P52 L07〜L21 松澤担当分 これらのもったいぶった仮説に対して、ニュートンは数学という困難な道に留まることを決めた。 自分は今はこれらのもったいぶった仮説ほどには説明できないかもしれないが、結局は自分の実験 哲学はきっとより多くのことを説明できるだろうと、彼は信じていた。多才なデカルトは数学にお いても才能があり、彼は解析学を考案し、ほかにも代数学や幾何学を発展させた。しかし彼は感情 や生理学についての包括的な理論にまで急速に登り詰め、人間の繁殖の秘密さえも解明したかのよ うなふりをしていた。機械論の教義で理論武装して、デカルトは自然の秘密が自分の理解の及ばぬ ところにあることを認めようとしなかった。前述のように、ニュートンはデカルトと同様に謙虚な 気質ではなかったけれども、彼はほとんどいつも自分の科学的努力を数式で表された物理法則の探 求に注ぎ続けることができた。