「いやぁ、脅かせてしまったみたいで誠にすみませェん。いえ、こんな真夜中の人気の無い山中に独りで居られるうら若きご婦人を見かけたものの、 それを見捨ててゆくような紳士として有るまじき行動を取るなど私の中のシヴァルリィが許しませんので、お声をかけさせて頂きました。なお、 シヴァルリィというのは騎士道精神のことで、忠義と礼節を重んじ、か弱きものをお助けするといった内容のものでしたが、ご存知でしたか?ああ、 これは失敬。話が逸れましたね。それよりもお独りでおられるなんて危険極まりないですよ。近年は犯罪が増加傾向にあるのは明白、唯でさえ 物騒な世の中だと言うのに、せめて自分のみは自分で守ろうという気高き精神をお持ちなのかも知れませんが、その精神だけを糧に渡り行くには この世界はあまりに過酷。そして何よりこの異常な状況下では、貴方のように可憐でいたいけな女性は真っ先に狙われ、悪者の毒牙に狙われる というのは、悲しいかな、世界の必定。しかしご安心ください、そんな非常な世界においても、そこには必ず熱き魂を内に秘めた正義の使者が 舞い降りるものなのです。そう、それこそが私! It’s me ! I am the HERO !! そして貴方は言わばこの世界に舞い降りた一輪の薔薇の花!! さあお嬢さん、私と共に、この世界を駆け抜けませんか!?」