○ぶるふた設定メモ  >さてとしあき、  >遠い外国(ブルガリア)の親戚が死んでその遺児、フタナリ美少女(10)がとしあきの元にやってきた。  >「養ってください」と。  >彼女の手荷物はトラベルバック一つ。  >その中にはコルト・ガバメント一丁と大麻5kg、そしてウサギのぬいぐるみ・・・・・・。  >としあきは彼女をどうするか?捨てるか?  ●としあき   ・名前:双葉 俊彰   一人称:俺   愛称:ふたば、としあき、とっしー   ・身長は170cm前後とそれほど高くない。銀縁の眼鏡を御愛用。   ・大学生。文芸部所属の幽霊部員で、現部長とは浅からぬ縁がある。   ・単位ギリギリの状態であるにもかかわらず、曜日の感覚が曖昧になるほど講義に顔を出していない。既にイチ留中。   ・昼間から酒をあおるなど、いかにもな若者らしいキャンパスライフを満喫している。と、自負していたり沈んでいたり。   ・俊彰がまだ子供の頃に、単身ブルガリアに渡った近しい親戚がいる。名前を『双葉 振二』といい、少年の頃の俊彰に大きな影響を与えた人物。   ・酒も煙草も嗜む。愛煙の銘はJPS。酒なら何でもイケル口で、最近は日本酒、ウォッカとウィスキにご執心。   ・高校卒業以来の中免ライダーで、大型二輪・普通自動車免許を取り逸れたまま、ズルズルと現在に至る。    ※愛機は生産期間1年限りの『CL400』であるが、その認知度の低さの為か、切ない思いをする事が多い。    「限定品とクラシカルデザインは男の浪漫」というポリシーで、意地でも乗り続けていく事を心に誓っている。   ・『ふたば☆ちゃんねる』住人。童貞であり、仮性包茎であり、半端オタ。   ・少年期には、いつかTVの特撮で観たヒーローの様になりたいと思っていた。   ・どちらかと言えばSっ気がある方で、着衣(もしくは半裸)の方が燃えるタイプ。   ・とっておきの服は、白いライダースジェケットと成人祝いに叔父から貰ったブランド物のスーツ。 「俺は、ただの学生で、しかも貧乏。そんな俺に出来ることって――なんだろうな?」  ●メイジ(ブルふた少女)   ・名前:双葉 メイジ(ブルガリス)   一人称:私、わたし   ・ある夏の日に、突如として双葉俊彰宅へ訪れる。荷物はコルト・ガバメント一丁と大麻5kgとウサギのぬいぐるみ。   ・国籍不詳の10歳のフタナリ少女。   ・本名は不明。メイジの話から俊彰が便宜上「双葉メイジ」と名付ける。「ブルガリス」というのがミドルネームであるらしい。    ※その場合、本来の名前は『メイジ・ブルガリス・フタバ』ということになるのだが……。   ・ウェーブ掛かった柔らかな蜜金髪。赤眼。   ・性格的には、歳相応の多感な少女といった感じ。   ・偽造ビザとパスポートを所持しており、出奔には何者か(キリヤコヴィ)の扶助があったものと思われる。   ・俊彰とは遠縁の親戚にあたると言っているが、その血縁関係や真偽は不明。   ・何処で覚えてきたのか、意外と日本語が上手。ただし、曖昧な表現や一般教養外の日常会話などは理解できていない。   ・乗り物好きで、俊彰の所有するバイクに載せてもらって以降、たびたびツーリングに出かけることをねだっている。   ・TV(主にアニメや特撮番組)観賞やインターネット遊びは、俊彰の部屋に居着いてから覚えた趣味で、今では立派な日課の一つ。   ・ヨーグルトが大好きだが『アロエの入っているものはあまり好きじゃない』など、微妙なこだわりがあるらしい。   ・「バクラヴァ」作りが得意。    ※ブルガリアの「トルコ系お菓子」で、パイ生地にクルミとシナモンがどっさり、砂糖どっさり。とにかく超甘い。   ・組織における闘争力の精髄である『12の月のエージェント』のNo.5であり、割り当てられたコードネームを『May』という。 「としあき、私を養ってください」   ■うさぎのぬいぐるみ    ・メイジの荷物の中の一つ。色は『どピンク』であり、なんとも不気味で愛嬌のある造形をしている。    ・何かの秘密情報が中に隠されている可能性もあり得る。核融合炉の設計図とか、某国の最新兵器の設計書とか、そういったものが。     いや、しかし。意外と普通に親の形見という説もある――とは、最初の頃に俊彰が抱いた素朴な疑問と大きな興味の概要。    ・俊彰曰く「ヤツは何故か、俺をイヤな目で見つめてくる」   ■コルト・ガバメント    ・メイジの荷物の中の一つ。45口径弾は威力が高い反面反動が強く扱いにくいが、グリップは細身で大型拳銃としては手が小さくても比較的保持しやすい。    ・当初、玩具なんじゃないかと何気なく触れた俊彰に甚大な精神的カルチャーショックを与えたもうた、紛うことなきモノホンの実銃。     その事件は、メイジによる「パパの形見で、護身用に渡された」という話で、一応の決着をみている。   ■大麻5kg    ・メイジの荷物の中の一つ。初見の俊彰は大麻だと思ったが、その実は新機軸の高純度・高能度の麻薬。     その末端価格は、単純換算しただけでも大麻や流通している薬物の数倍は値のある代物。  □組織   ・東欧ブルガリアの黒社会を中心に、ムートラ(マフィア)としての活動の他、軍事関係にも手を広げている闇組織。    対立する他の組織に対し、圧倒的な武力と徹底された示威行動でそれらを降し、今なお飲み込み続けている。   ・首魁であるビッグボスをはじめとし、その傘下に多くの組織を抱えている。麻薬、売春、賭博の三大市場を掌握しており、国外にも支部が存在する。  ●No.0‐BOSS   ・本名、出生、他、不詳。   ・組織の首魁。冷戦期に、政情不安定なバルカン半島の片隅に位置するブルガリア黒社会で麻薬、売春、賭博の三つを完全掌握。    その急成長の影には、膨大で強大なコミュニティの力や、圧倒的な闘争の能力があったとされる。   ・直属の配下として、組織の内外で畏怖されるその武力の精髄、月の名を冠する12人のエージェント達を擁する。    また、その中核を担う最精鋭と謳われる『四天王』も含め、構成要員は全て少年少女、或いは歳若い青年たちである。    それらエージェントの12人からは『パパ』と呼ばれているともいわれる。  ●No.1エージェント‐January   ・コード:ジャニュアリー『ジャン、J、大兄』  一人称:僕/俺   ・四天王の第一位   ・収まりの悪い金髪の、気の弱そうな風体の青年。   ・全てのエージェント達の上に立つ男でありながら、その実体を掴ませないほど怠惰な性格。   ・頂点を受け継いでからそう長いわけではないが、自身の持つ能力によって内外の人心を掌握している。   ・得物は、特に特定しておらず、その場にあれば何でも扱う事を身上とする。   ・デザートイーグルを携帯しているが、それを扱っている姿を見た者はいない。   ・桁外れの性能を持つ、本物のテレパシスト。   ・普段の姿は、良く言ってもヘタレ。 「わざわざ口で喋らなくても、俺が言いたい事は伝わるだろう? それにな――俺には、お前達の考えてるは隅から隅まで、手に取るようによくわかるんだぜ?」  ●No.2エージェント‐February   ・フェブラリー『フェブ、猛獣』  一人称:フェブ   ・四天王の第ニ位   ・長い金髪をツインテール状に結った髪型の、幼さを残す少女。   ・使い回しの悪さから、実戦部隊に担当される事は少なく、主に制裁か、兵器扱いで局地殲滅に投下される。   ・様々な実験の代償か、肉体年齢が止まったままである。   ・性格は、良くも悪くも純粋に子供そのもの。無邪気さ故に無慈悲でもあり、時として大人びる事もある。   ・外傷を受けても、その体組織を改竄するかの様に回復させる事が出来、且つ、痛覚を伴わない。   ・先代の一月や三月が在籍していた頃から、既に二月の位置に鎮座していた。   ・基本的にその肉体のみで戦うが、鉄塊の様な大槌を扱う事を好む。 「わるいこは、お仕置きしなくちゃいけないんだって。パパが言ってたよ?  だからぁ、フェブがつぶしてあげるね?」  ●No.3エージェント‐March   ・マーチ『白いドラグノフ』  一人称:俺、アンちゃん   ・『組織』の誇る闘争力の精髄にして、権威の象徴の一翼を担う『12人のエージェント』その最精鋭と謳われる『四天王』の第三位。   ・遠目にも映えるプラチナブロンド、春草の様な淡い瞳をした北欧系の長身の美青年。   ・性格は、盛りのついた兎の様に淫乱で適当で春みたいに陽気で軽やかな男といったところ。   ・白いハンチング帽と黒のチェスターコートをトレードマークとする。   ・主な使用武器は、白色を織り交ぜたSVD『ドラグノフ』   ・常時、ウィスキの小瓶を腰から下げている。銘柄は『オールドパー・スーペリア』   ・ロシアの英雄の名になぞらえてか『白』という色に、固執にもにた愛着を感じている。   ・女性の髪や額、腋などにフェティズムを感じる極度の性狂。   ・昔は、四月とよくコンビを組んで仕事をしていたが、現在は八月がメインパートナーである。   ・戦災孤児。親も兄弟もなく天涯孤独の身で孤児院で過ごす日々の中、組織に迎えられる。   ・慣用偽名は『マルク=ザイツェフ』 「兄弟ってのは仲良くするモンなんだろ? ……そうじゃねぇと、俺が困るんだよ」  ●No.4エージェント‐April   ・エイプリル『エイプ、影の番犬』  一人称:俺   ・四天王の第四位   ・スキンヘッドにサングラスという風貌に、白いスーツを着込んだ日系の青年。   ・昔は実戦部隊として腕を揮っていたが、現在は組織の裏側を担うオフィサー的な任に就いている。   ・立場上、軍隊で云う憲兵にも相当する仕事や、諜報活動を主として方々を飛び回る多忙人。   ・性格は八面玲瓏を旨とする『事勿れ』主義で、常に組織内外の調律に勤しむ。   ・酒は弱いが、葉巻を嗜み、自らの執務室で白檀の香を愉しむ事を好む。愛煙銘は『ダヴィドフ』   ・三月の昔のメインパートナーであり、彼とは歳の同じ『弟』である。   ・見掛けによらず冗談を飛ばす事も多いが、基本的にツマラナイ。   ・なお、彼を『エイプ』と呼ぶのは三月ただ一人である。   ・体術を得意としており、対人戦では主に特殊警棒やトンファを用いる。 「俺は、俺を拾ってくれた父さんと組織に恩義がある。まぁ、だからってわけじゃないが。組織には基本的に従順なんだ、俺を困らせないでくれよ、兄弟」  ●No.5エージェント‐May   ・メイ『メイジ、鬼札-Wild card-』  ●No.6エージェント‐june   一人称:アタシ   ・ジューン『ジュン、ジュネ、Pyromania』   ・女装の麗人(そんな言葉があるのかは知らん)で、組織の女衒業を一手に担う。   ・女言葉を使うが、見た目も艶やかな女性そのものであるため、堂に入って違和感が無い。   ・実務的なことは相方の九月に任せて、自分はバーやキャバレーなどで気ままに過ごしている。   ・先代から殺し技と性技等の全てを叩き込まれ、その影・分身として育てられた為か性格が奇異。   ・通り名は『放火魔』で、実情以外の部分では内外の人間から最も知られていないエージェント。   ・火薬と投擲兵器の扱いに長ける。 「女の炎を消さない男は、女から放火されても文句は言えない――フランスの格言よ。覚えておいて損はないと思うわ」  ●No.7エージェント‐July   一人称:オレ   ・ジュライ『樹理、弾丸-ブリット』   ・アッシュブロンドに灰色の瞳、褐色の肌の女性。   ・黒のスリーピースを着込み、ファー付きのゴージャスな(グラムロック的な意味合いの)コートを羽織る。   ・稼業柄、各国語に精通しており、愛称の『樹理』は自身が「洒落のつもり」で考案した。   ・喫煙者で『SOBRANIE BLACK RUSSIAN』を愛煙。デュポン社製のガスライターを愛用する。   ・相方であり上官である10月とは対をなす意味で『銃弾』と呼ばれ、実際も彼女の弾丸の様な役割にある。   ・かつて兄弟の手によって始末された先代七月の実妹。容姿や言動、嗜好品は先代のそれを形見のように踏襲している。   ・使用銃器は『USSR マカロフ』と『SIG Sauer P226』の二挺。 「オレは、銃身に篭められた弾丸だ。ただの鉛球と違う点があるとすれば、それはオレが極め付けに執拗だってコトだ」  ●NO.8エージェント‐August   一人称:私   ・アウグスタ『オーガ、オーグ、道化師』   ・腰元まである長い黒髪にアーモンド状の澄んだ黒瞳、陶磁の様に白い肌の少女。   ・普段は薄着や中華式正装服などの動きやすい服装を好み、任務の際は革のツナギ等に身を包む。   ・得物は刃物で、主にナイフや錐状の物を用いる。刺突のみならず、投擲技術においても達人。   ・殺害現場で読書をしたり、当該者の部屋を我が物の如く扱うなど、性格は冷静に破綻しており、寡黙な無性愛者でもある。   ・酒は嫌い、煙草も吸わない、肉も食べない、完全無臭のお嬢様。でも、饐えた鉄の匂いだけは消えない。   ・殺人快楽症のケがあり、獲物に手を掛ける瞬間だけ饒舌になる。   ・父親から与えられた『名前』に固執しており、他の名で呼ばれる事を特に嫌う。   ・現在は、三月のメインパートナーであり、彼に対して思うところがある。   ・実は、ドジ。   ・慣用偽名は『アウグスタ=ワーレン』 「私の名前は、アウグスタです。それ以外の名で汚す者は、誰であろうと――――切り裂きます」  ●No.9エージェント‐September   一人称:俺   ・セプテンバー『セプト、セップ、エンバー、花街の黒犬』   ・屈強な体躯を誇る、編みこみドレッドの陽気なニガー。   ・花街の顔役であり、組織の女衒業を表面的に仕切っている立場のエージェント。本来の役割は、花街を仕切る六月のサポートである。   ・陽気さ奔放さにおいて、兄弟中ではマーチと一、二位を争う。   ・普段はアロハなどの楽な服装でいることが多く、スーツ姿であるのはボスからの仕事に就く時だけである。   ・派手好きを自認すると同時に誇りにしており、扱う得物も大口径の銃火器を好む。 「ズボンにベルトを通すような男は二流だな。もちろん、俺は通さない。ベッドで女を待たせたくないからな」  ●No.10エージェント‐October   一人称:ボク   ・オクトーバー『オクト、ディーラー、銃身‐バレル』   ・ディーラー服に身を包む、肢体も姿態もエロいお姉さん。   ・賭場の管理・運営に関する権限の大半を任されている。四天王を除き、外部の組織や遠縁の身内に最も知られているエージェント。   ・喫煙者で『SOBRANIE WHITE RUSSIAN』を愛煙。ロンソン社製のオイルライターを愛用する。   ・組織内の兄弟のみを御する一月とは別に、組織内外に対して行使する権限を与えられている。   ・対立組織や不穏分子、問題や揉め事を起こした者の処断を決定する位置にもあるため、7月とは対で『銃身』とも呼ばれる。   ・基本的に何事にも興味が無く、且つ、何事でも試してみたがる矛盾した嗜好の持ち主。   ・とんでもない規模の気分屋気質。   ・銃身という呼び名に反して、彼女自身の得物は刃物。 「いいのいいの、ジャンなんかにお伺いを立てる必要なんてないんだから――ボクには、そうしてもいいだけの権限があるし」  ●No.11エージェント‐November「ノヴ」   一人称:僕   ・ノヴェンバー『ノヴ、ハスラー』   ・麻薬関連の稼業を一手に担う『白の売人』で、メイジの元・相棒。    組織からの指令と『大兄』からの厳命により『商品』と『機密』を持って逃亡したNo.5‐Mayの後を追い狙う事となる。   ・フード付きのパーカーを好み、トレードマークとして、真っ赤なレザーコートを愛用している。   ・ブロンドヘア。碧眼。華奢な体付きで、ボーイッシュな少女と間違われることも多い。   ・元は、先代の十一月に拾われた路上少年であり、他人に対する警戒心と猜疑心はこの上なく強い。   ・扱う銃器に好みはなく、なんであっても器用に使いこなす。 「――どうして逃げ出したりしたんだよ、メイ。相棒だったからって、僕は容赦しないよ」  ●No.12エージェント‐December   一人称:私   ・ディセンバー『先生』   ・怜悧で穏やかな気質の男性。しかし、組織の命令は絶対と心得、それを遵守する。    仕事は殺人機械レベルで他の追随を許さないが、心根があまりにも優しいため、任務の度に傷を背負って帰ってくる。   ・どこか古代哲学者の様な佇まい。ユダヤ系で、眼鏡を掛けた、骨の太い伊達男。    知識や経験量も膨大で、他の兄弟からは『先生』と慕われている。   ・今は一線を退き後進の育成に注力しているが、対戦車重火器を振り回していた旧年の手腕は健在。    兄弟の中では「最も怒らせてはいけない”弟”」という共通認識も存在する。 「私も、色々とガタがきているからね。もう、きみ達のように強くは振舞えない」  □オリジナル ‐としあきの周辺人物‐  ●関 羽衣(せき うい)   一人称:私   ・大学の元・同窓生で、現在は学年が一つ上。