『としあきとメイジの出会い3』 「ただいま」 「ただいま」 俺のただいまの後にメイジのただいまが続く。 亜希のところで夕飯を済ませ、俺達は帰宅した。 「ちょっと待ってな、風呂沸かすから」 「わかった」 そう言うとメイジは今日買ってきたものを広げ、整理し始めた。 それを眺めながら、俺はメイジがどこで寝るかを考えた。 元々家族で住んでいたから、部屋自体はある。 とは言え、物置代わりになっているような部屋をこれから片付けるのは無理だ。 「悪いんだけど、今日は部屋を用意出来ないんだ。俺が寝ている部屋に布団敷くから、今夜はそこでいい?」 「構わない」 「ごめんな。風呂沸いたら先に入ってて。その間に布団敷いとくから」 「分かった」 そうこうしているうちに、風呂が沸いた。 **************** 今日買ったばかりの、換えの下着やパジャマを持って、メイジは浴室に向かった。 風呂の使い方はさっき教えた。 メイジが風呂に入っているうちに布団を敷く。 滅多に使わない予備の布団だが、ここで出番が来るとは思わなかった。 メイジが出てくるまでネームを書こうと思ったが、結局そんな気分にはなれなかった。 (あのクソ親父…これまでどこをうろついてたんだ?メイジとはどういう関係なんだ?) 良いアイディアが出ないから、だんだん考えも暗くなる。 クソ親父が出て行ったせいで、我が家は実質母子家庭状態。 家に一人でいることが多かった俺は漫画にどっぷりハマり、とうとう漫画家になることを選んだ。 何とかデビューは出来たものの、初連載を打ち切られてからまだ何も描けてない。 もしこのまま、メイジをずっと面倒見ることになったら…。 漫画を描いていない漫画家が、親代わりなんて出来るのか…。 「としあき、出てきた」 驚いて振り返る。 悶々としていて、メイジが上がったことに気付なかった。 **************** 歯磨きを済ましたメイジを寝室に案内すると、すぐに布団に入ってしまった。 疲れているのも当然だろう。 電気を消すと、俺も風呂に入る。 普段より早い時間の入浴になったので、ゆっくり湯に浸かり、それから上がった。 それからあまりやることではないが、缶ビールを一本開けた。 別に嫌いではないけれど、毎日飲みたいほど好きでもない。 長風呂で火照った体には、ビールの冷たさが心地良かった。 一気に飲み干すと、早くも酔いが回り出した。 少々いい加減になったが歯磨きを済ますと、寝室に向かった。 メイジはもう寝ているだろうから、灯りはつけずに手探りで部屋に入る。 寝てると思って、ちらっとメイジの方を見た時、何かがおかしいような気がした。 布団が微妙にモゾモゾ動いている?なんで? 「メイジ?どうした、起きてるのか?」 「なんでも…ない」 まだ起きてる?一体どうしたんだ? **************** 不安に駆られた俺は、咄嗟に灯りを点けて布団を剥いだ。 「へっ?…ええええっ!?」 ちょっと待ってくれ、なんだこれは、これはなんだ!!? おっ立つ、そそり立つ、固くなる、勃起する…。 様々な表現が頭の中を一瞬で駆け抜けた。 「なあ、メイジって男の子だったの?」 「違う。わたしは女」 「いやでもそれは」 「見ろ。両方ある」 そう言ってメイジはこちらに向けて両脚を開いた。 「嘘だろ…」 ぶっちゃけ無修正画像くらいでしか見たことないが、勃起したおちんちんの下には割れ目というか、筋というかがあって…。 俺は一気に酔いが覚めた。 「克明さんは…このことを知ってたのか?」 「知っていた」 **************** クソ親父は知っていたのか。 知っていて、メイジを娘にしようとしていたのか。 あの無責任親父は、どういうつもりでメイジを引き取ろうとしたんだろう。 やっぱり深く考えもせずに決めてしまったのだろうか?それとも…。 …いや今はそれどころじゃないだろ! 「な、なあ、メイジ。その、それがそんな風になった時は、いつもどうしてるんだ?」 「分からない。いつもは少ししたら戻るのに、今回は全然…」 ど、どうするどうする?勃起した時はやっぱり…。 「こ、擦るといいんじゃないかな」 「擦る?擦るとはどのように」 「お、教えるから、ちょ、ちょっと触ってもいいかな?」 「分かった。頼む」 恐る恐る手を伸ばし、メイジの勃起ちんぽを握る。 なんだか無茶苦茶熱く感じる。 自分のならともかく、他人のを扱くのなんて初めてなんだけど! **************** 痛くないように、キツく握らないように…そんなことを考えながらメイジのを扱く。 よく考えたら、なんだこの状況は? なんで俺は女の子のちんぽを扱いてるんだ? 「ああ、としあき、なんだかムズムズするような…。も、もっと強く…」 「え、もっと?だ、大丈夫か?」 「足りない…。もっと、もっと強く擦れ!」 「え、ええっ」 本当に大丈夫なのかよ…痛くないか? そんなことを考えながらだと、物足りなくなったらしい。 メイジが突然立ち上がった。 「もっと、擦る…」 呟くと、メイジの身体が倒れ込んできた。 どうした!?などと思った時には、もう俺はメイジに組み伏せられていた。 「え?何これ…?」 状況が掴めない。 **************** な、なんだコレ!? 小さな女の子一人、跳ね除ければいいと思ったのに、体が動かない。 やっと気付いた。 右腕を背中に回して関節を固められている。 全然動けない。 「ちょっ、ちょっとメイジ!?少し話そう、この手を離してくれないか!?」 メイジは聞こえていないのか、返事がない。 そのうち、またあることに気付いた。 な、なんか体に擦り付けられている!? 擦る…えっ、ちょっ、まさか!アレか?アレなのか!? 「あ、あのな、メイジ…」 「ああ!ここ!」 え、そこって…。 「アッー!」 俺は自分の声が、自分の叫んだ声だと一瞬分からなかった。