「会議は踊る」
最初の企画書は、1週間ほどで仕上がりました。
2000年、9月1日。
チームのみんなを集めて、初めてのミーティング。とても小さなチームで、ぼくを含めて7人しかいません。みんな初顔合わせということで、ちょっと緊張気味です。
企画書には自信があったのですが、このときの反響をヒトコトで表現するならば‥‥"悲惨"。
「えー? 探偵ゲームじゃなかったんですかぁ?」
「これならいっそ、弁護士事務所の経営シミュレーションにしたほうが‥‥」
「自分は、弁護士より裁判官になりたいッス」
「主人公をハムスターにしたらイイと思います!」
‥‥それはもう、圧倒的に大混乱でした。
やはり、"裁判"という聞き慣れない題材がマズかったか‥‥?
7人しかいないチームが、初日にしていきなり破綻!
思わずアタマをかかえてしまいました。
‥‥このピンチを乗り切って、1つにならなければ‥‥!
ふと窓から外を見ると、裁判所が見えました。実は、カプコンから自転車で10分のところに、地方裁判所があるのです。‥‥これはホントの話ですよ。
「そうだ! 親ぼくを深めるために、みんなで裁判を傍聴しに行こう!」
この計画は、さっそく実行に移されました。おやつを持っていくヤツ、
スケッチブックを小わきにかかえているヤツ。‥‥ちょっと、不謹慎でした。
裁判所。結論から言って、そこはぼくたちの想像を超えたワンダーランドでした。
それについては‥‥次回のコラムで報告しましょう。