彼がこの冒険で得たものは 何だったのだろうか?         ドラゴンと2人のお姫様 第14章:エピローグ:友として、仲間として ( フリウ ) ニーナの手を離して、アヴァンの所へ (アヴァン) (⌒,_ゝ⌒) ( フリウ ) ヒッ (アヴァン) 「…………」 無言でそっちに視線を ( フリウ ) 「!」びくっ (アヴァン) で、てくてくとフリウの方に歩み寄って ( フリウ ) 「……あ、あー……あ、あの!えっと!アヴァンさん!」 ( フリウ ) 「……ぇ、あ…え、ぇと……ぴ、ピアスで、お、お話した時、む、無茶するなって、い、言われましたッ!」声が上ずる (アヴァン) で、スッと手を伸ばして ( フリウ ) 「で…ぇも、俺、に、ニーナさんを助けたくてッ、む、無茶し………?」 (アヴァン) ぽん、と片手を頭に置いて、わしゃわしゃ ( フリウ ) 「わッ!?わ、わわッ!?あ、アヴァンさん!?」 (アヴァン) 「……よく頑張った。ニーナを助けてくれて、ありがとうな」 にこり、と微笑を ( フリウ ) 「ぁ……え、あ、は…は、い」目をぱちぱち ( フリウ ) 「…けど、言わないといけない、約束を守らなくて、ごめんなさい」頭を下げる (アヴァン) 「……俺は、“無茶はするな”と言った」 ( フリウ ) 「……は、はい」 (アヴァン) 「勇気を、誇りを……お主の信念を貫くために命を懸けた事を、俺は“無茶”とは言わんさ」 ふ、と ( フリウ ) 「………!」耳が↑に ( フリウ ) 「…はい」「あ、あの、それで……さ、差し出がましいと思っているんですけど、ずっと、俺、アヴァンさんに、お願いしたいことが、あって…」 (アヴァン) 「? なんだ?」 ( フリウ ) 「…今回のことで、二つに増えてしまったんですけど、その」 ( フリウ ) 「…ひ、一つが、え、えっと……えっと!」 (アヴァン) 「?」 顎に手を添え ( フリウ ) 「お、俺、とッ!とッ、友達になって欲しいんですッ!!」お辞儀 (アヴァン) 「む、友達? ふむ、それは……つまり、対等に接しても良い……という事だろうか」 ( フリウ ) 「え、えっと……その、そ、そうですね!」 (アヴァン) 「そうか、ならば断る理由など無いさ。……改めて宜しく頼むぞ、フリウ」 右手差し出し ( フリウ ) 「は、はいッ!」あくしゅ (アヴァン) 「うむ」 こくんと頷き 「それで……もう一つ、とは?」 ( フリウ ) 「…ぁ」「…その、今回、俺が助けに行った時、神聖魔法を封じられていました」 ( フリウ ) 「道を塞ぐダークトロールに何も出来ず、嘲笑われながら…逃げ出したんです、立ち向かいたかったのに」 (アヴァン) 「うむ、厄介な能力だったな。流石は原初の竜……といった所か」 (アヴァン) 「……斯様な事が。無事で良かったな」 ( フリウ ) 「は、はいッ…そ、それで」 ( フリウ ) 「お、俺は、ニーナを守りたいんです、けど、それだけじゃダメだって、思ったんです」 (アヴァン) 「ふむ」 何があったかとか察せるはずがない ( フリウ ) 「お、俺…は、自分自身を、守る力がないって、それじゃ、ニーナを悲しませてしまうから」 ( フリウ ) 「だ、だから……えっと、その」 (アヴァン) 「……成程」 ニーナが死んだ直後の事を思い出しつつ 「?」 ( フリウ ) 「ま、まだ俺は神官として半人前です、だから、そっちを頑張らなきゃいけない、けど」 ( フリウ ) 「も、もしッ!!あ、アヴァンさんがッ、よ、よろしければッ!」「お、俺にッ、剣の手ほどきを、教えて欲しいんです!」 ( フリウ ) 「ま、前で戦うための剣じゃなくて、じ、自分を守る…だ、大事な人のために、自分を、守れる剣を!」 (アヴァン) 「……剣の? だが、同じ剣士としてならアルの方が――いや、そうか」 (アヴァン) 「――分かった。お主の信念、そして強き想い……それに応えよう。俺の培ってきたこの力、伝えられる様に、努力しよう」 ( フリウ ) 「………!」「あ、ありがとうございますッ!!」 (アヴァン) 「とは言え、俺もまだまだ未熟者だ。……共に、守る力を振るう為の同志である事――それが、条件だ」 ( フリウ ) 「同志………は、はい!」 (アヴァン) 「畏敬や、尊敬等は必要ない。友としてお主に伝える、それで良いか?」 ( フリウ ) 「はい、その方が、お、俺も嬉しいです……よろしくお願いします!」 (アヴァン) 「うむ。では、明日から……いや、神殿の仕事もあるだろう。早朝、朝の祈りの前に……竜の篭の中庭で。俺の後輩も、共に練磨している。宜しくな」 ( フリウ ) 「はい!」 ( フリウ ) もう一度ぺこり、と頭を下げてたたたと走って行く