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【書評】『マルクスは生きている』を書いた不破哲三氏に聞く [09/06/20]

1 :本多工務店φ ★:2009/06/20(土) 23:59:54 ID:???
「マルクスと現代」の視点から、マルクスの全体像をとらえようとする新書が好評だ。
「マルクス研究」60年余の著者にその理解のエッセンスを聞いた。

――「マルクスを、マルクス自身の歴史の中で読む」をモットーにしているようですね。

マルクスは、その哲学を研究する人はその哲学ばかり、経済学の人は『資本論』ばかりを読む。
そうではなくて、マルクスはその全体像と思索の歴史から理解せよといいたい。
マルクスは、哲学も自分が生きている社会をどう変えるかを念頭に置いて思索を重ねる。
その中で経済が大事だとして経済学に進む。
それも経済学の学徒になって大学で教えるためではなく、経済学を使って世の中を変えることこそ合理的な方向だとつかみとる。
そういう生き方だから、ものの見方、社会のつかみ方、そしてその社会をどう変えるか、
彼の生き方全体をとらえないとわからない。

――この本は「唯物論の思想家」「資本主義の病理学者」「未来社会の開拓者」の3部構成になっています。
  あえてマルクスの魅力を一言で。

思い込みがない人。
若いころにヘーゲルに著作のすみからすみまでそらんじるぐらい熱中する。
しかし、それですべてではなかった。
乗り越え方も早いが、ヘーゲル時代に身につけたもののうちいいものはその後に生かす。
また、経済学の問題、社会の問題で結論を出しても、足りないと思うと、探求をやめない。
歴史の勉強を生涯絶やすことなく、古代から死の直前までを記した膨大なノートを遺した。
革命運動についても『資本論』を書いた後の進み方はすごい。
『資本論』自体も書き直そうとする。
マルクスが生きた時代は資本主義も初期の初期で、株式会社ができかけたころ。
工場の動力源は蒸気機関であり、電話はない。逆に、手紙が無数に残っているので助かるが。
いまのような複雑な仕組みがない資本主義だが、その本性は変わらない。
マルクスは、そのカナメのなすところをがっちりつかむ。
そういう時代だからこそつかみ出した資本主義の本筋だったが、いまになってもその本筋は変わらない。

――弁証法によって認識し、考えたわけですね。

弁証法を一口で言うのはなかなか難しいが、あえて簡単にいえば、物事を、素直にありのままに見る見方、あるがままにとらえる方法。
マルクスはその達人だった。
自然と社会のすべての現象を、絶え間ない変化と運動、なかでも前進的な発展の流れの中でとらえる。
そこに無理な理屈を入れて、切り分けしたりしない。
マルクスは、『資本論』が終わったら弁証法の教科書を書きたいと思ったようだが、かなわなかった。

――『資本論』の社会観、歴史観においては、日本についての記述に詳しい。

もうだいぶ前、「千島の問題」を国会で取り上げた際に、幕末に日本に来た外国人の訪問記を片っ端から読み、幕末史を徹底的に調べた。
初代英国公使のラザフォード・オールコックが書いた『大君の都』を読んで気づいた。
江戸のことを実に詳細に記述し、しかも『資本論』での著述がすべて出てくる。
マルクスはある瞬間から日本について詳しくなる。
エンゲルスとの手紙で間違った情報を交換し合ったりしていたが、『資本論』の第1巻改訂後に詳しくなる。
旅行記を読んだという手紙もある。

>>2に続く

ソース:東洋経済オンライン
http://ime.nu/www.toyokeizai.net/life/review/detail/AC/d35d898c36480bb0ae466038c6885866/

2 :本多工務店φ ★:2009/06/21(日) 00:00:11 ID:???
>>1の続き

『大君の都』と『資本論』との関係はだれも気がつかなかったようだが、ほぼ間違いない。
たとえば『資本論』の中で、ヨーロッパの中世を知りたい人は日本に行ってみよ、ヨーロッパの歴史の本よりもよほどわかると書いてある。
そこまで断言できるには相当知らなければできない。
『大君の都』に、オールコックがまるで日本はヨーロッパ中世そのもの、農民の搾り方も封建的な家臣の配列の仕方もそうだと書く。
これは不思議な話だ。
ヨーロッパの封建制は、共産制を残していた部族制度のゲルマンとローマ文化が合流してできたもの。
日本はそんな歴史なしに源平から南北朝、室町、戦国と、時間はかかっているが、全然違った道をたどっている。
しかし、できた江戸の封建制はイギリスの公使からヨーロッパ中世と同じと見えるのだから、社会発展の法則はおもしろい。

――マルクスの病理学者の目で今回の世界的な経済危機を見ると。

マルクスの恐慌論については7年ほど前に熟考したことがある。
いままでマルクスの恐慌論には二つ柱があった。
一つは恐慌の可能性の議論、もう一つは、どんな矛盾が恐慌を引き起こすのかという根拠・原因論だ。
いままで、矛盾が恐慌という形で爆発するまでなぜ大きくなるのかについては、
マルクスの恐慌論としていわれてきたものの中では整理がなかった。
そこには「失われたリングがある」があると考えて、それを探求しようと研究した。恐慌の運動論だ。
今回の場合、アメリカのサブプライムローンとは虚構の需要だった。
みかけは金融恐慌だが、土台にはその架空の需要がある。
アメリカの家計が持っている過剰債務は8兆ドルあだという。
それだけのものがバブルの元になっているのだから、過剰生産恐慌になるのは当たり前だ。
金融恐慌で広がったが、金融で恐慌現象が起こったわけではない。
生産と消費の矛盾が爆発している。自動車が痛めつけられるはずだ。
いまの現象を見ると、マルクスが分析した恐慌の現代版。
同じようにバブルが起きて、形は違うが理屈は同じだ。

――地球温暖化についても、この本で警鐘を鳴らしています。

マルクスの時代に比べ、エネルギー消費量は人口当たり21倍ある。
資本が限りなく生産を増やすことで被害を与えるまでは書いたが、地球を壊すところまでは予想しなかった。
生物が地球上で生きていく条件を損ない、それを治す力を持っていないとしたら、
そういう体制はほかにどんないいことがあっても成り立ちえない。
これは資本主義の限界を、マルクスが予想したよりももっと激しい形で示すものではないか。

――「未来社会の開拓者」としての視点では。

マルクスについては誤解が多い。
有名なのは、たとえばマルクスは革命は暴力革命といっているというもの。
これはレーニンの整理であり、マルクスは普通選挙権に注目して、それを通じて革命ができるといった最初の革命家だった。
だからこそ、「マルクスを、マルクス自身の歴史の中で読む」ことをお勧めしたい。
(聞き手:塚田紀史 撮影:今井康一 =週刊東洋経済))

3 :名刺は切らしておりまして:2009/06/21(日) 00:03:11 ID:5xjx3v7T
そのまま受け止めたら現代にあてはまるわけないだろ
現代に置き換える段階で「ありのまま」じゃないよ

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