≪注意:このSSには凌辱や死などハードな内容が含まれています≫ ------------------------------------------------------------------------------------------------    「ネイキッドフェアリー」その④  ヨグのメッセージを知ってしまった俺とシープはとりあえず今は彼女が諜報員である事を伏せようと 示し合わせた。だが、トラブルはその日の晩におこった。 本件に関係する部署を全て呼び寄せて緊急会議が行われたのだ。  なんでも闇医者の自宅を監視していた職員が何者かに襲われ病院送りにされていたのだ。職員は何ら かの薬品を投与され無力化されていただけで幸い命に別状は無かったものの、肝心の闇医者は姿を消し たのである。あとで別の職員が闇医者の自宅に潜り込んだところ同居人の射殺体が転がっていたのだ。  会議は淡々と行われたものの皆の見解は即座に一致し本件とは関係の無い第三者による犯行とみなし た。理由は単純で監視下にあるアジトに防御を固めるなどの動きが無い点。現時点で闇医者の失踪を認 知していない可能性が高い点、次に監視していた職員を殺害していない点、これはこちらが公的機関の 人間と当たりをつけてケチを付けないように無力化している点から、プロの掃除屋の犯行と当たりをつ けたのだ。  会議の結論としては作戦開始の短縮化(具体的には明日明朝に作戦決行)。 既に入国の確認されたショコラの幹部は同時刻にFBIに拘束を願うと言った形に落ち着いた。消えた闇 医者に関してはどうせ殺されているであろうから後回しにする方向で話は纏まった。  ---今思えばこの一件は本当に只の偶然だった。この時一言でも闇医者の行方を追うように誘導して いたら・・・・彼女らの運命は変ったのであろうか・・・・ ------------------------------------------------------------------------  翌朝早朝・・・キッズMの管理を任されているダン・タイラーはアジトに敷設されたベッドで商品の 娘と気持ちよく眠っていた。  生粋の幼児愛者の彼は先日"輸入"した娘のを昨晩たっぷり味見したあと2人して眠りこけていたのだ が・・・ 携帯電話の着信で突如としてたたき起こされる。"着信は闇医者からか?何かトラブルでもあったか?" ベットから半身を起こし上げ、置きぬけで頭が回らない頭で電話に出る。 「グッドモーニング!ダン~」 人を舐めたような声にイラッとしたもののその声が闇医者の電話番号から聞かされている事実に戦慄し つつも強気にダンは切り返す。 「おいおい、"お得意さま"がなんでウチのモンの携帯から連絡取ってるんですかねぇ?まだ去年の一件 が気に食わないと?」 「当然さ!金の問題なら喜んで応じれるものを、君らの下らないビジネスのせいで貴重な"αX"染色体保 持者をあんな形で納品されたらね?流石の私も怒るさ!」  電話の向こうの男は先ほどの陽気な雰囲気から憎しみの口調に変る。 「はッ!荒事の出来ない短小インテリ野郎が!吼えてんじゃねえ!こちとら、やばい橋を渡って仕事して んだよ!生オナホールに使うならまだしも、モルモット程度"死んで無ければ"上等じゃねえか!」 ダンは威勢よく怒鳴り散らしたが、電話の先の男は低く笑い出す。 「我々も確かに手を汚したくなくてね、そこで掃除屋に資金提供してね、新しく"荒事の出来る組織"を立 ち上げてもらったんだ。」 「上等だ!ゴラァ!ぶっ殺してやる!」 「だが・・・初陣は君らの組織を潰すことで飾ろうと思ったのだが・・・残念ながらそれは出来ないんだ。」 「?!、いきなりしおらしくなったな?」 「昨日キミのところのジョンを新組織に拉致して貰った時、偶然FBIだかCIAだかが監視していたようでね、 ちょっと君のアジト周辺を監視させていたんだが、どうも後ちょっとしたらキミのところに突入するみた いなんだヨ。」 電話の主の発言にダンは衝撃を受けつつ問い返す。 「おいおい、俺を助けようって言うのかい?まぁ表の人間のあんたらが俺らと繋がりがある事がばれたら ・・・」 「いや、君には消えてもらうさ。そのためにJanuary(1月)を送り込んだのだよ。」 「は?」ダンは自分の側頭部に銃が突きつけられているのに気が付いた。先ほどまで添い寝していた少女 がその銃を握っているのに驚いた。 「ああ、あと"αX"の子供は迷惑料代わりに頂いたよ!アデユー!」 奇しくも少女が引き金を引くのとCIAがアジトに突入したタイミングは同じであった・・・・ ------------------------------------------------------------------ 事の流れは後のミーティングで知ったのだが、制圧部隊突入後はいくらかの抵抗はあったものの当方 には被害0、相手側は16人拘束、3名射殺、リーダーとされる男は"自殺体"として見つかった。そして 少年少女6名を保護できた。もちろんその中にはヨグが居た・・・俺が初めて彼女と対面したのは救出 してからおよそ1週間後だった。 ・・・その⑤に続く