俊彰が所属するサークルの部長。   ・つきあいは多少古く、高校入学時からの腐れ縁。俊彰いわく『隠れ腐女子』   ・ブレザー姿に眼鏡。房のようにまとめた髪が印象的な女性で、面倒見がよい姉御肌。背丈は、割と小さい。   ・喋り口調はやや男性的で、わざとらしいくらいに古臭い。   ・姓がありきたりな分、名の方が浮きまくっている。ご多分に漏れず、名前にコンプレックスを抱いている人間の一員である。   ・中国の某戦国武将の発音は禁忌。間違っても『関羽』などと略称した暁には、もれなく鉄拳制裁が待ち構えている。    ちなみに、何故か『衣(ころも)』と呼ばれるのは問題ないという、難しい御仁。   ・かつて複雑な家庭の事情で色々とやさぐれていた時期があり、その頃に俊彰と出会った。   ・『関東会』と呼ばれる組織の組長の娘。   ・『ふたば☆ちゃんねる』住人であり、主な活動場所はスクリプト系スレや実況板。 「全く、たまには格好をつけてみせろというんだ――君がそんな奴だから、私が放っておけない」  □オリジナル ‐組織関係‐  ●ツヴェタン・キリヤコフ  キリヤコフ一家「キリヤコヴィ」の長   ・戦後の混迷期を極東の敗戦国で過ごした父の影響から、アジア相手の交易業を始めた、元・青年実業家。    闇社会という存在に呑まれて尚、腹心の助力と共に這い上がり、一つの組織を築き上げてみせた。    青年期から築き上げてきた東洋の国々との交友を元手に、そして商才の手腕を武器に伸上がってきた。そんな男だった。    上に立つ組織に買われた後も、そのパイプ役や汚れ役を請け負う事で、上への忠誠と義理を立て続けてきた。   ・彼とその家族の根幹にあるものは『義侠』の精神。遥か極東の地で得た友人から教わった、彼の流儀。   ・極東の兄弟からは「日本人みてぇな名前だ」という親しみを込めて、彼の家族は「桐谷組」と呼ばれていた。   ・白髪の撫で付け髪と、薄く閉ざした様な鋭い眼つきが印象的な男。臙脂色のダブルスーツを好んでいた。  ●トドール・ディミトゥロフ・マハリャノフ   ・キリヤコフ一家の若き幹部「ツヴェタノフ」で、一家では主に賭場の管理を任されていた。    一家が制裁を受けた後は、ヴラドに付いて日本へ渡る事となる。    来日後は、親と義兄弟の契りを交わしていた日本の「関東会」に、客分として預かられる。   ・常に何かに不満を持っている様な剣呑な顔付きで、少々血気に逸る性分もあってか不良っぽい雰囲気が抜けない。    恩義ある関家の娘である羽衣には頭が上がらず、また少なからぬ好意も抱いている。不幸にも相手にはされていないが。   ・スラブ系の悪くない容姿。鍛えられた体は、浅黒い肌色と相まって猫科の野生動物を思わせる。   ・一家でのあだ名は「トーショ、トシコ、ミトコ、ミトロ」で、羽衣からは「とし子クン」との愛称で呼ばれる。   ・琴欧州と同姓   ・シグザウエル社製の銃器を好むが、腕前の方は自慢出来る程でもない。 「ウイ、トシアキ、俺はダメな奴だ……ボスの仇も討てなければ、兄貴分との約束も守れない。  このままじゃ俺は、そこいらにたむろするチンピラ共と――その頃と何も変わっちゃいない事になっちまう」  ●ヴラディミル・ヴラドフスキ   ・キリヤコフ一家の中堅を担っていた大幹部。一家では、主に女衒の管理と麻薬の流通を取り締まっていた。    一家が制裁を受けた後は、トドールや他数名の身内を連れて日本へと身を隠す事となる。    来日後は、親と義兄弟の契りを交わしていた日本の「関東会」に、客分として預かられる。    また、その後「関東会」の幹部である男と兄弟杯を交わす事となる。   ・撫で付け頭で細身の中年男性。切れ長の瞳と淡々とした口振りから、狐の様に冷々とした印象を与える。    顔立ちの端整な方ではないが、立ち居振る舞いから大人の余裕と色香を醸し出している男前。   ・羽衣と波長が合うのか、彼女の話相手や相談相手になる事も多い。   ・一家でのあだ名は「ヴラド」(曰く「姓と名、どちらを崩しても同じだから」)   ・Cz75を携帯。射撃の腕は「マフィアとしては上等だが、軍人には不向き」なレベル。 「トドール、我ら『ムートラ』は何の為に存在すると思う? それは、身内を外敵から護る為だ」