日本はブログ大国だ。インターネット上の国内ブログは千七百万近いという。主に個人が公開する日記的なサイトで趣味から社会問題まで多種多様、不特定多数の人が閲覧できる▼ブログがきっかけでネット上で意見交換したり、災害被災地の復興活動の参加者を募る場になったケースもある。一種の"メディア"だが、最近、その「影」の部分を見るような出来事があった▼問題のブログは、二十代男性の「司法修習生のなんとなく日記」。検察庁で実務を学んだが、自分が取り調べた女性の様子などを書いていた。「途中から説教しまくり。おばあちゃん泣きまくり」。刑務所見学で「受刑者たちはロボットのよう」。法曹の資質を問う以前にあまりにも非常識だ▼この修習生だけではない。ブログは匿名でも公開でき、ほかにも誹謗中傷や守秘義務違反に当たりそうな危うい記述を見掛けることがある▼思想などの自由は最大限保障される。自分の手元に置く日記なら、非常識で過激なことを書こうと自由だが、公開ブログは違う。名誉やプライバシーなどの他人の権利や公共の利益を害する恐れがあるからだ▼ブログには「光」の部分があり、われわれはそれを享受している。だからこそ「ブログの責任」もかみしめたい。