【第30章】 ー悔いて、背負って、それでも先へー ( ロルフ )「無事、帰ってきたはいいんだけど………色々、やっちまったなぁ」 酒場の隅の方の席、周りに人が居ないことを確認しての  (ラウリィ) あれ、ラウリィ出せばいいのかな ( ミツキ ) w (ラウリィ) ぶん殴りに来ればいいのかな ( ロルフ ) あ、別にどちらでも……( ( ミツキ ) やりたいように(ry (ラウリィ) そうですk ( ロルフ )「………」 買って数日で既にあちこちボロボロのマナコートを机の上に置いて ( ミツキ ) 破れたところはちゃんと縫ってあったり ( ロルフ )「………」 それと自分の左右の手を見て ( ミツキ ) 肉を裂き、骨を砕いた感触が残ってたり (ラウリィ) …… ( ロルフ )「……俺のしたことだ、全部」  (ラウリィ) では、そこに登場しようかな。フフフ ( ミツキ ) ドーゾドーゾ (ラウリィ)「――何が、ですか?」 ( ロルフ )「………ラウリィ、さん」 (ラウリィ)「こんばんは、ロルフさん」にこ (ラウリィ) これは、ロルフさんから事情を聴きだすのがいいのか、アンジーさんからある程度聞いていたのがいいのか。あるいは両方か (ラウリィ) 両方だな ( ロルフ ) 懺悔しようk ( ミツキ ) むしろ全部知ってて聞くスタイルg ( ロルフ )「ええ。……久しぶり、ってほどじゃあないですけど」 (ラウリィ)「そうですね」 (ラウリィ)「……何か、お悩みの様子でしたが?」 (ラウリィ) 穏やかに ( ロルフ )「………ええ」頷いて、手を見て ( ミツキ ) あ、従者は一応きるひゃー神殿に検査に言ってる模様 ( ミツキ ) 行ってるw (ラウリィ)「……僕で聞けるようでしたら、聞きますが。先輩として」にこ ( ロルフ )「……じゃあ、お願いします」 ( ロルフ ) そう言って、手を握りしめて、視線を前に (ラウリィ)「……はい」 ( ロルフ )「……俺は、人を、殺しました」 「………何人も。 男女、子供、関係なしに」 (ラウリィ)「……」 ( ロルフ )「理由や、事情は……ありますが、俺は……それが、理由だなんて、思いたく、ないんです」 (ラウリィ)「……その理由とは、その人たちが、殺されるに値する、正当なものだったのですか?」 ( ロルフ )「………正当だとは、到底思えません」 (ラウリィ) えぐる。 ( ミツキ ) ぐりぐり (ラウリィ)「……そうですか」 ( ロルフ )「……俺は、誰かを助けるために、それ以外の誰かを殺すなんて……間違ってるって、思いますから」 (ラウリィ) 衝動に流されて殺戮しただろうことは解ってるけど、あえてその点には触れず。 ( ロルフ )「……まったく、お笑いですよね」 ( ロルフ )「英雄に憧れて、多少は近づいてきたって思ったのに……実際、やってたことは、ただの人殺しだなんて」 (ラウリィ)は、一つ、ため息をついてから…… (ラウリィ)「――その通りですね」 (ラウリィ)「……そう、言ってほしいのもあると思いますが……」 ( ロルフ )「……俺は……一つ、大嫌いなことが、あるんです」かすれた声で  (ラウリィ)「はい」 ( ロルフ )「……生け贄、というか、誰かを犠牲にして、幸せを得るのが……俺は、嫌い、なんです」 (ラウリィ)「それを好む人は少なくとも、多くは無いと思います」 (ラウリィ)「――それで、そうしていた方々を殺した、ということですか?」 ( ロルフ )「……俺は」 「………仲間を助けるためだってことを理由にして、何人もを、殺したんです」 (ラウリィ) 事情を知っているけれど、あえて (ラウリィ)「それは理由ではない。言い訳です」 (ラウリィ) ずばっ ( ロルフ )「っ……」 「……しかも、自分がそうすることが正しいと、本気で……思ってたんです」 (ラウリィ)「……そうですか」 (ラウリィ) すっと目を細めつつ ( ロルフ )「………ええ、言い訳だって、わかってます。」 