26 PM)50 PM)
原発推進派、東京大学大学院教授、大橋弘忠氏の「プルサーマル化への取り組み方」の説明を文字に起こした。ちなみにこれは玄海原発3号炉のプルサーマル化の前に住民の前で行なわれたもの。別の記事で動画をまとめてある。「小出裕章氏と大橋弘忠氏のプルトニウム論戦まとめ【動画・文字おこし】」資料を見せながらプレゼンするスタイルだが、内容がさっぱり頭に入ってこない。資料に書いてあることをずっと話し続けるという、住民に理解を求める側とは思えない内容になっている。

以下、大橋弘忠氏の「プルサーマルの安全性の問題を我々はどのように考えているか」の説明

(始め)

11 PM)

大橋「大橋です。私も出光先生と同じように大学で教育と研究にあたってるんですけど、また、一方でこのように安全精査に関して意見を述べさせていただいたりすることもやっております。えーっと今日は、あのー、こうやってお話しする機会を与えていただいて、大変ありがとうございました。」

45 PM)

大橋「あのー、まあ何をお話しようかと、今まで佐賀県で行なわれた、その安全性に関する質疑応答をずーっと勉強してきたのですけれども、まあ実は、正直申し上げて(笑)、なんでこんなことをやってるんだというくらい、意味のない、もう検討し合ったことも何回も聞かれて。」

03 PM)

大橋「まああの、今、出光さんがお話されたような内容の話を、何回と無くこう回答しているというようなことですので、えーと今日は、我々がこういう問題をどういうふうに考えるかということ、考え方のところですとか、あと県から事故時の影響について話せ、というのがありますので、それについてまとめてまいりました。」

16 PM)

大橋「えーとあの原子力安全、ちょっと早口で申し上げます、もうしわけありません。」

50 PM)

大橋「我々の現代社会にはこういういろんな問題が出てきてます。」

50 PM)

大橋「原子力発電だとか遺伝子操作、伝染性の疾患ですとか地球環境問題。えーとこういう問題は、極めて技術の果たす役割が大きくて、どうしても感情に動かされるとか、っていうふうに社会の意見がその決まっていくところが非常に危ないところで」

41 PM) 2

大橋「あのー、原子力安全の問題は、こういう問題の代表ですけれども、安全がどう確保されているのか、技術的にどういう根拠でどう判断したのかという、ことが問題になるべきです。」

41 PM) 3

大橋「それに対しまして流される情報の多くが、まあこれはマスメディアを含めてですけれども、その過度に情緒的なアプローチで、こわいよ、恐ろしい、だとか、管理者会になるんじゃないかとか、または原爆と同じだとか、今日のテーマでもありますけれども、テロが起こるんじゃないかとか、そういうイメージがたくさん流されてます。」

41 PM) 4

大橋「こういう現代社会が取り巻く科学技術の問題というのは科学技術をベースとした客観的な判断をする、まあ、これが一番基本で、えーとまあ県がそういう事で、こういう会をひらいて頂いてるんですけれども。こういうのに基づいて社会的、経済的、環境的に意思決定をしていくのが民主主義社会の基本になります。」

50 PM) 2

大橋「えーと安全確保の考え方です。安全確保の視点は、えーと安定に運転できるかどうか、なにか起きたときに安全に停止できるか、万日の事故に放射能事故を防げるか、まあこういう問題です。」

50 PM) 3

大橋「で、安全設計、安全評価はどうやってるかというと、考えられる最も厳しい条件で評価をします。それから安全余裕を見込む。まあその中で系統の一部が機能を失うことを保守的に仮定をします。これをまあ、逆手にとれば、こう言うことが起こるんじゃないかという議論にどんどん入っていってるわけです。」

50 PM) 4

大橋「で、何を検討するかというと、核反応に関する特性、あと熱水力に関する特性、それから構造的にもつかどうかという特性を検討します。」

50 PM) 5

大橋「これに対し、えー、これに関連しまして考える原子炉の状態は、停止時であるとか通常運転時、過程変化時、事故時を扱います。」

33 PM) 2

大橋「で、プルサーマルにつきましては燃料をプルトニウム入り燃料に変えるだけですので、今後説明したうちのこの核的特性が変化するだけです。

33 PM) 3

大橋「でその核的な特性を変化させたときの、設計解析評価をやりまして、えーと、ちょうど出光先生がご説明いただいたような、一定条件下、MOX??とか燃焼度の条件下では現行と同等の特性を設計することが可能だという結論になっています。」

09 PM)

大橋「まあ従いまして、原子炉特性に基本的な変更はありませんし、安全性が現行の軽水炉と変わることはありません。」

33 PM) 4

大橋「で、となりにこう安全余裕の図を書いておりますけれども、まあなんとなく安全余裕が減るんじゃないかという議論がされてるんですが、そうではありません。」

33 PM) 5

大橋「安全上の制限値がありまして、運転上の制限値があって、運転範囲というのはこういう所でやっています。でここを安全余裕と呼んでいまして、ここの運転範囲というのは原子炉の状態ですとか燃料の設計とか、またはあのー、運用の仕方によって変わりうる範囲ですので、運転余裕は、安全余裕は、全く同じです。」

