≪注意:このSSの挿絵はイラストまとめ15の03にまとめられています≫ ---------------------------------------------------------------- 当日を過ぎましたがいいショタの日のためにショタのSSを書いてみました SSで16レスと他のことで6レス使わせて頂きます (0/16) **************** 『ノヴと秘密の友達』 日本に来てからボクは学校に通うようになった。 メイジ姉さんやブラック姉さんも一緒だ。 あろえさんやめぐみさんという友達も出来た。 毎日が楽しいけど少し不満がある。 「おはよう!」 「お、おはよう…」 やっぱりだ。 クラスの男子はボクが挨拶をしてもぎこちない。 どうしてだろう? ボクがスカートを履いているから? (1/16) **************** その時ボクは視線に気付いた。 男子の中で1人だけボクを見ている子がいるのは知っていた。 名前は大山伊吹。 切れ長の目とポニーテールと左目の泣き黒子の特徴ですぐ分かる。 何故かは分からないけど彼はよくボクを睨んでいるようだ。 ボクは彼を怒らせたり恨まれたりしたのかな? 分からない。 クラスの男子とはあまり仲良くできてないから、彼とも話したことはほとんどなかったはずだけど。 (2/16) **************** 帰り道ボクはみんなに相談してみることにした。 「ねえ、ずっとボクを見ている子がいるんだけど何故だと思う?」 「恋愛相談!?」 そうじゃないんだよね… ボクは事情を詳しく話した。 「大山伊吹…ああ、確かにこちらを見ている様な時があったな」 「あったねー。でも~、トラブルとかあったっけー?」 姉さん達も視線に気付いていたようだ。 「まあ本当に何か分からないなら話をしてみたら?」 「そうね。だってそうしないと何考えてるかなんて分からないもの」 あろえさんとめぐみさんの言葉を聞いて、ボクは明日話をすることにした。 (3/15) **************** 翌日の放課後、ボクは大山くんと向き合っていた。 場所は姉さんから聞いた人があまり来ない校舎裏だから2人きりだ。 「お前の方から呼び出すなんてな」 「ねえ。何故ボクを睨むの?」 「そんなの、気持ち悪いからに決まってるだろ」 「気持ち悪いって何が?」 「男の癖に女のカッコするんじゃねえよ! 気持ち悪いんだよ!」 「この服着るのはダメ?」 「決まってるだろ! オレは変態とか見たくねえ」 そう言われてボクは少し考えた。 「じゃあ先生に頼んでクラス替えしてもらう?」 「ハァ!? なんでそうなるんだよ!?」 (4/15) **************** 「だってキミはボクを見たくないんでしょ? でも同じクラスならどうしても見えるし、だったら違うクラスになればいいじゃない」 「ち、違うだろ! お前が女装やめればいいんだよ!」 「やめない」 「ハァ!?」 「ボクはボクの好きな服を着る。たとえ殺されてもやめない。 武器は嫌いだけど、もしそうなったら全力で戦う覚悟は出来てる」 これだけは絶対に譲らない。 今まで必死に生き残って守ってきたものだから。 彼には悪いけど気持ち悪くてもやめる気はない。 大山くんが目を逸らした。 (5/16) **************** ボクはグッと彼に近付いた。 「どうしてもダメ? キミが嫌がることはしたくないけど、ボクはやめる気ないしお互い良い距離感でいたいんだけど」 大山くんは横を向いたままだ。 「ねえ、せめて何がどう気持ち悪いのか説明できるならしてくれないかな。気を付けれることなら出来るし」 彼はまだ黙っている。 ギリギリまで顔を近付けた。 「ねえ、何か言ってよ。気持ち悪いだけじゃなくてどうしたらいいか考えを言って欲しい」 「やめろよ!」 ボクは彼に突き飛ばされて数歩後退した。 大山くんはしゃがみ込んで俯いた。 よく見ると肩が震えている? ボクは今度はソッと近付いてそばにしゃがんだ。 (6/16) **************** それから日曜日がやって来た。 姉さん達は遊びに行った。 としあきさんも外出している。 準備は完璧。 早く来ないかなぁ? ピンポーン 来た! 「伊吹くん! いらっしゃい!」 「お、お邪魔します…」 「さあ入って入って」 ボクは伊吹くんの手を握って部屋に案内する。 (8/16) **************** 「今日用意した服はとっても可愛いよ。絶対気に入ってもらえると思うんだ」 「なあ、それより本当に今日はお前しかいないんだよな?」 「ボクだけだよぉ。信じてよ」 「分かったよ。それじゃあその服見せてくれよ」 「うん! ほら見て!」 「うわ…すげえ…。マジの女の子の服だ…」 「きっと伊吹くんに似合うよ!」 「そ、そうかなぁ…」 「似合うって!」 (9/16) **************** 「うわぁ…オレ、マジで女の子の服着てる…」 「やっぱり似合ってるよ! 可愛い!!」 あの日伊吹くんが本当は可愛いものに興味があるのを知ったボクは、彼をウチに招待した。 ボクと彼はあまり体格が変わらないから、ボクの服を貸してあげることが出来る。 伊吹くんが量産型を選んだのでボクは地雷系を着た。 「やっぱり量産型も地雷系も可愛いよね」 「うん。女の子の服っていいな、可愛くて…」 「伊吹くんも可愛いよ?」 ポニーテールを解いた伊吹くんの髪はサラサラでとても綺麗だ。 