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テレビ朝日に脱原発の討論番組の大型企画を提案する
今日は代理店になった気分で、テレビ朝日に番組の企画を提案したい。オブジェクティブは視聴率である。現在、視聴者のテレビ離れは甚だしく、民放は過去にない低視聴率に悩まされていて、夜の7時台はどこも一桁という苦境と惨状に陥っている。今後を見通したとき、テレビの市場全体が再び拡大することはなく、減った視聴率のパイを奪い合いながら、熾烈な生き残りの競争を勝ち抜くしかない。そのときそのときにヒットする企画を打ち、視聴率を稼ぐことをしなくてはならない。今、報ステは「原発わたしはこう考える」の小特集をシリーズで続けているが、おそらく、好業績を得ているに違いない。報ステは、この企画を天気予報の直前の時間帯(10時35分頃)に配置している。効果として、視聴者をこの時間まで引っ張ることに成功しているはずで、番組前半の視聴率を押し上げているだろう。よく考えれば、古舘伊知郎の脱原発の報道姿勢も、その奥にビジネスの動機と論理を否定できない。単に電力会社がテレビ局のスポンサーから離れたという事情だけでなく、視聴者の圧倒的多数が脱原発だからという市場の背景がある。もし、古舘伊知郎が原発推進派の立場と論調で仕切ったら、視聴率は急落する羽目になるだろう。一方、大越健介があのようにヒステリックに菅降ろしに狂奔し、原発維持を執拗にプロパガンダするのは、NHKが官僚様の直営放送局であり、視聴率以上に重要な国策護持の使命と任務があるからだ。


市場の動向を無視できる国営企業だから、NHKは原発維持の報道にシフトできる。同じく、経団連の報道部である日経とフジも、一般や多数の意向と反応は閑却できる。週刊誌を見れば、コンテンツ(情報商品)は何が売れるかが一目でわかるものだ。人々が何に関心を持ち、どういうメッセージの記事なら売れるか、店頭で売る週刊誌が市場のニーズを直截に反映している。私がテレビ朝日に提案するのは、原発に関する討論会番組である。それを報ステの拡大版としてデイリーにやる。具体的には、現在の報ステのレギュラーの内容を9時から10時の時間帯に移し、10時から11時半の1時間半を原発の生討論にする。司会は古舘伊知郎。その生討論のテーブルに、「原発わたしはこう考える」に登場した論者の面々を呼ぶ。先週末、NHKで原発の討論番組があったが、期待に反して全く面白くなかった。三宅民夫が司会で仕切ると、どんな論者が出演しても、視聴者はまともな議論の進行を見ることはできない。水野和夫は、後藤政志や飯田哲也がどれほど有意味な論点を提出しても、すぐに話題を逸らして、素人の細野豪志の方に別の質問を向け、政治家の無意味な演説ばかりを垂れ流させていた。まるで、後藤政志と飯田哲也は視聴者を呼ぶ餌で、番組の主意は細野豪志の政府演説を国民に聞かせることだと言わんばかりだった。それほど大臣と親密になりたいのか。

原発の討論番組はガチンコでなければならない。NHKでは無理だ。視聴者の期待に応え、話題が取れる本格的な討論番組は、今なら古舘伊知郎の司会がベストだろう。サブは田丸美寿々を呼んでくる。それを毎晩やる。各1時間半の討論会を埋める具体的なテーマを列挙しよう。(1)電力の安定供給、(2)再稼働と耐性テスト、(3)放射能汚染、(4)自然エネルギー、(5)原子力村の利権、(6)原発の電力コスト、(7)事故収束と廃炉計画、(8)廃棄物処理と核燃料サイクル、(9)節電、(10)東電解体と送電網開放。以上、小テーマを10項目挙げてみた。こうして10個のタイトルを並べただけでも、十分に興味のそそる企画であり、間違いなく視聴率の取れる番組になる期待を抱く。1日ずつ10個のテーマを毎日やれば、それだけで2週間分の大型企画になる。2週間続けてやって、評判と結果がよければ、さらに次のテーマを立てるか、同じテーマで再論戦を組めばよいのだ。この企画は、夏休みの大型特集で、テレ朝が商売として視聴率を取ることが目的だが、それだけでなく、二次的な話題と関心を社会に派生させ、世間にインパクトを与え、この番組を機軸にして政治と世論を動かすことも目標とする。歴史に残る大型の討論番組シリーズにする。このとき、重要なのは、誰をメンバーとして呼ぶかである。広瀬隆、小出裕章、飯田哲也。この3人のうち、1人は必ず顔を出させる必要がある。特に、テレビで面白いのは広瀬隆だろう。

早速、第1回目の「電力の安定供給」から考えよう。このテーマは、現在、最も国民の間で関心の高い問題で、特に、「反・脱原発」の側がマスコミを使って猛烈な宣伝を繰り広げている。54基の原発を停止させた場合、本当に電力は不足するのか。この問題について、全基即時停止を求める側と原発維持推進の側との間で、テレビで正面から激突した場面はない。先週のNHKの特番では、後藤政志が前者の立場だったが、有効な論戦を展開できず、噛み合った議論で全基即時停止を視聴者に説得できなかった。後藤政志の両脇に陣取った飯田哲也と吉永みち子が「漸次的脱原発」で、本当は後藤政志と立場が違うのだが、同じ「脱原発」の括りにされてしまい、巧妙なNHKの演出の罠に嵌って、「脱原発」とは原発を自然エネルギーに置き換えることで、それには時間がかかり、暫くは原発を使い続ける必要があるという結論にされてしまった。電力会社の余剰設備や自家発電の火力(GTCC・MACC)でのソリューションが提示されず、番組は原発維持派の思惑どおりの構図と着地になったのだ。このテーマでは、どうしても広瀬隆を出演させなくてはならない。飯田哲也を出す場合は、討論は三派に分かれることを視聴者に示さなくてはならない。即時全基停止派と漸次自然エネ転換派と原発維持派の三者である。脱原発は二派に分かれる。そして、本当の脱原発とは全基即時停止であり、広瀬隆と小出裕章の立場である。

