メイジがとしあきの元に来てから3ヶ月後 としあきの家が組織の襲撃に合ってメイジが連れ去られてしまう ノブは必死に抵抗するが他の月たちにあっさり負ける メイジがいなくなって家も焼けて呆然とするとしあきとノブ ノブはずっと部屋の隅で体育座りをしながらブツブツと愚痴を言い続ける 「僕が・・・しっかりしてれば・・・メイジは・・・」 それをやれやれという顔で見てとしあきは家を出る しばらくして幾つかの買い物を済ませて戻ってきた時もノブはそのままの姿勢でつぶやいている ***************************************************** 「僕が・・・もっとしっかりしてれば・・・」 としあきはおもむろにノブの襟元を掴むと強引に立たせる 「殴れよ・・・メイジを守れなかったクズの僕を殴りたいんだろ? 好きにしろよ」 「そろそろ気は済んだか?」 「・・・え?」 としあきを見上げる。その顔は不思議な自信に満ち溢れていた 「涙も出し尽くしたようだな、じゃあ、行くぞ」 そう言うとノブを放し玄関の方へ歩いていく 「行く? 行くってどこへ・・・」 立ち止まりノブの方へ振り返る 「メイジを取り返しにだ」 ************************************************** 数々の妨害を潜り抜けブルガリアに着き、そこでもまた幾つもの障害を越えて『パパ』の館にたどり着くが そこで目にしたのは記憶を奪われとしあきとは無縁の生活をしている一人の少女の姿だった 話しかけてもとしあきやノブのことがわからない 怯えて逃げ出す 追いかけようとしたとしあきだが警備の者たちに見つかり連れ去られる 「メイジィィィィィィィ!!」 心の底からの叫び それに反応してメイジの足が止まる 「とし・・・あき?」   それからとしあきの生死は不明 ************************************************** そして数ヵ月後 メイジは社交界のレディとしてデビューしていた 公爵とのダンスの最中、突然頭痛がしてうずくまる 「とし・・・あき・・・とし・・・としあき!」 スカートの裾を引きちぎると公爵の背中を踏み台にして窓から外へ飛び出す 「待っててとしあき、今度は私が貴方を見つけてあげる!」 長い旅路の果て、ついにとしあきを見つけるが廃人(植物人間)になっていた ベッドで寝たきりで反応もしない それに付き添うメイジ、優しく手を握る としあきに唇を重ねてEND