「俺は、あの時、あの剣に触れて、間違いなく……"これで、英雄になれる"……って……」 (ラウリィ)「……」 ( ロルフ )「………無様、ですよね」 「結局、俺は……力を振るうのに……酔ってたんですよ」 ( ロルフ ) 自分の手を見て (ラウリィ)「力に溺れる人は、意外にも多いのです」 ( ロルフ )「自分の力だけでどうにもならない誰かを、自分の力を持ってして"助ける"………余計なお世話も、いいところですよ」 (ラウリィ)「……ロルフさん」 ( ロルフ )「………」 (ラウリィ)「時間は戻りません。命が戻ったとしても……残るものはある。無かったことには出来ないからです。どんなことでも」 (ラウリィ)「後悔をするのは簡単です。そして、自分を愚かだと、無様だと言い、自分を憐れむことも簡単です。それは、自分を慰める簡単な術ですから」 ( ロルフ )「………ある人は、俺に……背負え、って言っていました。 自分がなしたことを……覚えて、忘れるな、と」 (ラウリィ)「その通りです」 ( ロルフ )「………俺は、その人すら、殺したんです」 「この手で、その魂を、ゆっくりと磨り潰して………二度と、戻らないように……」 ( ロルフ )「………その感触が、まだ……手に、残ってるんですよ」 ( ロルフ )「忘れようとしても……忘れられや……しないんです」 どこか、泣きそうな声で (ラウリィ)「……それは、一生忘れるべきではないでしょう」 ( ロルフ )「…………」黙って俯く (ラウリィ)「ですが、後悔と反省は違います。罪を背負い、償う事と……自分を憐れみ、嘆く事とは違います。踏みにじったものがあるなら――それ以上のものを、取り戻さなくてはならない」 ( ロルフ )「………償う、ですか」 (ラウリィ)「はい」 ( ロルフ )「………俺は、これまで、ずっと……英雄になるために、ずっと、鍛錬を、してきたんです」 「武器の扱いから、魔法の唱え方から……戦うための力を」 ( ロルフ )「………俺には、それしか、ないんです」 「ただ、戦うことしか……出来ないんです」 (ラウリィ)「……だからこそ、戦う力を持たない人の為に、その力を振るえるのでしょう」 ( ロルフ )「………でも、俺は……守らないといけない人達を、自分の手で……」  ( ロルフ )「俺は、償おうにも、どう償えばいいか……わからないんです……」 (ラウリィ)「……貴方が奪ってしまったものは、尊く、重たく、輝かしかったものです。命と、尊厳と、人生そのものだから」 (ラウリィ)「……なのに、今の貴方は何ですか? 自分の過ちと、後悔しか見えていない。奪ったものが分かっているなら、償い方はたった一つでしょう」 (ラウリィ)「ロルフさん、以前、僕に言った事を、覚えておいでですか?」 ( ロルフ )「………」俯いたまま ( ロルフ ) かすかに頷く (ラウリィ)「それはよかった」にこ、と笑って (ラウリィ) ピアノを下して、ロルフさんの方につかつかと歩いて…… ( ロルフ ) そうか、背負ってたのか(今更 (ラウリィ) ハハハ (ラウリィ) ロルフさんの左手で胸倉をつかみあげて、渾身の力を込めて、右手で殴り飛ばす! ( ミツキ ) ドゴォ (ラウリィ) ドゴォ ( ロルフ )「が、っ………」殴られる  (ラウリィ) あ、殴った瞬間、胸倉から手を放しました。 ( ロルフ ) じゃあ、机に投げ出される感じで (ラウリィ)「――目が覚めましたか?」 (ラウリィ)「戦うしかないのなら、背負ったまま、戦うしかないでしょう。――命を懸けて」 (ラウリィ)「これでも目が覚めないのであれば……何もわからないままであるなら。冒険者など、やめてしまえばいい」 ( ロルフ ) 机に突っ伏しながら無言で聞いて ( ロルフ )「………ええ、多少、は……」 「少なくとも、今の俺が、最悪だ、ってこと………は」 と、顔を上げて   (ラウリィ)「大切な人を手にかけても、その人は戻ってきてくれたのでしょう。……なら、次はもう、間違えませんよ」 (ラウリィ) 穏やかに言う (ラウリィ)「――そして」 (ラウリィ)「――よく、戻りました。