この第1回目の討論では、論点として、「埋蔵電力」の中身が明らかにされ、「電力不足」が神話であることが暴露されなくてはいけない。具体的に各電力会社の火力・水力にどれほどの余剰能力があるのか、自家発電6000万KWの積算根拠は何なのか、それが一般利用に供されない理由は何なのか。法律なのか、制度なのか、運用なのか。PPS(特定規模電気事業者)やIPP(独立系発電事業者)を討論に参加させ、具体的な業界情報が提供される必要がある。また、原発を火力(LNG)に置き換えた場合、どれほどのコスト増になるのか、ならないのか、逆に下がるのか、短期と中長期に分けて説明してもらう必要がある。原発維持派は誰を呼んでもいいし、日経の記者でも資源エネルギー庁の官僚でもいいが、全基即時停止の論者でこの問題を最もよく語れるのは広瀬隆だろう。実際のところ、ネットの中を探しても具体的な積み上げの詳細情報がなく、脱原発の団体のサイトにもそれを証明する資料がない。一般論のレベルに止まっていて、この言論戦の局面でわれわれを切歯扼腕させている。一般論では経団連のプロパガンダに反撃できない。「電力不足」の神話を崩せない。これは、広瀬隆が著書で出すか、テレビの出演機会にフリップで示すかをしなくてはいけない課題で、小出裕章や田中三彦や後藤政志の仕事ではない。あるいは、PPSやIPPの事業者がマスコミで真実を証言すべき内容だ。現在の脱原発の政治戦は、まさにこの情報こそが戦局のキーだ。

第2回目(再稼働と耐性テスト)は、第1回目の延長の議論にもなるが、田中三彦や後藤政志が主役だろう。飯田哲也も入るべきで、安全基準についての説明が欲しい。「反・脱原発」の側に、保安院と安全委のメンバーを入れる必要がある。また、政治が絡む問題なので、共産党と民主党と自民党から1人ずつ入れてよく、嘉田由紀子と古川康に出演してもらってもいいだろう。第3回目(放射能汚染)は、最も高い視聴率になる可能性がある。20mSv問題、ホットスポット、内部被曝、食品汚染、地下水汚染等々が論点になる。この回は、小出裕章と菅谷昭をキーの出演者にするべきで、被曝とは何かの基礎を語ってもらう必要がある。脱原発の側は、福島の母親や市民運動から人が出ればいい。「反・脱原発」の側は、御用学者、文科官僚、厚労官僚、農水官僚と、精鋭が揃って安全神話を語ってくれるだろう。この回では、司会の古舘伊知郎が官僚と対決する見せ場を作る。第4回目(自然エネルギー)は、飯田哲也と金子勝と孫正義を呼び、同時に広瀬隆を呼ぶ。ベストミックス論から寺島実郎も。ここでは、広瀬隆と飯田哲也の論戦を見たい。第5回目(原子力村の利権)は、河野太郎がキーパーソンだろうか。民主党からは長妻昭を出せばいい。共産党も必要だ。岸博之と古賀茂明も。この回も、司会の古舘伊知郎が活躍するに違いない。「反・脱原発」は、石川迪夫と与謝野馨か。第6回目(原発の電力コスト)は、立命館の大島堅一がメイン。「反・脱原発」の官僚や御用学者が大島堅一と論戦する場面を見たい。

第7回目(事故収束と廃炉計画)は、小出裕章がメインで田中三彦と広瀬隆も。この回では、御用学者だけでなく、当事者の東電の松本純一をスタジオに呼んで話を聞きたい。斑目春樹を呼ぶのもいいだろう。視聴率が取れる。第8回目(核廃棄物処理と核燃料サイクル)は、小出裕章と広瀬隆がメインで、再び河野太郎を呼ぶ。民主党は川内博史か。鎌仲ひとみと斑目春樹にも出演依頼して、二人を再会させるチャーミングな演出を試みたい。第9回目(節電)は、誰がいいだろう。金子勝か。この回は、NHK的な節電の勧めとかノウハウの話ではなく、いわゆる節電ファシズムに批判的な論客を出し、一般的立場である節電ライフスタイル論と論戦させたい。第10回目(東電解体と送電網開放)は、エネルギー政策の問題であり、政治家が中心の討論となる。広瀬隆の参加が必須であり、当局の責任者として細野豪志にも出演させなくてはいけない。以上、(1)から(10)まで書き連ねたが、基本は脱原発に向けての討論である。福島の事故の後、ドイツで脱原発の国民的議論が延々となされ、政府が最終決定した経緯が意識にある。あのような議論を日本でしたい。だが、それが公式にできる環境には日本はない。政権にその気がなく、政府(官僚)は原発推進のみであり、公共放送は官僚に押さえられていて、「反・脱原発」を連呼する宣伝機関になっている。だから、せめて民放テレビの一角で、ドイツの国民的議論に相当するものをやりたいのだ。この程度のものは、日本でも企画し挙行しなくてはいけない。私の提案はどうだろうか。一つだけ自信があるのは、視聴率は保証できるということである。

採用を検討してもらえないだろうか。



by thessalonike5 | 2011-07-13 23:30 | 東日本大震災 | Trackback | Comments(0)
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