41 PM)

大橋「で、こういうことの判断の根拠は、まあ解析ですとか実績、実験学術的危険、経験に基づいて、総合的な特性を判断します。」

24 PM) 2

大橋「プルサーマルの基本問題に戻ってみますと、核的特性を正しく予想できるかどうか。でその核的予想、核的特性を予測したものから安全評価の入力を作りまして、まあ運転的属性ですとか、過渡変化だとか、事故の時どうなるかという検討をします。」

24 PM) 3

大橋「で、核的特性につきましては、これまで、軽水炉、プルサーマル、高速増殖炉、実験炉新型転換炉、多様な条件の経験と実績を持っています。でそれと、各データベースの整備、解析手法の改良、計算機性能の向上とあいまって、もう基本的に100%の確率で正しく予測できるという技術は確立していま
す。」

24 PM) 4

大橋「でこれに、プルサーマルに関しては、臨界実験ですとか、今ご紹介いただいたような、???原子力出力燃焼度、プルトニウム概念値に対し、ついての、まあ実績をベースに判断をしています。」

41 PM)

大橋「事故の影響の範囲については、技術的の想定している最大の放射能漏えいを仮定して、」

19 PM)

大橋「ま、あのMOX、をそうかつ?したときに、ヨウ素がまあ1%弱、希ガスが、1%弱増えますけれども、希ガスが5%強減るという結果になっておりまして、現行と同等の結果です。」

大橋「で、これに対して、距離で2倍に、距離が増えて面積が4倍になるというのがあります。これの原因、というか出処がよくわからずに、まあインターネットで調べたんですけれども、どうやら、どなたがオリジナルかわからないんですけれども、原子力情報室のホームページに解析が貼ってありまして、その解析の内容っていうのが、ちょっと???ですけれども(笑)、もう滅茶苦茶です(笑)。」

大橋「???報告の特別なシナリオを持ってきてまして30年前のですね、それからプルトニウムとか他の元素がチェルノブイリより、さらに放出されるという、うんその、想定をしています。もうこれは捏造とも言える解析で、技術的には発生しないシナリオです。で、確率的な議論を決定論的に置き換えているとか、もう軽水炉では、あのーチェルノブイリのようなことは起きるわけがないので、これを意図的に想定して、怖いですよ怖いですよ、という、恐怖の垂れ流しをやっているような、評価結果です。」

46 PM) 2

大橋「プルサーマルの安全性のまとめですけれども、プルサーマルは今ご紹介したように現行の軽水炉と全く同じ安全性と信頼性をもっています。」

大橋「で安全余裕を食いつぶすとか、事故の影響が2倍4倍になるということが全くありません。ここで是非申し上げておきたいのは、玄海地方とか佐賀県の地方の方が不安を感じる必要は全くありません。」

46 PM) 3

大橋「技術的に不誠実なのは誰でしょうか。技術的に全く根拠がない話です。学会では全然発表なんかされたことはありません。都合の良いデータを使って都合のよい解釈をする。関係のない話を持ち出されます。チェルノブイリなんか、けい、軽水炉なんかと全然関係のないという結論が専門家の間で決まっているのにチェルノブイリがどうだとか。」

36 PM)

大橋「今日も先程の資料で拝見したんですけれども、地震の話が出されると思います。」

26 PM)

大橋「今日我々はプルサーマルの安全性、つまり玄海3号炉のウラン燃料の代わりにMOX燃料を入れたときに、安全性が毀損されるかどうかという議論にきているのに、」

18 PM)

大橋「地震なんか全然別の話題ですけど。それも、怖いですよ怖いですよ、と恐怖心を煽るような話になっていると思います。以上です。ありがとうございました。」

(終了)

いつもは文字おこしの記事の後に何も書かないのだが、今回は少々書かせていただく。

話している内容の是非はさておき、プレゼンの分かりにくさと伝わりにくさが凄い。これは住民に対して不親切であり、理解を得たいという姿勢が微塵も感じられないプレゼンであるのは言うまでもない。なぜ大橋氏はこんなプレゼンでよしとするのか。彼ら原発推進派の学者は常に、既定路線を走る学者だ。つまり、プルサーマル化を行うという前提で住民側と話すことになる。この時、大橋氏は、どんなプレゼンでもいいから、すべきと決まっていることをしておけば良い、ということになる。彼は住民にたいして親切に説明する必要がないのだ。このプレゼンは、お役所仕事であり、誰が見ても、退屈で、しなくても良かったのではないかと思えるほどだ。個人的な感想を書き連ねてしまい失礼。

この後に、小出裕章氏のわかりやすいプレゼンが続くことになる。

だが、結果として玄海原発の3号機はプルサーマル化し、その後、事故が起き、現在停止している(2011年4月28日日現在)

文字に起こした動画は以下。

小出裕章氏と推進派との直接対話 (平成17年)1(佐賀).mp4


これに続く小出裕章氏の反論は以下のリンクからどうぞ。

小出裕章氏のプルサーマル発電批判がわかりやすすぎる!(文字おこし)

自衛隊のPTSD対策:東日本大震災から学ぶストレスの克服

大手メディアが隠す ニュースにならなかったあぶない真実

3・11原発震災: 福島住民の証言

いかがでしたか。ご意見、ご感想、お叱りなど、なんでもお気軽にコメントにくださいまし。

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