――お帰りなさい」 ( ロルフ )「…………ただいま、もどりました」 多少ぐらつく意識を何とか立て直しつつ (ラウリィ)「はい」 (ラウリィ) 脳震盪かな?(ぁ ( ミツキ ) w ( ロルフ )「………それも、そう、ですよね」 「俺の手が、2つしかないし、戦うのしか出来ないのなら………」 ( ロルフ )「……それを使って、進んでいくしか、ない、ですよね」 そう、自分の手を見て ぐーぱー  (ラウリィ)「貴方の手が二つしかなくても、貴方は一人ではないでしょう。何人も集まれば……いくらでも出来ます」にこ ( ロルフ )「………です、よね」 「……今までだって、そうやって、やって来たのに……なんで、俺……そんなことも、忘れてたんでしょうね」 ( ロルフ ) どこか、自嘲的というより、呆れる感じで (ラウリィ)「では、もう二度と忘れない様に、肝に銘じてください」にこ (ラウリィ) ちなみに、普段ピアノを持ち上げてる筋力も込めて殴り飛ばしました。頬骨大丈夫カナー (ラウリィ)「……と、ちょっとやりすぎましたかね。すみません、最近は殴りあいなどしていなくて、加減が……」 ( ロルフ )「………さっきから、なんか顎の噛み合わせが微妙にずれてる感じが……」 ( ロルフ ) ふと自分の顎を触って ( ミツキ ) ひええ (ラウリィ)「す、すみません……」 (ラウリィ) キュアしとこう( ( ミツキ ) 神殿に歯科担当の人とかいるんだろうk ( ロルフ )「あ、い、いえ、えっと、その…………それくらい、思いというか、力が篭ってたって事……だと、思います」 (ラウリィ) 整形外科と口腔外科とどっちだろう (ラウリィ)「い、いえ……」まさかフレーバー筋力がここまで上がってるなんて(ぇ (ラウリィ) (酷 (ラウリィ) あわあわいいつつ、ロルフさんの顎を戻してキュアしとこう。 ( ロルフ )「一応、こういう時の直し方は………」 リカバリリカバリ、ゴキッ グアアアアア、と軽く悶てから 「………よし、治りました」 (ラウリィ)「……それ、顎が外れやすくなるので、気を付けてくださいね」専門家的見地 ( ミツキ ) w ( ロルフ )「……ええ、ちょっとしばらくは無理しないようにします」  ( ロルフ )「……ちょっと、考えたいこともありますから」 神様についてとk (ラウリィ)「はい。……すみません」 ( ミツキ ) ’’)しばらくはご飯は柔らかいものですね (ラウリィ) ヒャーン ( ロルフ ) 毎日リカバリして治すヨ (ラウリィ)「……ああ、そうだ。本当は、これをお渡ししようと思っていたのでした」 ( ロルフ )「……え、あ、な、なんです?」 今度はボディブロー……じゃないよn (ラウリィ)「ロシレッタに行った際に、サカロス神殿で購入してきました」 ぅ 銘酒ドゥ・ロー・ブリュレ(ハーフボトル) ( ミツキ ) w (ラウリィ) ロルフさんェ ( ロルフ )「あ、これはどうも……」受け取ってペコリ ( ロルフ )「ロシレッタ名産の、でしたっけ」 (ラウリィ)「はい」 (ラウリィ)「まあ、顎が戻ってからでも、ミツキさん達と飲んでください」 ( ロルフ )「ええ、ありがとうございます」ぺこり 「……治るまではお預け、ですよね」苦笑 (ラウリィ)「しみるかもしれませんねえ」苦笑 (ラウリィ) ちなみに、妙にどうに入った殴り方でした。 ( ロルフ )「これは、はやく治さないといけないですね」苦笑  ( ロルフ ) 日々の鍛錬が実を結んだのか ( ロルフ )の顎で。 (ラウリィ) ちゃうわw (ラウリィ) むしろ、殴りあいの経験があるんじゃね的な (i_nako) 他の冒険者の動きを知らないうちにトレース……?(ないない ( ロルフ )「とはいえ……ありがとうございます。 話を聞いてくれたのも、殴ってくれたのも……お酒をくださったのも」 (ラウリィ)「殴ってくれてありがとう、というのは斬新ですねえ」はっはっは (ラウリィ)「ともあれ、どういたしまして」にこ (ラウリィ)「まだ、これからです。