「そ、そんなこと言うなよ、恥ずかしいだろ…」 「照れてるのも可愛い」 「う、うるせえよ…」 (10/16) **************** 「ねえ、これからも一緒に可愛い服を着れるよね?」 「うん…。ノヴとなら着れるよ」 「じゃあ今度この服でどこか遊びに行こうよ!」 「ええっ!? それは…無理だ…」 「どうして?」 「だって遊びに行くって、外に出るってことだろ…。こんなとこクラスの奴らに見られたくない…」 「そんなこと気にするんだ…」 「気にするだろ! だって恥ずかしいし、いじめられたらどうしようって思うし…」 「いじめられないよ! だってボク、いじめられてないもん」 「それはお前の周りの女子が強えからだろ!!」 (11/16) **************** ボクの周りの女子が強い…? 周りの女子って姉さん達やあろえさんやめぐみさんのこと? 確かに姉さんは強いけど… 「お前さぁ、よく考えろよ。森永は委員長だし、雪印は気が強えし、お前の姉ちゃん達はよく分かんねえ迫力あるし…。 お前に手出したらどうなるか分かんねえってこと、分かってねえの?」 …言われてみればそうかもしれない。 クラスの中でボクの立ち位置はそういうことになっていたのか。 それならボクが気にしてないことを伊吹くんが心配するのは当然だ。 そんなことに気が付いたボクはある決心をした。 (12/16) **************** 「伊吹くん、約束する。このことは絶対秘密にするよ。 そしてもしバレて、キミがいじめられそうになったらボクが全力でキミを守るから」 「え…そこまで言うの?」 「前にも言ったでしょ。ボクはボクが大切にしているものを守るためには全力で戦う覚悟があるって。 キミはボクの大切な友達だもん。だったらキミを守るために戦うのは当然のことだよ!」 あれ? 伊吹くんは俯いてしまった。 ボクはおかしなことを言ったのだろうか? 「そう言ってくれるのは嬉しいけど…そんなこと言われても、オレからは何も出来ねえよ…」 「ええっ? うーん…それじゃあ…。そうだ、それなら伊吹くんもボクに1つ約束して」 「…どんなこと?」 「学校でボクが挨拶したら、普通に挨拶返してよ」 (13/16) **************** 「挨拶…? そんなんでいいのかよ?」 「うん。だって挨拶は大事でしょ? クラスの男子みんな、ボクが挨拶しても普通に返してくれないんだよ。 それってやっぱり寂しいもん。友達なら普通に挨拶するよね?」 「それはまあ、そうだけど…」 「だから挨拶して。ボク達が今してることは秘密の友達だけど、学校でも普通の友達になりたい」 「…分かった。約束する。だってオレ達、友達だもんな」 「うん! ありがとう!」 (14/16) **************** 翌日、伊吹くんと友達になって初めての学校。 ボクは今まで無かった期待をしながら教室に入った。 「おはよう!」 「おー、ノヴおはよう」 クラスが一瞬ザワついた気がする。 でもそんなの気にならない。 だってボク達は友達だもん。 挨拶するのは当たり前のことだよね! (終) (15/16) **************** 後日談 ノ「ねえねえ、やっぱりあの服着て2人で出かけようよー」 伊「ええっ? 見られたらヤダって言っただろ」 ノ「電車とかバスで遠くへ行って現地で着替えるのはどう?」 伊「う~ん…」 ノ「量産型や地雷系ならマスクで顔を隠せるよ」 伊「でも…」 ノ「しょうがないなぁ…。でもいつかは2人で出かけようね!」 伊「心の準備が出来たら…」 (16/16) -------------------------------- メイジの友達が増えてきたのでノヴの友達を出してみました 校舎裏トリオのSSとか友達が出来るのはいいなと思います イラストも描いたのでこれからも2人に可愛い格好をさせたいです 女の子がキャッキャウフフしてる光景も良いけど男の子がキャッキャウフフしてるのも良いと思います この後は設定と差分を貼るのでもう少し続きます (17/22) -------------------------------- 設定です 大山伊吹(おおやまいぶき) メイジやノヴ達クインテットのクラスメイトの男の子です 活発なタイプだが実は可愛いものに興味があって本当はノヴに憧れていました 名字の由来は大山乳業農業協同組合です 大山はだいせんと読みますが名前っぽさでおおやまにしました 名前の由来は白バラの品種です 大山乳業が白バラ牛乳を売っているのでそれから決めました 男女どっちも大丈夫そうなのとノヴといぶで韻を踏んでいるのがいいと思いました (18/22) -------------------------------- ここからはイラストです 下着差分です 伊「下着も変えるんだな…」 ノ「全部可愛くするからテンション上がるんだよ♪」 (19/22) **************** バニー差分です コスプレもして欲しいです ノ「知ってる? みんなバニーが大好きなんだって」 伊「そうなの? まあ可愛いとは思うけど」 (20/22) **************** マイクロビキニ差分です 冬でも描きたいので描きます ノ「いつか2人で海とかプール行きたいねー」 伊「うーん…オレ達以外誰もいないなら…」 (21/22) **************** 全裸差分で最後です 20レス以上も失礼しました メイジとノヴにそれぞれ友達が出来たのでブラックメイジにも友達がいてもいいかもしれないなと思ったりしました (22/22)