。治安部隊がゴム弾を発射し二人が死亡、少なくとも八人が負傷した。警察署や複数の政府庁舎が放火された。ロイター通信が目撃者の話として伝えた。

 ソハールのデモは二十六日に続き行われた。オマーンのカブース国王は同日、一部閣僚を交代させる内閣改造を実施したが、デモは収束しなかった。

 同通信によると、デモ隊は拘束された仲間を救出するため、警察署に放火したとみられる。治安部隊がデモ隊に向け実弾を使用したとの情報もある。軍車両も付近に出動した。オマーンでは南部サラーラでも二十五日からデモが続いている。

 一方、反政府デモが続くバーレーンのハマド国王は二十六日、野党系指導者を住宅相や保健相に起用する内閣改造を行った。テロ組織を支援した容疑などで訴追されていた、同国のイスラム教シーア派野党指導者ハサン・ムシャイマ氏が、英国から帰国した。当局には逮捕されなかった。

 国王側には、内閣改造や野党指導者の帰国容認によって、デモを沈静化させ、野党との協議を進展させる狙いがある。

 ただ、大規模デモは同日も行われており、事態収拾の見通しはたっていない。

 

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