ここからが、頑張りどころですよ」 (ラウリィ) ロルフさんの方をぱしっと叩きつつ ( ロルフ )「殴るのよりは、殴られるののほうが得意なんですよ」冗談めかして  (ラウリィ)「はっはっは、それは皆さん心配するでしょうねえ」 ( ロルフ )「……ええ。 俺は、全部、背負っていきます。 後悔も、悲しみも、なんだって……それを、いつか晴らせるまで、ずっと」 ( ロルフ )「あ、もちろん、自分一人で辛い時には、誰かに助けてもらって……それに、自分に余裕が出てきたら他の誰かも助けたいっていうか……」わたわた (ラウリィ)「自分の弱さに負けない様、頑張ってください。まあ、頑張りすぎるのもよくないのですがね」 (ラウリィ)「はい、そうしてください」 ( ロルフ )「ええ。……負けや、しませんよ」 「だって……この俺は、ロルフ・ヴェリンは、いつだって……英雄の夢を見て、馬鹿正直に突き進んできたんです」 ( ロルフ )「……二度は、負けませんよ」 (ラウリィ)「はい」 (ラウリィ)「……そんなロルフさんに、一つ、アドバイスがあります」 ( ロルフ )「え、あ、ああ、なんでしょう?」 (ラウリィ)「状況の成否を決めるのは常に自分自身……というのは、常々僕が自分に言い聞かせている事なのですが」 (ラウリィ)「自分が不幸であるかどうかを決めるのは、自分自身です。自分を憐れむようになったら、その時、人は不幸になるのです」 (ラウリィ)「だから、辛くなったら、傍にいる誰かを思い出してください。誰かが傍にいてくれて、大丈夫だと言ってくれる限りは、人は、大概の事に耐えられるのです」 ( ロルフ )「………」黙って頷く (ラウリィ)「そして、自分を憐れまず、耐え忍び……不幸ではないと思い続けていれば……困難に打ち勝つ時は、必ず来ます」 (ラウリィ)「僕が貴方に言った道は、とても険しい茨の道です。……けれど、きっと大丈夫ですよ」 (ラウリィ)「大切な人と共に頑張れる、貴方であれば」 ( ロルフ )「…………」黙って、頷こう   (ラウリィ) 前に温泉で言ったような事と似たような事を言っているが……重さがけた違いになってないか?w ( ミツキ ) ひゃー ( ロルフ ) 桁違いだNE (ラウリィ)「ああ、それと……先程、ロルフさんに色々と話を伺いましたが……。実は、アンジーさんに、事の顛末は伺っておりました。すみません」肩竦め ( ロルフ )「……ええ。 俺は、やってみせます」 「今まで、俺を支えてきてくれた人達の為に、俺が為してきたことに……相応の責任を持ってして、償うために………って、え、ちょ、マジ……です?」 ( ロルフ ) 決め台詞キャンセル (ラウリィ) あっはっはっは!w ( ミツキ ) w (ラウリィ)「貴方の口からお聞きしないと意味がないと思いましてね」肩竦め ( ロルフ )「……うわー、マジか……・え、ってことは、俺、懺悔してたの全部……」おもむろに頭抱えて 「あー、いや、えっと、それは、そうなんですけど…・」 (ラウリィ)「あれ、気付きませんでしたか? ……まあ、先輩からのおせっかいと思ってください」ミツキさんとかって名前出してたのに (ラウリィ) 気付かなかったんだナー (ラウリィ) と思ったのだった。 (ラウリィ) 年下だが、キャリアは上なのであった ( ロルフ )「だって、えっと、あれ、うん……じゃあ、俺なんでこう、えーっと、なんか色々とぼかしたほうがいいのかなーって……」 (ラウリィ)「はっはっは」 ( ミツキ ) w ( ロルフ )「うわー、そこら辺の配慮全部無意味だったのかよ……」 「あー……でも、えっと、うん。……だから、ミツキって名前が……」 (ラウリィ) これはいいロルフ ( ロルフ ) 憶測かと思ってた模様 (ラウリィ)「いやあ、まさか最後まで気付いてなかったとは……」 ( ミツキ ) w ( ロルフ )「………自分のしたことへの罪悪感とか、もろもろで頭一杯一杯だったんですよ………」頭抱えて (ラウリィ)「……悪い人にだまされないように気を付けてくださいね?」 (ラウリィ) 肩ぽん ( ロルフ )「……英雄になる前にそっちをなんとかした方がいいんじゃないかなぁ、俺……」